1月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、2011年以来の高値-テクニカル水準突破で

ニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。主要16通貨のうち、15 通貨に対して下げた。投資家らは米連邦公開市場委員会(FOMC) が30日に、資産購入プログラムの変更を示唆するとの見方を後退させ た。

ユーロは対ドルで上昇し、2011年12月以来の高値に達した。リスク テーク意欲が高まる中、ユーロはテクニカル分析上の節目を突破した た。ユーロ上昇の背景には、域内の財政不安が終息しつつあるとの楽観 が高まり、欧州株がほぼ2年ぶり高値に達した状況がある。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は「FOMCは資産購入を継続する 意向をあらためて示すだろう」と語る。「今朝発表された弱い消費者信 頼感を示す指数も、ドルを圧迫した」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは前日比0.3%安の1ユーロ =1.3492ドル。一時はほぼ1年2カ月ぶりの安値となる1.3497ドルまで 下げた。ドルは対円で0.1%下げて1ドル=90円73銭。前日は2010年6 月以来の高値となる91円26銭を付けていた。ユーロは対円で0.1%高の 1ユーロ=122円41銭。

この日のユーロは対ドルで、2011年5月から2012年7月にかけて下 げた分のフィボナッチ半値戻しに相当する1.3493ドルの抵抗線を試し た。UBSのテクニカル分析ストラテジスト、リチャード・アドコック 氏(ロンドン在勤)が顧客向けのリポートで指摘した。

米消費者信頼感指数の低下

ユーロは先週、対ドルで1.1%上昇。欧州中央銀行(ECB)に銀 行が返済を予定している長期資金の額が予想を上回ったことから、3年 間に及ぶ債務危機は最悪期を脱したとの楽観が強まった。この日の欧州 株式市場ではストックス欧州600指数が2011年2月以来の高値とな る290.45に上昇した。

円は対ドルで上昇。1月の米消費者信頼感指数は予想より大幅に低 下し、過去1年余りで最低の水準に落ち込んだ。

英銀スタンダード・チャータード(ニューヨーク)のシニア通貨ス トラテジスト、マイク・モラン氏は電話取材に対し、ドルについて「規 模の小さい利益確定が見られた」と指摘。「ドルが対円で一本調子 で100円もしくは105円に上昇するという見方は現実的ではない」と続け た。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが29日発表した1月の消 費者信頼感指数は58.6と、前月の66.7(速報値65.1)から低下。2011 年11月以来の低水準となり、ブルームバーグがまとめたエコノミスト調 査の最も悲観的な予想も下回った。予想の中央値は64だった。

FOMCは現状維持か

円は先週まで、過去最長の11週連続安。この日は円安継続を予想す るポジションを手じまう動きから、円は対ドルで早くから堅調に推移し た。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、円は過去1カ月 に6.2%安と、同指数を構成する先進10カ国の通貨のうちで値下がり率 トップ。ユーロは2%上昇し、ドルは0.3%の下落。

FOMCは2日間の政策会合の結果を30日に発表する。前回の12月 会合の議事録によると、量的緩和第3弾(QE3)を続ける期間をめぐ って、参加者の間で意見が分れた。

HSBCホールディングスのストラテジスト、ダラフ・マー氏(ロ ンドン在勤)は「重要決定が下されたのは12月会合だ。今月いっぱいは 現状維持のパターンになるだろう。何か新しい材料が出てくるとは思わ ない」と述べた。

原題:Dollar Drops Versus Major Peers as Fed Opens Meeting; Euro Gains(抜粋)

◎米国株:反発、ダウ平均は5年ぶり高値-予想上回る決算を好感

米株式相場は反発。ダウ工業株30種平均は5年ぶり高値を付けた。 ファイザーやバレロ・エナジーなどの企業決算が予想を上回ったことを 好感し、買いが入った。

ファイザーは大幅高。2013年通期の利益見通しはアナリスト予想を 上回った。バレロの利益が20倍に拡大したことを背景にエネルギー株も 高い。ポール・シンガー氏率いるヘッジファンド、エリオット・マネジ メントがエネルギー会社のヘスに対し、米国のシェール資産のスピンオ フ(分離・独立)を検討するよう促したこともエネルギー株の買いを誘 った。

一方、EMCやシーゲート・テクノロジーは失望を誘う見通しを示 し、テクノロジー株を圧迫した。通常取引終了後に決算を発表したアマ ゾン・ドット・コムは時間外取引で上昇。

S&P500種株価指数は7.66ポイント(0.5%)高の1507.84で終 了。ダウ工業株30種平均は72.49ドル(0.5%)上げて13954.42ドル と、2007年10月以来の高値で終えた。米証券取引所全体の出来高は約69 億株と、3カ月平均を12%上回った。

ペイデン&ライゲルのポートフォリオマネジャー、ジェイ・ウォン 氏(ロサンゼルス在勤)は電話インタビューで、「今のところ予想を上 回る決算発表が続いており、相場押し上げに寄与している。現在、相場 には勢いがある」と述べた。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した1月の消費者 信頼感指数が2011年11月以来の低水準に落ち込んだものの、株式相場は その後堅調に推移した。

最高値に接近

S&P500種は月初から5.7%上昇しており、年初からの滑り出しと しては1989年以降で最高。2009年に付けた12年ぶり安値からは2倍超に なっている。金融当局が債券購入を増やしていることが背景にある。 S&P500種は現在、2007年10月に付けた過去最高値1565.15を4%弱下 回る水準にある。ダウ平均は最高値を2%足らず下回っている。

S&P500種採用企業のうち25社がこの日、決算を発表する予定。 ブルームバーグがまとめたデータによれば、S&P500種採用企業のう ち決算を発表した179社の75%で利益が予想を上回っている。売上高に ついては約67%が予想を上回っている。

FOMC

今後の金融政策を占う上で30日の連邦公開市場委員会(FOMC) 声明に注目が集まっている。

ニュー・アムステルダム・パートナーズ(ニューヨーク)のミシェ ル・クレイマン最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「現 在、経済成長は非常に緩やかなため、まだ当局が引き締めを検討する可 能性はなさそうだ。それに関して変更があればかなり意外だ」と語っ た。

S&P500種のセクター別(全10業種)では8業種が上昇。通信サ ービスやエネルギー、ヘルスケア株が特に上げた。

アマゾン株は午後4時54分現在で9.4%高。昨年10-12月(第4四 半期)決算は、22%の増収となった。同社の幅広い品ぞろえと迅速な配 送サービスが、年末商戦期間により多くの買い物客を引き付けた。

ファイザーは3.2%高。同社が示した2013年通期の利益見通しは1 株当たり最大2.30ドルと、アナリスト予想を上回った。昨年新たに承認 された2製品は、将来的にそれぞれ年間10億ドル(約900億円)超の売 り上げを達成する可能性がある。

バレロ・エナジーは13%上昇。昨年10-12月(第4四半期)の利益 は20倍となった。輸入軽油から低価格の米国産原油に乗り換えたことが 奏功した。

ヘスは9%高。エリオットはヘスの株主への書簡で、新たに取締役 5人を承認するよう呼びかけた。

S&P住宅建設株は3%上昇し2007年7月以来の高値。昨年11月の 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価 格指数が前年同月比で5.5%上昇。2006年8月以来最大の伸びを示した ことが住宅建設株に買いを誘った。

原題:U.S. Stocks Advance as Dow Climbs to Five-Year High on Earnings(抜粋)

◎米国債:下落、5年債入札では落札利回りが昨年3月以来の高水準

米国債相場は4営業日続落。米財務省がこの日実施した5年債入札 (発行額350億ドル)では、最高落札利回りが昨年3月以来の高水準と なった。市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合で刺 激策の縮小時期についての指針を示すかどうかに注目している。

10年債利回りは、前日に続き2%を付けた。5年債入札では最高落 札利回りが0.889%と、入札直前の市場予想の0.887%を上回った。過去 最低は7月の入札で付けた0.584%。JPモルガン・チェースの調査に よれば、投資家の米国債下落を見込んだポジションが2011年以来の水準 に上昇した。

バンク・オブ・モントリオール傘下BMOキャピタル・マーケッツ の政府債トレーディング責任者、スコット・グレアム氏(シカゴ在勤) は「次の水準についてセンチメントに変化が見られる」と指摘。「2% という利回りは、重要な買いの水準になるだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2%。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償 還)価格は10/32下げて96 21/32。利回りは前日、一時2.004%と、4 月18日以来の高水準を付けた。既発5年債利回りはこの日、2bp上げ て0.88%。

5年債入札

5年債入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.88倍と、 前回の2.72倍を上回った。過去10回の入札の平均は2.86%。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める比率 は39.7%。過去10回の入札の平均は41.2%。12月の入札では32.4%だっ た。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の落札比率は16.8%。12月の入札では30.4%と、04年9月以来の高 水準だった。過去10回の入札の平均は12.7%。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチによれば、5年債 のリターンは今年に入り0.77%のマイナス。米国債全体では0.95%のマ イナス。

財務省は前日2年債入札(発行額350億ドル)を実施。30日には7 年債入札(発行額290億ドル)を実施する。

FOMC見通し

バークレイズの米金利調査責任者ラジブ・セティア氏は「バーナン キ議長はFOMCが量的緩和にコミットしているとの姿勢を明確に示す とみられる。それが安定および金利低下への土台になる」と分析した。 「大幅な下げは魅力的な買いの好機だ。当社は年末の利回り目標 を1.60%としている。今は押し目買いのチャンスだ」と続けた。

JPモルガンの調査によれば、米国債の下落を見込んだポジション は2011年7月5日以来の水準に高まった。

前日までの1週間におけるショートの比率は25%と、前週の19%か ら上昇。上昇を見込んだロングのポジションは13%で、前週の7%から 上昇した。

原題:Treasuries Drop as Auction Draws 10-Month High Yield Before Fed(抜粋)

◎NY金:反発、2週間ぶり大幅高-米緩和策は継続との観測

ニューヨーク金先物相場は反発。2週間ぶりの大幅高となった。米 連邦公開市場委員会(FOMC)は緩和策を継続するとの見方から、買 いが優勢になった。

FOMCは29、30両日に会合を開催。ブルームバーグがまとめたエ コノミスト調査によると、FOMCは資産購入を2014年第1四半期(1 -3月)まで続けると予想されている。今月発表された前回のFOMC の議事録で債券購入プログラムが年内に終了する可能性が示されたこと を背景に、金先物は今月4日に4カ月ぶり安値をつけていた。

エバーバンク・ワールド・マーケッツのプレジデント、チャック・ バトラー氏は電話インタビューで「成長に弾みがつくまでFOMCは緩 和措置を継続するという見方がコンセンサスだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.5%高の1オンス=1662.70ドルで終了。中心限月として は15日以来の大幅上昇となった。

原題:Gold Futures Rise Most in Two Weeks on Outlook for U.S. Stimulus(抜粋)

◎NY原油:続伸、4カ月ぶり高値-米住宅価格指数が上昇

ニューヨーク原油先物相場は続伸。4カ月ぶりの高値となった。 全米20都市の住宅価格が前年同月比で約6年ぶりの高い伸びとなっ たことが好感された。

全米20都市を対象にした昨年11月の米スタンダード・アンド・プア ーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で5.5%上 昇。これは2006年8月以来最大の伸び。エジプト国防相が政情不安で国 家が「崩壊」しかねないと警告したことも原油買いにつながった。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場調査米州責任者、マイケル・ウィ トナー氏は「景気に関する楽観がかなり織り込まれている」と指摘。 「マクロ経済の状況は堅調で、それは需要にとって好ましい」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比1.13ドル(1.17%)高の1バレル=97.57ドルで終了した。終値では 昨年9月14日以来の高値となった。

原題:Oil Rises to Four-Month High as Home Prices in U.S. Cities Gain(抜粋)

◎欧州株:2年ぶり高値、予想上回る決算好感-フィリップス高い

29日の欧州株式相場は上昇し、約2年ぶりの高値を付けた。企業業 績が予想を上回ったほか、米経済指標で昨年11月の全米20都市の住宅価 格の上昇が示されたことが手掛かり。

オランダのロイヤル・フィリップス・エレクトロニクスは2.3% 高。第4四半期の利益がアナリスト予想を上回った。売り上げが大きく 伸びた英ブックメーカー(掛け屋)のウィリアム・ヒルは2.1%上昇。 英アングロ・アメリカンは3%高と、鉱山銘柄の上げを主導した。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%高の290.30で終了。終値とし ては2011年2月18日以来の高値。年初来では3.8%上げている。

JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル市場ストラテ ジスト、ダニエル・モリス氏(ロンドン在勤)はブルームバーグテレビ ジョンとのインタビューで、「今は株を買う本当の好機だ」とし、「相 場が多少下げても、今なら買って大丈夫だ。過去と比べ、幾分か割安だ からだ」と語った。

この日の西欧市場では18カ国中12カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE100指数は0.7%高となったほか、フランスのCAC40指数 は0.1%、ドイツのDAX指数は0.2%それぞれ上げた。

原題:European Stocks Advance to 23-Month High; Philips Shares Climb(抜粋)

◎欧州債:イタリア債は5日ぶり上昇、入札順調-スペイン債高い

29日の欧州債市場ではイタリア2年債が5営業日ぶりに上昇し た。85億ユーロ相当を発行した6カ月物証券入札で、落札利回りが 約3年ぶりの水準まで低下したことが手掛かり。

イタリア10年債利回りも下げた。最大65億ユーロの5年物 と10年物の国債入札が30日に行われる。同国は16日、2028年 9月償還債(表面利率4.75%)をシンジケート団方式で発行した。 オーストリア2年債も上昇。同国の格付け見通しをスタンダード・ アンド・プアーズ(S&P)がステーブルに引き上げた。欧州中央 銀行(ECB)によれば、この日の7日物オペで銀行に供給した資 金は1241億ユーロと、先週の1253億ユーロを下回った。

INGグループのシニア金利ストラテジスト、アレッサンド ロ・ジアンサンティ氏(アムステルダム在勤)は「イタリア国債に 対する投資家の姿勢は前向きだ」と述べ、「今月の15年債発行が 順調だったことから、明日の国債入札も大丈夫だろう」と語った。

ロンドン時間午後4時23分現在、イタリア2年債利回りは前 日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.51%。 同国債(表面利率6%、2014年11月償還)価格は0.08上げ

107.87。同年限のスペイン債利回りは6bp低下し2.48%。

オーストリア2年債利回りは3bp下げ0.30%、ドイツ国債 の2年物利回りは2bp低下の0.28%となった。

英国債相場は上昇。英公債管理局(DMO)はこの日、2044 年に満期を迎える国債を40億ポンド発行した。

英10年債利回りは前日比2bp低下の2.08%。同国債(表 面利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.17上げ97.11。 30年債利回りは1bp下げて3.33%となった。

原題:Italian Notes Rise as Costs Fall at Sale as Spanish Bonds Climb(抜粋) Pound Rises as Miles Says U.K. Economy Will Improve; Gilts Gain (抜粋)

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