13年度一般会計予算案を閣議決定、総額92.6兆円-7年ぶり減額

政府は29日午後の臨時閣議で2013年 度一般会計予算案を決定した。総額は92兆6115億円となり、実質的に7 年ぶりの減額予算となった。新規国債発行額は民主党政権時の44兆円枠 を下回り、前年度当初比で4年ぶりに税収を下回ったものの、国債依存 度は46.3%と依然高い水準が続いている。

昨年12月に発足した安倍政権はデフレからの早期脱却を優先課題に 掲げ、10兆円規模の緊急経済対策費を盛り込んだ12年度補正予算と、来 年度の本予算を一体的な「15カ月予算」として編成。補正が同対策含 め13兆円超の大型となる一方、来年度予算は、基礎年金の国庫負担分な ど含む前年度当初の実質92兆9181億円をやや下回る規模に抑制した。

 麻生太郎財務相は同日の臨時閣議後の記者会見で「間違いなく数 字として締まった予算に仕上げた」と強調。税収と国債収入の逆転状態 の解消についても「1円でも税収が上回るようにしたかった。正直、自 信はなかったが、実現できて良かった」と述べた。

歳入は、税収が前年度比1.8%増の43兆960億円、税外収入が8.3% 増の4兆535億円。新規国債発行額は3.1%減の42兆8510億円で、内訳は 建設国債が5兆7750億円、赤字国債が37兆760億円となった。

これに加えて基礎年金の国庫負担割合引き上げに伴う財源確保のた め、年金特例国債2兆6110億円も発行。将来の消費増税に伴う増収を償 還財源とする。同特例国債も含めた国債依存度は49.1%となる。

国債発行残高は13年度末に対GDP(国内総生産)比154%の750兆 円程度。国・地方を合わせた長期債務残高は同200%の977兆円程度と、 いずれも過去最大を更新。一方で、国債費を除く政策的経費を税収や税 外収入で賄えるかどうかを示す基礎的財政収支(プライマリーバラン ス)の赤字は、23兆2206億円と前年度比で改善した。

公共事業費が大幅増

歳出は、国債の元利返済に充てる国債費が前年度比1.4%増の22 兆2415億円と過去最大。国債利払費などの見積もりに用いる積算金利 は1.8%(今年度2%)と初めて1%台に引き下げた。国債費を除いた 政策的経費は実質的に1.4%減の70兆3700億円となった。

うち歳出の3割強を占める社会保障関係費は生活保護費の削減など によって前年度比0.8%の29兆1224億円の微増に抑制。一方で、公共事 業関係費が前年度比15.6%増の5兆2853億円と大幅に増加。「コンクリ ートから人へ」を掲げた民主党政権からの方針転換を明確にした。防衛 費も0.8%増の4兆7538億円と11年ぶりに増加した。

「数字合わせではない」

歳出削減については、経済危機対応・地域活性化予備費(前年 度9100億円)の計上見送りや積算金利引き下げによる国債費の抑制の効 果が指摘されている。これに対し、財務相は「補正予算と一体化した15 カ月予算として経済の押し上げ対策が十分にできている」と予備費削減 の理由を説明。国債費も昨年度の平均金利(1%程度)を反映したため で、「無理をして数字を合わせたわけではない」と語った。

東日本大震災の復興予算を管理する復興特別会計には前年度 比16.1%増の4兆3840億円を計上。また、11年度から5年間の復興集中 期間に必要な財源19兆円を25兆円程度に増額することも決めた。財源は 日本郵政株式の売却益4兆円などで確保する。

「第2の予算」と呼ばれ、5年以上の長期の資金運用を計上してい る財政投融資計画は前年度比4.2%増の18兆3896億円と2年連続で増 加。緊急経済対策に盛り込まれた民間投資の喚起や企業の海外展開支援 を目的に長期のリスクマネーを供給する。

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