1月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円上昇、イベント控えポジション調整-下げ過ぎ警戒

ニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨の過半数に対して上 昇。過去最長となった11週連続安を経て下げ過ぎ感が広がり、ポジショ ンを調整する動きが入った。

テクニカル分析で円安の行き過ぎが示唆されたことから、円は対ド ルで2010年以来の安値から上向いた。ドルは主要通貨の大半に対して上 昇。米連邦準備制度理事会(FRB)は29日から2日間の日程で連邦公 開市場委員会(FOMC)の定例会合を開始。2月1日には1月の米雇 用統計が発表される。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリス ト、オマー・エシナー氏(ワシントン在住)は電話インタビューで、 「今の市場にはちょっとした値固めと、今週のイベントを控えての動き が見られる」と指摘。「FOMCと雇用統計を控えて、ドルの対円相場 は現行水準を大きく離れることはないだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前営業日比0.1%上 昇して1ドル=90円86銭。一時は2010年6月以来の安値となる91円26銭 に下落した。円は対ユーロでは0.1%上昇して1ユーロ=122円25銭。ユ ーロは対ドルで0.1%下げて1ユーロ=1.3456ドル。一時は2012年2 月29日以来のユーロ高となる1.3479ドルに達した。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、円は過去1カ月 に5.8%安と、同指数を構成する先進10カ国の通貨のうちで値下がり率 トップ。一方、ユーロは2.2%ドルは0.2%の上昇。

「ユーロは一気に上昇へ」

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の為替戦略世界 責任者、マーク・チャンドラー氏は、ユーロが1ユーロ=1.35ドルを上 抜ければ、一気に水準を切り上げる余地が出てくるみている。

同氏は、ブルームバーグラジオとのインタビューで、「ユーロが上 げたところで売る理由は見当たらない」と述べた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト59人の予想中央値による と、ユーロは年末までに1.28ドルに下落する。エコノミスト56人をまと めた別の調査では、円は年末までに1ドル=90円で推移する見通し。

円の相対力指数(14日、対ドル)は30.9.これまでの下げが幅、ペ ースともに行き過ぎた兆候と一部で受け止められる30に近い。対ユーロ では29.9だった。

FOMCと雇用統計

米商務省が発表した昨年12月の製造業耐久財受注額は前月比 で4.6%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は 2%増だった。前月は0.7%増だった。

昨年12月の米中古住宅販売成約指数は昨年8月以来4カ月ぶりに前 月比で下げた。全米不動産業者協会(NAR)が28日発表した昨年12月 の中古住宅販売成約指数(季節調整後)は、前月比4.3%低下した。

FOMCは2日間の日程で29日に始まる。投資家の間では金融当局 がいつ景気刺激のペースを緩め始めるのかが注目されている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、2月1日に 発表される1月の非農業部門雇用者数は16万人の増加と予想されてい る。12月は15万5000人の増加だった。

原題:Yen Rises as Traders Reduce Bearish Bets; Brazilian Real Climbs(抜粋)

◎米国株:小反落、S&P500種9営業日ぶりに下げ-住宅指数低下で

米株式相場は小反落。耐久財受注額が増加したものの、中古住宅販 売成約指数の低下を嫌気して売りが優勢になった。企業決算にも注目が 集まった。S&P500種株価指数は前週末までに8日続伸と、2004年以 降で最長の連続高を記録していた。

ゴールドマン・サックス・グループが投資判断を引き下げたAKス チール・ホールディングは大幅安。一方、キャタピラーは上昇し た。2013年の売上高と利益が下期に伸びるとの見通しを示した。フェイ スブックも高い。オプションの持ち高がこれまでで最も強気を示唆した ことが背景にある。前週まで週間ベースで2008年以来で最悪の成績とな っていたアップルは反発した。通常取引終了後に決算を発表したヤフー は時間外取引で大幅高となっている。

S&P500種株価指数は2.78ポイント(0.2%)安の1500.18。ダウ 工業株30種平均は14.05ドル(0.1%)下げて13881.93ドル。ナスダッ ク100指数0.2%高の2742.43。米証券取引所全体の出来高は約61億株と 3カ月平均を1.1%下回った。

ジェームズ・インベストメント・リサーチ(オハイオ州セニア)の バリー・ジェームズ社長は電話インタビューで、「センチメントはかな り強気だ。それは新たな強気相場というよりも、上げ止まる警告のよう に見える。将来は明るいと全ての参加者を納得させるには多くの材料が 必要だ」と語った。

経済指標

全米不動産業者協会(NAR)が28日発表した昨年12月の中古住宅 販売成約指数(季節調整後)は、前月比4.3%低下した。ブルームバー グがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は前月比横ばいだった。

商務省が発表した昨年12月の製造業耐久財受注額は前月比 で4.6%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は 2%増だった。前月は0.7%増だった。変動の大きい輸送用機器を除く 受注は12月に1.3%増加した。

S&P500種採用企業のうち8社がこの日、決算を発表する予定。 ブルームバーグがまとめたデータによれば、S&P500種採用企業のう ち決算を発表した152社の75%で利益が予想を上回っている。売上高に ついては66%が予想を上回っている。

S&P500種は2009年に付けた12年ぶり安値から2倍超になってい る。企業収益が3年連続で上昇し、金融当局が債券購入を増やしている ことが背景。現在は2007年10月に付けた過去最高値1565.15を4.2%下回 る水準にある。

ウエストウッド・ホールディングス・グループのマーク・フリーマ ン最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「現時点で決算は 期待に応え、株価水準を正当化する必要がかなりある」と指摘した。

好調な滑り出し

S&P500種は月間で5.2%上昇しており、年初からの滑り出しとし ては1987年以降で最高となっている。ソシエテ・ジェネラルによると、 年金基金は月末までに資産配分の変更で株売り・債券買いを迫られる可 能性がある。同社のストラテジスト、ラモン・ベラステグイ氏はリポー トで、米国の年金基金が株式市場から220億ドルの資金を引き揚げる可 能性があると指摘した。

S&P500種のセクター別(全10業種)では6業種が下落。素材が 1%安と最も下げた。S&P住宅建設株指数は2%安と、7営業日ぶり に下げた。

AKスチールは7.4%安。ゴールドマンは投資判断を「中立」から 「売り」に引き下げた。米鉄鋼業界全体の判断も「調整の兆候がうかが える」として、「コーシャス(慎重)」に下げた。USスチール は3.3%安。

キャタピラーは2%高。1-3月(第1四半期)の業績について は、伸びが前年同期比で鈍化するとの見方を示した。ディーラーが在庫 圧縮のために受注を減らすためとしている。

フェイスブックは3%上昇。ブルームバーグがまとめたデータによ ると、オプション市場でコール(買う権利)とプット(売る権利)の比 率が先週、1.51対1と、同社の新規株式公開(IPO)以降で最高とな った。株価は昨年9月に付けた上場来安値から83%戻している。

原題:U.S. Stocks Fall as Housing Data Overshadow Durable-Goods Orders(抜粋)

◎米国債:10年債利回りが一時2%、4月以来初-耐久財受注に反応

米国債市場では10年債利回りが上昇し、昨年4月以来で初めて2% を付けた。米製造業耐久財受注が市場予想を上回る伸びとなったことが 手掛かり。

ただ、29日から2日間の予定で開催される連邦公開市場委員会 (FOMC)を控えて買いの好機ととらえる動きもあり、10年債利回り は上げを縮めた。格付け会社フィッチ・レーティングスは、米国の債務 上限超過の一時容認によって同国の格付け「AAA」に対する当面のリ スクは取り除かれたとの見解を示した。米財務省はこの日、2年債入札 (発行額350億ドル)を実施した。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「かなりの売りがあったが、 この水準で投資家は価値を見いだしつつある」と分析。「金融当局は買 い入れを続けており、経済面で危機を脱したわけではない。さらに下落 する可能性はあるが、売りが大きく拡大するにはさらなるニュースが必 要だ」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇し1.96%。一時2%を付けた。同水準は4月25日以 来初めて。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は3/32下 げて97。

既発2年債利回りはほぼ変わらずの0.27%。

経済情勢

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「経済指標は安定感の強まりを示している。米国債 に価値を見いだせない投資家が増えつつある」とした上で、「まだ危機 は脱していないが、雰囲気は改善している」と続けた。

米商務省が発表した昨年12月の製造業耐久財受注額は前月比 で4.6%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は 2%増だった。前月は0.7%増だった。これを手掛かりに米国債は下げ を拡大した。

ブルームバーグの調査によれば、2月1日発表の1月の米雇用統計 では非農業部門雇用者数は16万1000人増が見込まれている。昨年12月 は15万5000人増だった。

「ビーチボールのよう」

RBSセキュリティーズの米国債戦略責任者、ウィリアム・オドネ ル氏は「米国債相場の動きは今、ビーチボールのようだ。金利を低く抑 えておくことができない。繰り返し跳ね返ってくる」と指摘。「2.09 -2.10%といった水準では多くの弱気チャネルやトレンドラインが交錯 しており、強い抵抗線となっている。利回りが1.7-2.1%のレンジで推 移しているのはそのためだ」と続けた。

RBSは10年債利回りについて、年末までに1.90%に低下すると見 込んでいる。ブルームバーグが実施したエコノミスト76人の調査の加重 平均では、年末に2.25%に上昇すると予想されている。

この日の2年債入札では最高落札利回りは0.288%。入札直前の市 場予想は0.289%だった。過去最低は7月の入札で付けた0.22%。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.77倍と、前回の3.59倍を上 回った。過去10回の入札の平均は3.82%。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める比率は18%。 過去10回の入札の平均は29.8%。プライマリーディーラー(政府証券公 認ディーラー)以外の直接入札者の落札比率は30%。過去10回の入札の 平均は18%だった。

原題:Treasury 10-Year Yield Rises to 2% for First Time Since April(抜粋)

◎NY金:続落、2週間ぶり安値-世界の経済指標に改善の兆し

ニューヨーク金先物相場は4営業日続落。2週間ぶりの安値となっ た。世界経済が改善しつつあるとの兆しを背景に、中央銀行に追加緩和 を求める圧力が後退するとの見方が強まった。

中国国家統計局によると、同国の昨年12月の工業利益は4カ月連続 で増加した。米商務省が発表した12月の製造業耐久財受注額は市場予想 を上回る伸びとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は29日から 2日間の日程で会合を開く。

アーチャー・フィナンシャル・サービシズのシニア市場ストラテジ スト、アダム・クロフェンシュタイン氏(シカゴ在勤)は電話インタビ ューで「世界経済が改善の兆しを示しているため、金は安全逃避先とし ての役割を失いつつある」と指摘。「FOMCの決定を見極めようと、 様子見の動きも一部にみられる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前営業日比0.2%安の1オンス=1655ドルで終了した。一時 は1653.20ドルと、中心限月としては11日以来の安値をつけた。

原題:Gold Drops to Two-Week Low in New York on Global Economic Data(抜粋)

◎NY原油:上昇、4カ月ぶり高値-米耐久財受注の増加を好感

ニューヨーク原油先物相場は上昇。4カ月ぶりの高値となった。 米耐久財受注額の増加を背景に景気に対する楽観が強まった。ニュー ジャージー州の製油所閉鎖の発表を受けガソリン価格が上昇したこと も、原油買いにつながった。

米商務省が発表した昨年12月の製造業耐久財受注額は前月比 で4.6%増加した。エネルギー会社の米ヘスがニュージャージー州ポー トレディングの製油所を2月末に閉鎖すると発表すると、ガソリン価格 は3カ月ぶりの高値に上げた。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニアマーケッ トアナリスト、フィル・フリン氏は「耐久財の数字はかなり良好で、エ ネルギー需要にとって好ましい前兆だ」と指摘。「ガソリン市場が力強 い状況となっており、原油を下支えしている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前営業 日比56セント(0.58%)高の1バレル=96.44ドルで終了した。

原題:Oil Rises to Four-Month High as U.S. Durable Goods Orders Jump(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、23カ月ぶり高値付近-SBMは上昇

28日の欧州株式相場は前週末からほぼ変わらず。前週末付けた1 年11カ月ぶり高値付近を維持した。昨年12月の米経済指標で製造業耐久 財受注額が増えた一方、中古住宅販売制約指数は前月比で低下した。

オランダの油田サービス会社、SBMオフショアは3.4%上昇。モ ルガン・スタンレーが投資判断を引き上げた。英百貨店のデベナムズ は2.9%下げた。モルガン・スタンレーによる投資判断引き下げが売り 材料。

ストックス欧州600指数は前週末比0.1%安の289.36で終了。先週 は2011年2月以来の高値を付けた。年初来では3.5%上げている。

ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントで欧州株の責任者を 務めるアンドレア・ウィリアムズ氏は「相場は堅調に推移し、取引レン ジの上限にある」と述べ、「好調な企業決算や楽観的な発言が出てこな い限り、後退する可能性はある。経済データで米景気の改善が引き続き 示されるのは重要だ」と続けた。

この日の西欧市場では18カ国中11カ国で主要株価指数が上昇した。 英FTSE100指数は0.2%安、フランスのCAC40指数は0.1%未満の 上げ。ドイツのDAX指数は0.3%下落した。

原題:European Stocks Little Changed; SBM Gains, Debenhams Retreats(抜粋)

◎欧州債:イタリア債下落、消費者信頼感が悪化-英独債も軟調

28日の欧州債市場では、イタリア10年債が5営業日ぶりに下 落。同国の1月の消費者信頼感が15年余りで最低の水準まで落ち 込んだことが同国債の需要に響いた。

イタリア2年債は8日ぶりに下げた。この日の入札ではゼロク ーポン債とインフレ連動債計66億3000万ユーロを発行。10年 債利回りは先週、約2年ぶり低水準を付けていた。総選挙を2月24、 25日に控える同国の中央銀行は今月、2013年の経済成長率見通し を下方修正した。ドイツ国債も安い。1年物証券入札で落札利回り はここ7カ月で初めてプラスとなった。

DZ銀行(フランクフルト)のアナリスト、クリスティアン・ レンク氏は「イタリアをめぐる不安がややある」とし、「選挙絡み の話で政治圧力が高まり、国債への重しとなっている可能性がある」 と語った。

ロンドン時間4時45分現在、イタリア10年債利回りは前週 末比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.21%。 25日には4.07%と、2010年11月以来の低水準を付けた。同国 債(表面利率5.5%、2022年11月償還)価格はこの日、0.685 下げ110.57。2年債利回りは8bp上昇し1.57%。

イタリア国家統計局(ISTAT)の発表によれば、同国の信 頼感指数は84.6と、昨年12月の85.7を下回り、統計開始の 1996年以来の最低を記録した。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミスト12人の予想中央値は86だった。

ドイツ10年債利回りは6bp上げ1.70%。一時は1.71% と、昨年9月17日以来の高水準に達した。ドイツ連邦銀行(中央 銀行)は1年物証券の平均落札利回りが0.1319%になったと発表。 ブルームバーグのデータによれば、これは11年10月以来の高水 準。

英国債

英国債相場は3営業日続落。イングランド銀行(英中央銀行) 次期総裁に7月就任するカーニー・カナダ中銀総裁が、世界各国・ 地域の中銀には必要な場合に金融政策を一段と緩和できる余地があ ると発言したことが材料視された。

カーニー総裁は26日、先進国の政策は「限界に達しておら ず」、インフレ目標の達成で中銀は柔軟に対応できると、スイス・ ダボスでの世界経済フォーラム(WEF)年次総会で語った。

10年債利回りは5bp上昇し2.10%。同国債(表面利 率1.75%、2022年9月償還)価格は0.395下げ96.95。

原題:Italian Bonds Fall After Confidence Drops; Germany’s Yields Rise (抜粋) Pound Weakens Third Day on Carney Comments; Inflation Bets Rise(抜粋)

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