南米伝統の帽子ソンブレロにも中国の脅威-経済連携拡大の裏で

南米コロンビアの村トゥチンで、代 々、伝統の麦わら帽子を編んで生計を立ててきた住民が、中国との競争 に生活を脅かされている。

この帽子「ソンブレロボルティアオ」の中国製模造品は、本物のう ち最も安い製品(20ドル=約1800円)の半値で売られている。職人がこ の帽子1つを作るには、材料となる植物を切って日に干して編むなどの 工程で15日はかかる。政府は自国の象徴の一つであるソンブレロの急激 な販売落ち込みを受けて、自国製品を守り、プラスチック素材の機械製 の模造品を禁止しようと取り組みを急いでいる。

トゥチンのエリヒオ・ペスタナ村長は、「中国人がわれわれの文化 を盗んでいる。500年前にスペイン人がしたのと同様だ」と話す。この 村の人口は3万4000人、その90%はソンブレロの製造・販売で暮らして いる。

反中感情が南米中で高まっている。ブラジルの自動車業界やアルゼ ンチンの靴製造業者など、産業界は外国との競争からの保護を求めてい る。銅から大豆まで中国の商品需要を背景に同国と南米の経済的な結び 付きは強まっているが、こうした貿易摩擦はその負の側面を浮き彫りに している。

コロンビアのカルデナス財務相は15日のボゴタでのインタビュー で、「域内全域が中国に対して過敏になっている」と指摘。「われわれ の商品の輸出価格が上昇するのは良いことだが、為替と製造業者への経 済的影響は非常にネガティブなものになりかねない」と述べた。

国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会が昨年まとめた報告書によ ると、同地域の輸入における中国の割合は2010年に13.3%となり、2000 年の1.8%から大幅に上昇した。中国からの輸入が15年には欧州連合 (EU)を抜いて2位に浮上すると、同委員会は予想している。

原題:Chinese Knockoff Sombrero Drags Colombian Tribe Into Trade Fight(抜粋)

--取材協力:Ye Xie、Jennifer M. Freedman、Leonardo Lara、Bloomberg News.

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