円安で日韓自動車に明暗、トヨタなど市場予想の上げ続く

国内自動車各社は安倍政権発足に伴 う円安の恩恵を受けそうだ。ライバルである韓国の現代自動車やサムス ン電子の株価がウォン高による業績懸念で先週下落したのとは対照的。 国内自動車・電機各社は来週にかけ、昨年10-12月期決算を発表する。

ブルームバーグ・データによるとトヨタ自動車については過去1カ 月間に12人のアナリストが来期(2014年3月期)業績予想を上方修正し た。この結果、アナリスト24人の純利益予想平均は今期が前期のほぼ3 倍の8907億円、来期は1兆1692億円となっている。

トヨタの年間営業損益は、ドル相場が対円で1円変動するごと に350億円の影響を受ける。日産自動車に関してもアナリスト10人が来 期予想を上方修正、ホンダについても14人が引き上げた。

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は、自 動車は「ドル円のメリットがストレートに受けられるセクターなので、 来期はいけるという期待感は残る」と指摘。メリルリンチ日本証券の中 西孝樹アナリストも、1ドル=90円台が定着すれば、国内自動車セクタ ーの営業利益率は過去最高水準の8.4%まで上昇すると見ている。

一方でバンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチは22日付リ ポートで、ウォン高に伴い韓国の製造業者の上には暗雲が立ち込め始め た、と指摘している。

家電は厳しく

ソニー広報のジョージ・ボイド氏によるとドルが対円で変動しても 同社の業績に直接には響かず、ユーロが対円で1円変動した場合の営業 損益への影響は60億円。同社は前期まで4年連続の純損失を出した。同 じくテレビの需要減などに悩むパナソニックやシャープも今期で、2期 連続の巨額赤字を計上の見込みだ。

シティグループ証券の江沢厚太アナリストは8日付リポートで、円 安・ウォン高に伴い、電機各社がサムスンからある程度シェアを奪う可 能性があるとしながらも、ソニーのテレビ事業が本格回復するとは考え にくいと指摘している。

28日午前の株価終値は、トヨタが前営業日比0.2%高の4350円、日 産は同3.6%高の905円で、ソニーは同8.8%高の1404円。一方、韓国市 場で現代自動車やサムスンの株価は下落して推移している。

--取材協力:向井安奈、小笹俊一、Rose Kim、Jungah Lee. Editors: 駅義則, 谷合謙三,山村敬一

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