米国債:続落、銀行のECB資金返済計画で安全への逃避が反転

米国債相場は続落。昨年9月以来の 大幅安となった。欧州中央銀行(ECB)が3年物長期リファイナンス オペ(LTRO)で供給した資金について、銀行が計画している繰り上 げ返済額が予想を上回ったことが明らかになり、安全資産を求める動き が鈍った。

ECBによると、銀行278行が来週に返済を予定しているのは合計 で1372億ユーロ(約16兆7700億円)。ブルームバーグニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値の840億ユーロを大きく上回った。2年債 と30年債の利回り差(イールドカーブ)は2.7%に拡大し、昨年5月以 来で最大の幅。米財務省は来週、2年債と5年債、7年債の入札(990 億ドル)を予定している。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「予想より多額の返済 計画は銀行セクターが力強さを取り戻しつつある兆候だと、市場は受け 止めた」と分析。「来週の供給増に備えた動きもある」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比10ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.95%。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償 還)の価格は7/8下げて97 1/8。

この日の利回り上昇幅は、米議会が財政法案を可決し、大多数の納 税者を対象とした増税など「財政の崖」による影響が当面回避された今 月2日の8bpを上回った。米下院は23日、連邦政府の法定債務上限の 超過を一時的に容認する法案を可決した。

ネットロング

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファ ンドなど大口投資家の間では22日終了週に10年債先物の買越幅(ネット ロング)は6万6723枚に増え、1月4日以来の高水準となった。前の週 からは3万9425枚(144%)の増加で、昨年11月以来で最大の伸び。

2月1日に労働省が発表する1月の雇用統計では、非農業部門雇用 者数は15万5000人増加が予想されている。ブルームバーグのデータによ ると、2012年の雇用の伸びは平均で15万3000人増だった。

米連邦準備制度理事会(FRB)は来週29日と30日に連邦公開市場 委員会(FOMC)を開く。前回FOMCでは資産購入の拡大を決定し た。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エド モンズ氏(ニューヨーク在勤)は「10年債利回り1.97%を再度試す動き になりそうだが、相場が大きく下げるといつもまとまった買いが入る。 従ってこの段階で売り急ぐのは気が進まない」と語る。「米金融当局に よる購入は続いている。利回りが水準を切り上げにくいのはこのため だ」と説明した。

米財務省は来週、2年債(350億ドル)と同額の5年債、7年債 (290億ドル)の入札を予定している。

30年債と2年債の利回り差は2.86ポイントに拡大した。ブルームバ ーグのデータによると、過去10年間の平均は2.23ポイント。

原題:Treasuries Decline Most Since September on ECB Repayment Report(抜粋)

--取材協力:Kenneth Pringle.

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