白川日銀総裁:達成容易ではない-2%物価安定の下での持続成長

日本銀行の白川方明総裁は25日午 後、都内の日本記者クラブで講演し、2%の物価目標の早期実現を目指 すとしながらも、物価安定の下での持続的成長の実現にはさまざまな主 体による相当の努力が必要であり、「その達成は容易ではない」との見 方を示した。講演後の質疑応答で語った。

ゼロ金利政策や資産買い入れ等基金による強力な金融緩和を、物価 上昇率2%の目標が達成されるまで、あるいは見通せる前に解除するこ とがあり得るのか、という質問に答えた。

総裁は「今後、日本経済の競争力と成長力強化に向けた幅広い主体 による取り組みの進展に伴い、持続可能な物価の上昇と整合的な物価上 昇率が高まっていくとの認識に立って、この物価安定の目標を2%と し、これをできるだけ早期に実現することを目指すことを明らかにして いる」と指摘。その上で「この物価安定の下での持続的な成長の実現と いう課題はさまざまな主体による相当の努力が必要であり、その達成は 容易ではない」と語った。

総裁はさらに、「日銀としては、まずその実現に向けて、2013 年、14年の金融政策運営方針は明らかにしている。質問はさらにその 先、15年や16年はどうなのか、ということにかかってくるが、われわれ も将来を正確に見通せるのであれば、もちろん(政策方針を)出すとい うことも考えられるが、そこまでなかなか正確に見通せない」と述べ た。

財政ファイナンス化は実体経済に悪影響

また、「仮に2%を機械的に達成するために、国債をやみくもに買 っていくという政策レジームに転換すると人々が思うと、これは中央銀 行による財政ファイナンスではないかとなってきて、結果的には長期金 利が上がり、金融緩和の効果それ自体が削がれてしまうし、金融機関の 経営にも大きな影響を与える。従って、実体経済に悪影響が及ぶ」と語 った。

総裁は講演では「金融政策の効果は、経済活動に波及し、それがさ らに物価に波及するまでに、長期かつ可変のタイムラグが存在する。金 融政策は、物価安定のもとでの持続的成長を実現する観点から、経済・ 物価の現状と見通しに加え、金融面での不均衡を含めたさまざまなリス クも点検しながら、柔軟に運営していく必要がある」と語った。

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