日銀議事要旨:付利撤廃より政策金利引き下げ是非の議論を-1委員

日本銀行は25日午前、昨年12 月19、20日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。石田浩二審議委 員が提案した付利(補完当座預金制度の適用利率)撤廃に対し、1人の 委員は「付利撤廃は本来技術的な議論であって、まず政策金利、即ち誘 導目標金利を下げるべきかどうかを議論することが必要だ」と述べた。

石田委員は、超過準備への付利は、資産買い入れ等基金の買い入れ 対象である3年以下の国債金利を、現行の付利金利水準である0.1%以 下に低下させない働きをしており、基金による国債買い入れの緩和効果 を減殺しているため、付利を撤廃すべきと主張。付利の撤廃は「退避通 貨としての円の魅力を減じておくうえでも望ましい」と述べた。

さらに、「付利を撤廃しても現行の金融市場調節方針のもとで市場 機能は維持される」と指摘。付利をゼロ%とするとともに、固定金利オ ペや被災地金融機関支援オペ、成長基盤強化および貸し出し増加の支援 資金供給における貸付利率を年0.03%とすることを提案した。これに対 し大方の委員は、市場機能の低下に加え、「為替相場への影響も一時的 にとどまる」などとして反対。1対8で否決された。

また、1人の委員は「付利の撤廃に伴うベネフィットとコストにつ いては引き続き検討していくことが重要であるが、付利の撤廃は現在の 金融緩和の枠組みの変更を招来する可能性が高いことから、時期尚早と 判断している」と述べた。

オープンエンドの主張も

日銀は同日の決定会合で、基金を10兆円増額し、101兆円とするこ とを決定。併せて次回会合において、金融政策運営で目指す中長期的な 物価安定について検討すると公表した。ある委員は「日銀のデフレ脱却 に向けた姿勢に関する海外市場参加者の明らかな誤解を解消するために は、長期的には主要国の多くと共通の物価上昇率を目指していくことを より明確化するのが望ましいのではないか」と述べた。

また、1人の委員は「実質的なゼロ金利政策と金融資産の買い入れ 等の措置を通じた強力な金融緩和について、消費者物価の前年比上昇率 1%を達成するまでオープンエンド(無期限)とすることを対外公表文 に明記することで、日本銀行の政策スタンスをより明確化できるのでは ないか」と述べた。

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