ドイツ首相:日本の円安政策を懸念、ECBの流動性もリスク

ドイツのメルケル首相は24日、金融 緩和を求める日本政府の働き掛けと欧州債務危機を抑えるために中央銀 行が解き放った巨額の流動性が、世界経済の回復に対するリスクになっ ているとの見解を示した。

同首相はスイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF) 年次総会での講演後の質疑応答で、市場シェアを伸ばすために為替相場 を操作する国について懸念しているかとの問いに、「今の日本を見てい て全く懸念を感じないとは言えない」と述べた。一方、中国は為替政策 の転換を求める20カ国・地域(G20)からの圧力に対し「よく反応し た」との認識を示した。

ドイツからはショイブレ財務相などから既に、日本の政策を批判す る発言が出ている。昨年12月に就任した安倍晋三首相は円押し下げを図 り、無制限の金融緩和やインフレ目標引き上げを日本銀行に迫った。

メルケル首相はまた、ユーロ圏で銀行支援を目的に昨年金融システ ムに注入された「膨大な量の流動性を吸収する」必要があると指摘し た。

3年に及ぶ債務危機が鎮静化したこの機会を生かし、政策当局は欧 州中央銀行(ECB)への依存から脱するべきだと論じた。ECBはユ ーロを守るために「責務の限界まで」役割を果たしたが、中銀は各国政 府が経済改革を進めるまでの橋渡ししかできないと語った。

英国に向けては、欧州連合(EU)の競争力向上の取り組みの遅さ についてキャメロン英首相の懸念を共有していると述べ、英首相がこの 日のダボスでの講演で言及した米国とEUの自由貿易協定について支持 を表明した。

メルケル首相は講演で、欧州は世界が求めるような製品を生み出す ことを目指した競争力強化の取り組みに、2013年を費やすべきだと述べ た。銀行同盟と財政協定への動きに続く「競争力協定」を呼び掛けた。

原題:Merkel Says Japanese Yen, Euro-Area Liquidity Are Concerns (1)(抜粋)

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