NY外為:円反落、西村副大臣の発言で-一時90円56銭

ニューヨーク外国為替市場では円が ドルに対して4日ぶりに下落。西村康稔内閣府副大臣が「もう一段の円 高修正、円安は十分あり得る」と述べ、1ドル=100円まで円安が進ん でも問題はないとの見解を示したことが円売りを誘った。

円は主要16通貨全てに対して下落した。中国の製造業活動がこの2 年で最も速いペースで拡大していることが調査で明らかになり、逃避先 としての円の需要が弱まった。ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせ た1月の経済活動が縮小したものの、前月の水準は上回ったため、ユー ロは上昇した。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「円のシ ナリオはまだ終わっていない。ドルが堅調で、米国と欧州、中国の経済 指標が好調なら、円はドルに対して下落し、ユーロに対しても幾らか弱 含む傾向がある」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで1.9%安の1ドル =90円33銭。一時は90円56銭と、2010年6月以来の円安・ドル高水準を 付けた。過去3日間では1.7%上げていた。対ユーロでは前日比2.4%安 の1ユーロ=120円83銭。一時は2011年4月以来の安値となる121円07銭 まで下げた。ユーロはドルに対して0.4%高の1ユーロ=1.3377ドル。

下落率首位は円

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は過去6カ月に18.5%安と、最も下落している。ドル は4.2%下落。一方、ユーロは6.5%高。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の外国為替戦略グロー バル責任者、アダム・コール氏(ロンドン在勤)は「政権交代以降、強 いレトリックが聞かれるため、政府が実際に行動に移さないとしても過 去2カ月に積み上がった円のショートポジションはびくともしないだろ う」と語る。「投資家は新内閣に政策実行のための時間的猶予を与える 姿勢だ」と続けた。

西村副大臣はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、1ドル =100円でも問題ないとの見解を示した。ドイツのメルケル首相はスイ スのダボスで、金融緩和を求める日本政府の働き掛けが世界経済の回復 に対するリスクになっているとの見解を示した。

ブルームバーグがまとめたオプションのデータによると、円が年末 までに100円まで下落する確率は27%となっている。

95円まで下落も

クレディ・スイス・グループのテクニカル分析によると、円は対ド ルで主要な水準に近づきつつあり、3年5カ月ぶりの水準に下落する可 能性が出てきた。

クレディのテクニカルアナリスト、シリン・ベイン氏(ロンドン在 勤)は顧客向けリポートで、円が90円25-84銭の支持線を割り込め ば、95円まで下落する可能性があると指摘した。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが発表 した1月の中国製造業購買担当者指数(PMI)速報値が51.9と、昨 年12月の51.5(改定値)から上昇したことは朝方の円売り材料となっ た。同PMIは2013年の中国経済が昨年第4四半期の7.9%と同じある いはそれ以上のペースで滑り出したことを示唆した。

みずほコーポレート銀行の欧州ヘッジファンド・セールス責任者、 ニール・ジョーンズ氏(ロンドン在勤)は「中国のデータの影響を強く 受けて円は下げた。中国のデータは多くの市場参加者にとって予想外の 強さを示した。世界の状況は改善傾向を示しているが、相場にはまだ織 り込まれていない」と指摘した。

原題:Yen Drops After Japan Official Says Slide Not Over; Euro Climbs(抜粋)

--取材協力:Joseph Ciolli、Lukanyo Mnyanda.

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