貿易収支は6カ月連続の赤字、額は予想上回る-12月では過去最大

昨年12月の日本の貿易収支は6カ月 連続の赤字となった。赤字額は事前予想を上回った。自動車や船舶など を中心に輸出額が6カ月連続で減少した一方、円安の影響で原油や天然 ガス(LNG)の輸入額が増え、2カ月連続で増加した。

財務省が19日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出 額は前年同月比5.8%減の5兆3003億円。輸入額は同1.9%増の5兆9418 億円。これによって貿易収支(原数値)は12月としては過去最大の6415 億円の赤字となった。前月は9548億円の赤字(確報)だった。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予想中央値 は、輸出額が前年同月比4.2%減、輸入額は同1.7%増。貿易収支は5228 億円の赤字だった。

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは統計発表前のリ ポートで「中国経済の持ち直しに加え、日中関係悪化による悪影響も最 悪期は過ぎた。輸出は先行き改善に向かう可能性が高い」と指摘。実質 輸出が前月比で増加に転じる可能性も指摘し、減少が続いてきた輸出に 「底打ちの兆し」が見られると予想している。

輸出は自動車が前年同月比6.6%減と5カ月連続で減少したほか、 船舶が同42.9%減と前月に続いて大幅に減少した。地域別では自動車が わずかに減少した米国向けが同0.8%減の9999億円と14カ月ぶりにマイ ナスに転じた。中国向けも前年に比べて自動車の輸出額がほぼ半減し、 全体では同15.8%減の9061億円と7カ月連続で減少。2カ月連続で米国 向け輸出額が中国向けを上回った。

輸入は原粗油が前年同月比4.2%増、液化天然ガスが同8.3%増。数 量ベースではいずれも減少に転じたが、円安が輸入額を押し上げた。12 月の為替レートの平均値は1ドル=82.34円と6.1%の円安だった。この ほか、医薬品も同32.8%増と大幅に増加した。

季節調整済みの前月比では、12月の輸出額は2.4%増と3カ月ぶり に増加。輸入額も同1.2%増と2カ月連続で増加し、貿易収支は8007億 円の赤字となった。

同日、併せて発表された2012年分の貿易収支(通関ベース)は6 兆9273億円と2年連続で赤字となった。赤字額は第2次石油ショックで 原油価格が高騰した1980年の2兆6129億円を上回り、過去最大となっ た。輸出は前年比2.7%減の63兆7446億円と2年連続で減少。輸入は 同3.8%増の70兆6720億円だった。

政府が23日発表した1月の月例経済報告では、景気判断を昨年5月 以来、8カ月ぶりに引き上げた。輸出の判断は維持したが、安倍政権の 経済政策に対する期待感を背景とした円安・株高やエコカー補助金の終 了で減少が続いていた自動車の生産・販売に回復の兆しが出てきたこと から個人消費や生産を上方修正した。

--取材協力:. Editors: 小坂紀彦, 室谷哲毅

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