債券先物は反発、中長期債に買いとの見方-20年債入札は低調な結果

債券市場では先物相場が反発。円 安・株高に加えて、20年国債の入札結果は低調だったが、投資家の中長 期債への買いなどをきっかけに水準を切り上げた。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比6銭安の144円31銭で始 まり、午前は同水準を挟んだもみ合いに終始し、午後の開始後には売り が増えて12銭安の144円25銭に下落。その後は徐々に水準を切り上げ、 2時すぎには144円51銭に上昇。結局は8銭高の144円45銭で引けた。

三井住友海上あいおい生命保険経理財務部の堀川真一部長は、20年 債入札は円安・株高で買いづらかった面もあって低調だったとしながら も、その後は「水準感もあって買い戻されている」と指摘。国債増発は 読みにくい面もあるが「とりあえず市場に配慮した形になりそうだ」と 述べ、市場は「政府の財政規律重視の姿勢を疑いつつも状況をみてい る」と説明した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは前日より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.735%で開始。午後の開始 後に1.5bp高い0.745%に上昇したが、その後は徐々に買いが優勢とな り、2時半ごろには0.5bp低い0.725%を付け、3時すぎからは横ばい の0.73%で推移した。

中期債は堅調。2年物の324回債利回りは前日比0.5bp低 い0.080%。5年物の107回債利回りは横ばいの0.16%で始まったが、2 時すぎには1bp低い0.15%に低下。22日には一時0.14%と、新発5年債 利回りとしては2000年の発行開始後で最低水準を記録。ただ、日銀が同 日の金融政策決定会合で付利(超過準備預金に付く金利)の引き下げを 見送ったことなどから、23日には0.16%と4営業日ぶりの高水準を付け ていた。

20年債入札が低調

一方、超長期債は軟調。20年物の141回債利回りは0.5bp高 い1.735%で始まり、入札結果が発表された午後1時前には3bp高 い1.76%に上昇した。いったん1.75%にやや戻したが、再び1.76%を付 けている。30年物の37回債利回りは1bp高い1.96%で開始。午後1時す ぎから水準を切り上げ、4時すぎには3bp高い1.98%に上昇した。

財務省がこの日実施した表面利率1.7%の20年国債(141回債)の入 札結果によると、最低落札価格は99円05銭と市場予想を15銭下回った。 小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差)は20銭と、 昨年8月以来の水準に拡大。投資家の需要の強さを示す応札倍率は3.05 倍と、昨年8月以来の低水準となった。

シティグループ証券の清水麻希シニアJGBストラテジストは、20 年債入札結果は市場予想を下回り、売りが優勢になったと指摘。利回り 曲線上で10年債対比などで「20年債は割安に見えたものの、入札では旺 盛な需要はみられなかった」とも話した。

円相場は下落。前日には一時1ドル=89円06銭と1週間ぶりの高値 を付けたが、この日は89円46銭まで下げる場面があった。日経平均株価 は前日比133円88銭(1.3%)高の1万620円87銭で引けた。

--取材協力:船曳三郎、池田祐美 Editors: 山中英典, 青木 勝

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