モルガンSのリターン向上策、アナリストに懐疑論も-株価上昇

米銀モルガン・スタンレーのジェー ムズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)が掲げたリターン向上策につ いて、アナリストの見方が分かれている。

同社が昨年10-12月(第4四半期)決算を発表し、ゴーマンCEO がリターン引き上げ策を示してからの2営業日で、株価は11%上昇し た。市場は計画を好感した形だ。

ドレクセル・ハミルトンのアナリスト、デービッド・ヒルダー氏 は、打ち出された戦略を基にモルガン・スタンレーの目標株価を引き上 げた。一方、アトランティック・エクイティーズのリチャード・ステー ト氏ら他のアナリストは、今後数年で目標が達成されることには懐疑的 だ。

ゴーマンCEOは、金融危機の後始末から利益向上に重点を移して おり、10-12月期を「転換点」と位置付けていた。同社の収益力に対し 疑問が広がる中、同CEOは相場が回復しない場合でも株主資本利益率 (ROE)を現行の2倍の10%に引き上げる計画を示した。

しかし、モルガン・スタンレーの株価純資産倍率(PBR)はこの 2年半余り1倍を割っている。新たな資本要件も重しだ。

ゴーマンCEOは、シティグループとの合弁証券会社の未保有株式 を年内に買い取り、同事業の利益率を改善させるほか、富裕層顧客への 融資を増やすと説明。全社レベルで16億ドル(約1400億円)の費用を削 減し、債券トレーディング部門に振り向けていた資本を当初予定より速 いペースで削減することを明らかにした。

18日の電話会議で同CEOは、一連の措置によりROEは9%に改 善するとの見通しを示した。また自社株買いや配当を通じて株主に還元 することでROEは10%に達し、有形株主資本利益率(ROTE) は12%になると述べた。

達成時期

ただ、モルガン・スタンレーはこうした目標の達成時期を明示して いない。バークレイズのアナリスト、ロジャー・フリーマン氏は22日、 ROEは向こう2年間、9%を下回り続けると予想。

サンドラー・オニール・アンド・パートナーズのジェフ・ハート氏 は「ROE2桁乗せに向けた長く曲がりくねった道(ザ・ロング・アン ド・ワインディング・ロード)」と題したリポートで、「事業環境で大 幅な改善」がなければROE10%は実現不可能だと記した。

JMPセキュリティーズのアナリスト、デービッド・トローン氏は ROTE目標について、「時期を設定しないなら12%は大胆な目標とは いえない」と指摘した。

原題:Gorman Path to Higher Returns Draws Mixed Reviews as Stock Leaps(抜粋)

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