IMF:13年世界成長見通し下方修正-ユーロ圏経済は縮小

国際通貨基金(IMF)は23日に公 表した最新の世界経済見通し(WEO)で、世界経済の成長率予想を引 き下げた。ユーロ圏経済については、債務危機収束に向けた努力の進展 が景気回復にはつながらないとして、2年連続のマイナス成長を予測し た。

IMFは今年の世界経済の成長率をプラス3.5%と予想。昨年10月 時点では3.6%を見込んでいた。今年の伸びは昨年の3.2%から加速する との見通しを示す一方、ユーロ圏の今年の成長率は10月時点のプラ ス0.2%からマイナス0.2%に下方修正した。スペインを中心に経済が縮 小し、ドイツの成長も鈍化すると分析した。

IMFのオリビエ・ブランシャール調査局長(チーフエコノミス ト)は、WEOと同時に公開された動画で、「欧州は回復に向かってい るだろうか。私はどちらとも言えないと思う」と述べ、「プラス成長へ の転換にはきっかけが必要だ」と指摘した。

ブランシャール氏は電話会議で、世界経済にとって「これは改善で はあるが、素晴らしいものではない」と発言。「特に、この成長率の数 字では先進国の失業率を低下させるのに不十分だ」と話した。

欧州債務危機に歯止めをかけるために昨年導入された措置が奏功 し、世界の金融市場は改善。スペインやギリシャの国債利回りは低下し たが、欧州の当局者は、過去最悪の11.8%の失業率やリセッション(景 気後退)になお苦しんでいる。IMFは銀行同盟実現に向けた取り組み などが後退すれば、ユーロ圏は世界全体に引き続き「大きな」リスクを もたらすと警告した。

米国

IMFは、2年連続でマイナス成長になるとしたユーロ圏の経済見 通しについて、危機収束の見通しが依然不透明な中で「ソブリン債スプ レッドの縮小と銀行流動性の改善が民間の借り入れ条件になかなか波及 しない」状況が反映されていると説明。ただ、14年には1%のプラス成 長に回復すると予測した。14年の世界経済成長率についてはプラ ス4.1%と、10月時点から0.1ポイント引き下げた。

米経済に関しては「経済の基調は引き続き順調だ」と分析。今年の 成長率見通しは2.1%から2%に引き下げたが、来年は0.1ポイント上げ て3%とした。IMFは、議会が速過ぎるペースで過度の赤字削減を進 める事態を回避することや、債務上限引き上げでの民主、共和両党の合 意、中期的な債務削減計画の策定を米国の優先課題として挙げた。

日本の今年の成長率見通しは1.2%に据え置いた。来年は0.4ポイン ト引き下げ0.7%とした。

ブラジルの予想成長率は今年が3.5%、来年が4%。前回見通し は13年が4%、14年が4.2%だった。インドの今年の成長率は0.1ポイン ト引き下げて5.9%とし、来年は6.4%に据え置いた。中国の成長見通し は前回予想から変わらず、今年が8.2%、来年は8.5%。

スペインについては、今年はマイナス1.5%と予測。10月時点では マイナス1.3%としていた。来年の見通しは0.2ポイント引き下げ、プラ ス0.8%とした。イタリアの成長率は今年がマイナス1%(前回はマイ ナス0.7%)、来年はプラス0.5%に据え置いた。

原題:IMF Cuts Forecast on Second Year of Europe Contraction (1) (抜粋)

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