米アップル、新興市場攻略にはアイフォーン廉価版が必須条件

世界最大の携帯電話市場である中国 でのスマートフォン(スマホ=多機能携帯電話)販売で、米アップルは 時価総額が同社の1%にも満たない中国メーカーに負けている。低価格 機種の品ぞろえがないことで、アップルの成長が新興国市場でいかに制 限されているのかを浮き彫りにするものだ。

中国の新たな中間層の懐具合に見合ったスマホを擁する中国無線科 技は、市場シェアでアップルを上回る国内メーカー4社のうちの1社。 中国無線のスマホ「酷派(クールパッド)8060」の小売価格は619元 (約8800円)と100ドルを切る価格で、アップル「iPhone(アイ フォーン)」の最も安い機種の約20%の値段。

中国無線は今年の販売台数について、第4世代(4G)などの新製 品や低価格を追い風に40%増の2800万台を予想している。アップルは月 給が平均577ドル(約5万円)の顧客層の獲得に苦戦し、中国のスマホ 市場シェアで4位から6位に後退した。

フィリップ・セキュリティーズのアナリスト、マグダレン・チョン 氏(シンガポール在勤)は「中国の一般的な豊かさの水準が低い限り、 アップルが現在の製品構成で順位を上げる可能性は低い」と語った。ア ップル株の投資判断については「ニュートラル(中立)」としている。

アップルは途上国のユーザー獲得を狙って従来機種よりも小型で低 価格のアイフォーンの投入を計画している。事情に詳しい関係者の1人 は今月ブルームバーグ・ニュースに対し、99-149ドルのいずれかの価 格で早ければ今年後半にも発売されるとの見通しを示した。

ハイテク関連調査会社IDCによると、中国の昨年7-9月(第3 四半期)のスマホ市場シェアで中国無線は3位と、4-6月(第2四半 期)の6位から初めて5位以内に浮上した。1位は韓国のサムスン電子 で、2位は中国のレノボ・グループ(聯想集団)。4位と5位にはそれ ぞれZTE(中興通訊)と華為技術が入った。

ブルームバーグのデータでは、アップルの時価総額4700億ドルに対 し、中国無線は6億7500万ドル。アップの中国サイトに掲載されている 最も安いアイフォーンは、8ギガバイトのアイフォーン4で3088元。最 新のアイフォーン5は5288元からとなっている。

原題:Apple Trailing China’s Coolpad Shows Need for Cheap IPhone: Tech(抜粋)

--取材協力:Adam Satariano、Olga Kharif、Terje Langeland.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE