伊モンテ・パスキ、デリバティブ損失開示急務-株価急落

世界最古の銀行、イタリアのモン テ・デイ・パスキ・ディ・シエナの経営陣に対して、デリバティブ(金 融派生商品)取引による損失についての完全な情報開示を求める圧力が 強まっている。政府への救済の行方を左右する株主投票を週内に控え、 先に明らかになっていたドイツ銀行との契約に加え、野村ホールディン グスとの取引でも損失が生じると報じられた。

モンテ・パスキ株は22日、前日比5.7%安と急落した。イル・ファ ット・クオティディアノ紙は、同行が2009年に野村と結んだデリバティ ブ契約によって12年の利益が2億2000万ユーロ(約260億円)押し下げ られると報じた。ブルームバーグ・ニュースは17日に、モンテ・パスキ が損失をあいまいにするようなスワップ契約をドイツ銀行と結んだと報 じていた。モンテ・パスキの会長だったジュゼッペ・ムッサーリ氏は22 日にイタリア銀行協会(ABI)会長を辞任した。

モンテ・パスキは昨年11月に、デリバティブが理由で5億ユーロの 追加支援を政府に要請した。政府支援は同行の2件の増資実施が条件 で、株主は実施するかどうか25日に採決する。

イル・ファット・クオティディアノ紙がファブリツィオ・ビオラ最 高経営責任者(CEO)作成の内部文書を引用して伝えたところによる と、モンテ・パスキは過去に購入した住宅ローン関連のデリバティブか らの損失をカバーするために当時の経営陣がより高リスクのデリバティ ブ契約を野村と結んだことを昨年10月に発見した。

野村は22日、モンテ・パスキとのデリバティブ取引については当時 同行の会長だったジュゼッペ・ムッサーリ氏が「徹底的に査定し承認し た」と説明した。ムッサーリ氏からのコメントは得られなかった。

モンテ・パスキは22日、取引再構成の一環だった同デリバティブに よる金融面の影響についての評価見直し作業は、今年上期中に完了する と発表した。さらに、野村との取引案件が取締役会に提出されたことは なかったと付け加えた。12年4月まで同行の監査を務めていたKPMG も同取引についての書類を受け取ったことはないとしている。

原題:Monte Paschi Pressed to Disclose Derivative Losses as Vote Looms

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