1月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が大幅高-日銀の追加資産購入は遅過ぎるとの見方で

ニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで8カ月ぶりの大幅高 となった。日本銀行が期限を定めない資産購入計画を2014年1月から開 始すると発表したものの、もっと積極的かつ早期の行動を期待していた 投資家の失望を誘い、円買いが膨らんだ。

日銀は2014年1月から毎月約13兆円相当の資産を無期限で買い入れ ると発表。「物価安定の目標」として2%の物価上昇率を設定した。こ れを背景に円は対ドルで2010年6月以来の低水準近くから上昇した。ド イツ景況感指数が改善したため、対ドルでのユーロは下げ幅を縮小し た。

UBSのシニア通貨ストラテジスト(米コネティカット州スタンフ ォード在勤)、シャハブ・ジャリヌース氏は電話インタビューで、「日 銀は物価上昇率の目標引き上げで新たな領域に入った。問題は目標達成 に向けて導入する実際の政策が、目標通りにインフレ率を押し上げる効 果を表すには弱過ぎるように見えることだ」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで1%高の1ドル=88 円71銭。一時は1.4%上昇し、昨年5月17日以来の大幅高を記録した。 対ユーロでは0.9%上昇し、1ユーロ=118円18銭。一時は1.7%高とな った。ユーロはドルに対して0.1%高の1ユーロ=1.3322ドル。

中古住宅

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は、米中古住宅販売件数が予想外に減少すると下げ渋った。ドル 指数は0.2%低下の79.858。一時は0.4%低下した。

昨年12月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算)は、前月比 1%減少の494万戸。これは2009年11月以降ではなお2番目に高い水 準。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央 値は510万戸だった。

JPモルガン・チェースのテクニカル分析によると、円は対ドルで 約2週間ぶりの高値に上昇する可能性があり、その後は軟化傾向に戻 る。

JPモルガンのテクニカルアナリスト、ナイオール・オコナー氏 (ニューヨーク在勤)は電子メールで、「対円でのドルは短期的にはも う少し調整が続き、87円80銭-86円80銭のゾーンに下げる可能性があ る」と指摘した。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は安倍晋三氏が率いる自民党が衆議院選挙で地滑り的大勝利 を収めた後、過去1カ月に5.5%下落している。

日銀

シティグループのG10通貨戦略担当の北米責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は「安倍政権は日銀を2%のインフレ 目標で塗り固めた。日銀の抵抗手段は資産購入のスタートを2014年まで 遅らせることだった」と述べた。

日銀は22日開いた金融政策決定会合で、「物価安定の目標」として 消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率2%を導入することを決定 し、できるだけ早期に実現することを目指すと表明した。ただ、早期の 追加刺激には踏み切らなかった。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の外国為替戦略の責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロ ンドン在勤)は来年1月からの資産購入を開始する決定について、「市 場を困惑させたのは、そのタイミングだ」と指摘。「物価を目標近くに 押し上げるということは暗黙に円安誘導を指すが、そのための大型バズ ーカ砲は見られない」と続けた。

日銀の白川方明総裁の任期(5年)は4月に終了し、副総裁2人の 任期も3月に終わる。そのため、昨年12月に発足した安倍内閣は日銀の 人事刷新を図る機会を得た。

投資家は日本市場に対して過去3年余りで最も強気な姿勢を取って いる。ブルームバーグ端末を利用する投資家やアナリスト、トレーダー を対象にした今月のグローバル調査によれば、日本が向こう1年間に世 界で最高の機会を提供するとみている回答者は全体の21%と、昨年9月 の5%から増加した。

ユーロは対ドルで下落分を埋めた。ドイツの欧州経済研究センター (ZEW)がまとめた1月の独景況感指数が31.5と、2010年5月以来の 高水準となったことがきっかけ。

原題:Yen Rises as BOJ Sets Buying for 2014; N.Z., Aussie Dollars Gain(抜粋)

◎米国株:上昇、トラベラーズやフリーポートなど予想以上の好決算で

米株式相場は上昇。トラベラーズやフリーポート・マクモラン・カ ッパー・アンド・ゴールドなどの決算が予想を上回ったことが好感され た。主要株価指数は先週、5年ぶり高値を付けていた。

トラベラーズが高い。同社の2012年10-12月(第4四半期)決算は 利益が市場予想を上回った。フリーポート・マクモランも値上がり。銅 の売上高が予想を上回ったことやコスト低下が好感された。化学メーカ ーのデュポンも利益が予想を上回り、買い進まれた。グーグルは通常取 引終了後の時間外取引で上昇。第4四半期決算が増益となったことが手 掛かり。

S&P500種株価指数は前営業日比6.58ポイント(0.4%)高 の1492.56。ダウ工業株30種平均は62.51ドル(0.5%)上げて13712.21 ドル。

アパルーサ・マネジメントのヘッジファンドマネジャー、デービッ ド・テッパー氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「米 国では好調さが爆発的に広がりそうな勢いだ」とし、「鍵は株式を今年 ロングにすることだ」と続けた。

S&P500種は先週、2007年12月以来の高値に上昇した。ゼネラ ル・エレクトリック(GE)やゴールドマン・サックス・グループなど の決算で利益が予想を上回ったことが手掛かり。ブルームバーグがまと めたデータによれば、同指数の採用銘柄でこれまでに決算を発表した76 銘柄のうち、約72%で利益が予想を上回っている。

中古住宅販売

全米不動産業者協会(NAR)が22日発表した12月の中古住宅販売 件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は、前月比1%減少の494万 戸。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央 値は510万戸だった。

日本銀行は22日開いた金融政策決定会合で、資産買い入れ等基金の 運営について現行方式での買い入れが完了した後、2014年初から期限を 定めず毎月一定額の金融資産を買い入れる方式を導入し、当分の間、毎 月、長期国債2兆円、国庫短期証券10兆円を含む13兆円程度の金融資産 の買い入れを行うことを決定した。また、「物価安定の目標」として消 費者物価指数(CPI)の前年比上昇率2%を導入することを決定し、 できるだけ早期に実現することを目指すと表明した。

アパルーサのテッパー氏は、米経済が今年最大3%の成長率を達成 する見込みだとし、米国株には強気だと説明した。また歴史的に見て米 国株が割安な水準にあるほか、欧州債務危機といった世界経済の主要な リスクが後退したことなどを理由に挙げ、米国株を保有すべきだと指摘 した。

グーグルはニューヨーク時間午後4時58分時点で4.8%高の736.75 ドル。同社の第4四半期決算は、年末商戦で広告主が支出を増やしたこ とが追い風となり、増益となった。

素材株が高い

S&P500種の業種別10指数では素材株が0.9%高と最大の上げ。生 活必需品株の指数を除き全ての指数が上昇した。フリーポート・マクモ ランは4.6%高の35.19ドルだった。

時価総額で米最大の化学メーカーのデュポンは1.8%高の47.82ド ル。同社の第4四半期決算は、一時項目を除いたベースでの1株利益 が11セントと、ブルームバーグがまとめたアナリスト10人の予想平均 (7セント)を上回った。

ダウ平均で唯一の保険銘柄であるトラベラーズは2.2%上昇の77.95 ドルだった。

原題:U.S. Stocks Advance on Better-Than-Estimated Earnings Reports(抜粋)

◎米国債:10年債利回り、ほぼ1週ぶり高水準を下回る-住宅統計で

米国債市場で10年債利回りは先週付けたほぼ1週間ぶり高水準を下 回った。12月の米中古住宅販売が予想外に減少したことを受け、不動産 市場の回復力に対する不安が高まった。

インフレ期待がほぼ3カ月ぶりの高水準に上昇したことを受け、10 年債利回りは朝方の取引では上昇していた。中古住宅販売統計が発表さ れ、利回りは下げに転じた。米財務省は今週、10年物インフレ連動債 (TIPS、150億ドル)の入札を予定している。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「住宅統計の数字は期待外れだっ た」と語る。「米経済について考え込んだり、心配したりする事が多く なった。国債が堅調なのはこのためだ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比変わらずの1.842%。一時は 4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上げて1.88%を付けた。同 年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は98 2/32。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、米国債の リターンは今月に入り前日の時点で、0.4%のマイナス。世界のソブリ ン債をまとめた指数は0.2%のマイナス。

前月1%減少

全米不動産業者協会(NAR)が発表した12月の中古住宅販売件数 (季節調整済み、年換算、以下同じ)は、前月比1%減少の494万戸。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値 は510万戸だった。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は中古住宅販売の減少につい て、「これまでの数字がまずまずだったことを思えば、ちょっとした変 化球と言えよう」と語る。「利回りは狭いレンジの上限にあった」と続 けた。

TIPS入札を24日に控え、利回りにはインフレ期待の上昇が表れ ている。

昨年11月21日の前回入札(発行額130億ドル)では、10年債物 TIPSの最高落札利回りはマイナス0.72%だった。これまでの過去最 低は9月入札でのマイナス0.75%。昨年1月から6回に行われた同入札 はすべてマイナス利回りだった。

投資家のインフレ期待を示唆する10年債利回りと同年限のTIPS の利回り差はこの日、2.55ポイントに拡大し、昨年11月2日以降の最大 となった。過去10年の平均は2.19ポイント。

1.89%上抜けも

米金融当局は景気を押し上げ、利回りに低下圧力を加える措置とし て、月額850億ドルの米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を購入し ている。この日は2017年4月から2042年2月に償還期限を迎える TIPS13億9000万ドル相当を購入した。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査では、10年 債利回りは年末までに2.2%に上昇すると予想されている。

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「1.89%の利回 り水準が試されるだろうが、きょうは持ちこたえるはずだ」と言う。 「しかしながら、再び試すとなれば上抜ける可能性がある。この水準は 転換点だ」と述べた。

原題:Treasury 10-Year Yields Fall From Almost Week High on Home Sales(抜粋)

◎NY金:反発、日銀の緩和策発表が手掛かり-終値1693.20ドル

ニューヨーク金先物相場は反発。日本銀行が緩和策を発表したこと を背景に、金買いが優勢になった。

日本銀行は資産買い入れ等基金の運営について、現行方式での買い 入れが完了した後、2014年初から期限を定めず毎月一定額の金融資産を 買い入れる方式を導入し、当分の間、毎月、長期国債2兆円、国庫短期 証券10兆円を含む13兆円程度の金融資産の買い入れを行うと表明した。

オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州)の創業者、ジェ ームズ・コーディアー氏は電話インタビューで、「これは確実に金にと って強材料になる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前営業日比0.4%高の1オンス=1693.20ドルで終了した。

原題:Gold Futures Advance as Bank of Japan Announces Stimulus Plan(抜粋)

◎NY原油:続伸、4カ月ぶり高値-ドイツの景況感が改善

ニューヨーク原油先物相場は続伸。4カ月ぶりの高値となった。 ドイツの景況感指数が市場予想を上回る伸びを示したことを好感し た。ブルームバーグの顧客を対象にした調査では、世界の投資家が株 式に強気であることが明らかになった。

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)がまとめた1月の期待指 数は31.5と、前月の6.9から上昇した。ブルームバーグの調査による と、世界の投資家は少なくともこの3年半で最も株式に強気で、向こう 半年の間に株式保有を増やすと回答した人が3分の2近くに上った。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「緩や かで着実な景況感の回復が見られる」と指摘。「ほぼすべての市場に対 して強気な見方が戻ってきている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営業 日比68セント(0.71%)高の1バレル=96.24ドルで終了。終値では昨 年9月17日以来の高値となった。2月限はこの日が最終取引。3月限 は64セント高の96.68ドル。

原題:Oil Rises to Four-Month High as Investor Confidence Increases(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-ドイツ銀とビベンディ安い

22日の欧州株式相場は前日からほぼ変わらず。1月のドイツの景況 感が大幅に改善した一方、昨年12月の米中古住宅販売は予想に反して前 月を下回った。

ドイツ銀行は1.9%安。ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)から 事業分割のシミュレーションを要請されたと、事情に詳しい関係者が明 らかにした。フランスの総合メディア企業、ビベンディは昨年8月以降 で最大の値下がり。携帯電話部門SFRの責任者が、厳しい市場は最長 1年半にわたって続くとの見通しを示した。イタリアの銀行、モンテ・ デイ・パスキ・ディ・シエナは5.7%下落。業績に悪影響を及ぼすデリ バティブ(金融派生商品)取引についての報道が嫌気された。

ストックス欧州600指数は287.66で終了。前日比で0.1%未満の下げ にとどまったが、一時は0.8%下げた。年初来では2.9%上げている。

サクソ・バンク(コペンハーゲン)の株式ストラテジスト、ピータ ー・ガーンリ氏は「中古住宅販売件数が予想より悪く、経済指標がさま ざまな方向を指すというまだら模様の様相が強まった」と指摘。その上 で、「こうした要因に左右されずに本筋を見れば、米経済のペースは潜 在成長率にゆっくり近づいている。この日発表の中古住宅販売にかかわ らず、米住宅セクターは改善しつつあり、2013年の米経済は予想以上に 上向く可能性がある。これは株式にとってプラスのはずだ」と付け加え た。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、この日の指数構成銘柄 の売買高は30日平均を6%上回った。

22日の西欧市場では、18カ国中11カ国で主要株価指数が下落した。

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)がまとめた1月の期待指 数は31.5と、前月の6.9から上昇。エコノミスト予想(12.0)も大きく 上回り、2010年5月以来の高水準となった。

原題:Europe Stocks Are Little Changed as ZEW Offsets U.S. Home Sales(抜粋)

◎欧州債:スペイン債上昇、発行計画で-ポルトガル・英国債も高い

22日の欧州債市場では、スペイン国債が上昇。シンジケート方 式で新発10年債を70億ユーロ発行する計画を受け、需要が好感さ れた。

既発の10年債利回りは1週間ぶり低水準に近づいた。デギンド ス経済・競争力相はスペインの国債に対するものとしては過去最大の 需要があったと明らかにした。ポルトガルの10年債利回りは2010 年以来で初の6%割れとなった。ガスパル財務相は債券発行市場に復 帰する準備が整ったと語った。ドイツ10年債利回りは3カ月ぶり高 水準付近から低下。昨年12月の米中古住宅販売件数が予想に反して 減少したことが手掛かり。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ロンドン在 勤)は「スペインにとって極めて好調な1日だった」とし、「一度に 70億ユーロ相当を発行できるのは非常に心強い。年間で必要な額の 約6%に相当する」と述べた。

ロンドン時間午後4時49分現在、既発のスペイン10年債利回 りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げ

5.11%。同国債(表面利率5.85%、2022年1月償還)価格は

0.365上げ105.22。2年債利回りは3bp下げ2.57%。一時は

2.63%と、2日以来の高水準となった。

ポルトガル10年債は4営業日続伸し、利回りは23bp低下 の5.86%。欧州連合(EU)に金融支援を要請した2011年4月 6日以来の最低となる5.84%まで下げる場面もあった。

ドイツ10年債利回りは2bp低下の1.57%。18日には

1.64%まで上げ、昨年10月18日以来の高水準を付けた。

英国債

英国債相場は上昇。英公債管理局(DMO)が実施した17億 5000万ポンドの10年債入札で、応札倍率が前回入札を上回ったこ とが手掛かり。2年債利回りは1週間ぶり高水準から低下。昨年12 月の英財政赤字が拡大したことを受け、比較的安全とされる国債の需 要が増えた。

ロンドン時間午後5時現在、英10年債利回りは前日比4bp低 下の2.02%。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格 は0.315上げ97.66。2年債利回りは1bp下げて0.40%。一 時は0.42%と、11日以来の高水準を付けた。

原題:Spanish Bonds Advance on Demand at Sale; Portuguese Debt Climbs(抜粋) U.K. Gilts Advance as Demand Increases at 10-Year Debt Auction(抜粋)

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