日本株続落、輸出や紙パ下げ-日銀会合後波乱、実効性見極め

東京株式相場は続落。日本銀行が 2%の物価上昇率の目標導入、無期限方式での資産買い入れなどを決め 一時急伸する場面もあったが、期待されたほど円安が進まず、今後の実 効性を見極めたいとして売り圧力に押された。輸送用機器やゴム製品な ど輸出関連の一角、パルプ・紙や海運、鉄鋼株が安い。

TOPIXの終値は前日比4.01ポイント(0.4%)安の901.15、日 経平均株価は37円81銭(0.4%)安の1万709円93銭。日経平均は午後の 取引で一時、上げ幅が100円を超す場面もあったが、為替動向をにらみ ながら乱高下した。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニア・イ ンベストメントマネジャーは、日銀会合の結果について「想定の範囲内 に尽きる。市場が期待していた以上のトーンは読み取れない内容だっ た」と指摘した。昨年11月中旬以降、金融緩和強化の期待を背景に円 安・株高が続いてきたが、「キャッチアップの段階は終わり、金融政策 だけで一段の円安・株高を導くのは厳しい局面に入ってきた」と言う。

日銀は22日に開いた金融政策決定会合で、「物価安定の目標」とし て消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率2%を導入することを決 め、できるだけ早期に実現することを目指すとした。目標の実現を目指 し、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買い入れなどの措置を、それぞ れ必要と判断される時点まで継続することを通じ、強力に金融緩和を推 進する。資産買い入れ等基金の運営については、現行方式での買い入れ が完了した後、2014年初から期限を定めず毎月一定額の金融資産を買い 入れる方式を導入する。

大和証券投資戦略部の塩村賢史シニアストラテジストは、「期限を 定めずに金融資産の買い入れを行うとした点はポジティブで、初期反応 としては円安・株高となった」と指摘。しかしその動きが続かないの は、「材料出尽くしのタイミングになりやすかった中で、それを乗り越 えられるだけのサプライズがないと受け止められたようだ」と見る。

1ドル=90円から88円台に急転

日銀会合の結果を受け、ドル・円相場は午後に一時1ドル=90円13 銭まで円安方向に振れたが、円売りは限定的で、その後88円台後半まで 反転。一方、日経平均は会合結果の判明間もない午後0時54分には111 円高の1万859円まで上げた。しかし、為替の円高進行に連動する形で 日本株も失速。日経平均の下落幅は132円まで広がる場面があった。

きょうの日本株は、ドイツの景況感改善を好感する格好で買い先行 で始まったが、徐々に日銀会合後の相場波乱を警戒する売りから軟調な となり、午前を安く終了。午後に入ってからは為替動向に一喜一憂し、 荒っぽい値動きとなった。

東証1部33業種では紙パ、電気・ガス、海運、輸送用機器、鉄鋼、 ゴム製品、金属製品、銀行、保険、水産・農林など27業種が下落。売買 代金上位ではアイフル、オリエントコーポレーション、キヤノン、ホン ダ、三井住友フィナンシャルグループが安い。茂木敏充経済産業相が前 日、13年度に太陽光発電の買い取り価格を引き下げる可能性に言及し、 サニックスや高島など関連銘柄が売られた。

半面、鉱業、不動産、精密機器、証券・商品先物取引など6業種は 上昇。個別では野村ホールディングス、オリンパス、ファーストリテイ リング、国際石油開発帝石、リコー、三菱地所、津田駒工業が高い。オ リンパスは前日、内部管理体制確認書を東京証券取引所に提出し、今後 の審査で問題が認められなければ、特設注意市場銘柄指定が解除される ことになる。

東証1部の売買高は概算で39億1720万株、売買代金は2兆1044億 円。騰落銘柄数は下落1066、上昇502。

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