ユーロ圏に論争の芽、ESMによる銀行直接支援めぐり慎重論

21日のユーロ圏財務相会合(ユーロ グループ)で各国財務相らは、銀行救済をめぐる論争が高まろうとする 中でそれぞれの立場を主張、ドイツやオーストリアは銀行への直接支援 が幅広く利用できる状況にはならないと警告した。

財務相らは欧州安定化メカニズム(ESM)が政府を経由せず銀行 に直接支援を提供できる方法と時期について今年前半に合意を目指して いる。アイルランドとフランスは21日にブリュッセルで開かれた同会合 で迅速な前進に向けた取り組みを呼び掛け、できるだけ早期に新たな手 段が準備できるよう求めた。

一方、一部の債権国は欧州中央銀行(ECB)への銀行監督一元化 が実施されるまで、直接の銀行支援を開始すべきではないと主張した。 銀行監督一元化は2014年まで実施されないことから、ESMはその間、 資金を使わずに最後の貸し手としてとどまる必要があると、ショイブレ 独財務相は発言した。

ショイブレ独財務相は会合後に記者団に対し、「過度の期待は ESMの過剰負担となり、こうした期待は捨て去る必要がある」と述 べ、ユーロ圏に実現しない期待をあおるという過ちを繰り返さないよう 強く求めた。

同相は「モラルハザード(倫理観の欠如)の部類に入る動機を再び 作ってはならない」と述べ、「意思決定の権限と責任を緊密に併せ持ち 続ける必要がある」と強調した。

銀行救済策は21日の会合で未解決となった最大の問題だった。同会 合はユンケル議長(ルクセンブルク首相圏国庫相)の後任として、オラ ンダのダイセルブルーム財務相の起用を決めたほか、ギリシャやスペイ ン、ポルトガルによる新たな支援確保に向けた進展を歓迎。キプロス支 援については3月まで合意の見通しはないことを明らかにした。

原題:Euro Area Grapples With ESM Bank Aid Rules as Legacy Assets Loom(抜粋)

--取材協力:Stephanie Bodoni、Mark Deen、Fred Pals、Jonathan Stearns、James G. Neuger.

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