日本の景気刺激策、東南アジア経済の追い風に-韓国に打撃か

日本の景気てこ入れの動きは東南ア ジア経済にとってプラスに働くもようだ。日本の需要拡大が受注を促進 するほか、日本企業は低い資金調達コストを利用して同地域への投資に 向かうことになる。

HSBCホールディングスとクレディ・スイス・グループは日本の 金融緩和と安倍晋三首相の約10兆3000億円の経済対策で最大の恩恵を受 ける国としてインドネシア、タイ、マレーシアを挙げた。一方、円安で 日本の自動車・電子機器の輸出競争力が高まるため、韓国は苦戦を強い られると、クレディ・スイスとオーストラリア・ニュージーランド銀行 (ANZ)はみている。

HSBCのアジア経済担当共同責任者、フレデリック・ノイマン氏 (香港在勤)はインタビューで、金融緩和は「日本の企業と銀行に対し 東南アジアへの投資引き上げと事業拡大を促す」とし、「資産価格の上 昇や投資、消費を促し、それだけでこうした国々が2013年に高水準の成 長を持続することに貢献する可能性がある」と述べた。

安倍首相は日本銀行に対し、5年で3回のリセッション(景気後 退)を経験した日本の景気を浮揚させるよう圧力をかけている。日本の 投資は1990年代前半に東南アジアの好景気を後押しした経緯がある。

JPモルガン・チェースの金利・オプションストラテジスト、ジェ ーソン・モーティマー氏(香港在勤)は「米国が量的緩和を拡大してい るだけでなく、日本もそうした動きに加わった」とし、「通貨が過小評 価されているアジアの新興市場を中心に通貨への上昇圧力がさらに強ま るだろう。これは非常に魅力的な投資機会だ」と述べた。

商品の輸出国は有利に

アジア各国の対日輸出を分析したクレディ・スイスの16日付リポー トによると、インドネシアやマレーシアなど商品輸出国は日本の内需拡 大による利益を得る上で最高の立場にある。

クレディ・スイスのエコノミスト、サンティタン・サティラタイ氏 (シンガポール在勤)はリポートで、「日本を『供給者』で『消費者』 とする国が勝者になる一方、輸出品が日本製品と似ており競合する国は 敗者となる」との見方を示した。

韓国が円安の影響を最も受けやすいと、クレディ・スイスは分析。 大和キャピタル・マーケッツは、韓国のハイテク企業や造船メーカー、 起亜自動車を含む自動車メーカーも最大の敗者になる可能性があるとみ ている。

原題;Abe’s Japanese Stimulus Seen Boosting Southeast Asia: Economy(抜粋)

--取材協力:James Mayger、Rina Chandran、Brendan Murray、アンデ ィ・シャープ.

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