1月18日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、短期金利の上昇観測が後退

18日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで下落。欧州 中央銀行(ECB)の長期資金供給オペで銀行に貸し出した資金の早期 返済についてECBの統一見解はないと、当局者が述べたことから、短 期金利の上昇観測が後退した。

ECBのクーレ理事は、長期リファイナンスオペ(LTRO)で銀 行に供給した資金を繰り上げて返済しても、翌日物の銀行間金利に与え る影響は大きくないとの見解を示した。銀行は今月末からLTROで調 達した期間3年の資金を返済できるようになる。この日の円とドルは主 要通貨の大半に対して上昇。一方、英小売売上高が予想外に減少したこ とを手がかりにポンドが下落した。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ラビ・バラドワジ氏(ワシントン在勤)は「先週以降、ユーロは ドルに対して大きく上げていた」と述べ、「幅広い分野の投資家が値固 めの機会をうかがっていた。ユーロ圏無担保翌日物平均金利 (EONIA)や最近の英国発のニュースのいくつかは確実にユーロか らの撤退を促すに十分な材料となった」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時42分現在、ユーロは対ドルで0.4%下げ て1ユーロ=1.3317ドル。14日には1.3404ドルと、昨年2月29日以来の 高値をつけていた。週間ベースでは0.2%安。ユーロは対円では0.3%下 げて1ユーロ=119円86銭。一時は2011年5月以来の高値となる120円71 銭をつけた。

円は対ドルで0.2%安の1ドル=90円02銭。円は週間ベースで は0.9%安。10週連続安と、1989年以来で最長となった。

ユーロの見通し

先物トレーダーの動向によると、ユーロは対ドルで上昇するとの見 方が強まっており、先週まで優勢だった下落見通しから反転した。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファ ンドや大口投資家によるユーロのネットロングは15日現在で7315枚だっ た。前週はネットショートが8035枚だった。

主要7カ国(G7)通貨の3カ月物オプションのインプライド・ボ ラティリティ(IV、予想変動率)を示すJPモルガン・チェースの指 数は 9.19 %と、昨年8月2日以来の最高に上昇した。

ポンドは対ドルで0.8%安。英政府統計局(ONS)が発表した12 月の小売売上高指数(燃料含む)は前月比0.1%低下。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト22人の調査の中央値では0.2%上 昇が見込まれていた。

EONIAは前日 0.068%と、11日の0.067%から上昇した。昨年 末は0.131%だった。

スイス・フラン

この日のスイス・フランは対ユーロで0.2%高。一時は0.8%安まで 売り込まれた場面があった。スイス国立銀行(中央銀行)が2011年9月 に設定した1ユーロ=1.20フランの上限を変更するよう、労組団体が求 めたことが嫌気された。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、フランは年初から1.7%下落。円は3.5%安。一方、ドル は0.7%高、ユーロは1.7%上昇した。

原題:Euro Falls as Wagers on Short-Term Rates Are Damped; Pound Drops(抜粋)

◎米国株:上昇、ダウ5年ぶり高値-債務協議の進展に期待

米株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は5年ぶり高値を付け た。下院共和党が来週、政府の借り入れ権限を3カ月間延長する案を 採決する計画が明らかになり、買いを誘った。決算にも注目が集まっ た。

業績が予想を上回ったモルガン・スタンレーとゼネラル・エレク トリック(GE)は上昇。一方、2四半期連続の減収を記録したイン テルは大幅安。利益が予想を下回ったキャピタル・ワン・ファイナン シャルも売られた。

S&P500種株価指数は前日比0.3%高い1485.98で終了。 ダウ工業株30種平均は53.68ドル(0.4%)上昇し13649.70 ドルで終えた。21日は祝日で休場となる。米証券取引所全体の出来高 は約66億ドルと、3カ月平均を6.9%上回った。

キャンター共和党下院院内総務(バージニア州)の声明が伝わる と、株式相場はこの日の安値圏から反発した。同院内総務は政府借り 入れ権限の3カ月間延長が終了するまでに下院か上院が予算案を通過 させない限り、議員の給与は支払われないと訴えた。財務省は2月中 旬から3月初めにかけて、債務が上限の16兆4000億ドルを突破す ると警告している。1月のトムソン・ロイター/ミシガン大学消費者 マインド指数(速報値)が予想外に低下したため、株価は軟調な場面 もあった。

S&P500種のセクター別(全10種)では工業株を中心に9指 数が上げた。シカゴオプション取引所(CBOE)のボラティリティ 指数(VIX)は8.2%低下の12.46と、2007年4月以来の低水 準。

最高値に接近

S&P500種は2007年10月に付けた最高値1565.15を

5.1%下回る水準にある。ダウ平均は最高値14164.53ドルを約 4%下回っている。ブルームバーグのまとめによると、S&P500種 構成企業で決算を発表した67社のうち、72%が予想を上回った。第 4四半期のS&P500種構成銘柄の増益率は3.8%と予想されている。

キーコープのプライベートバンキング部門のチーフ投資ストラテ スト、ブルース・マケイン氏は「議会に検討させ、期限前に解決策を 迫るようなことは何であれ安心感を誘う」と指摘した上で、「重大な 債務問題が残っており、経済はなお低迷し、企業決算は低調な予想を 上回っているにすぎないことを忘れてはならない」と話した。

モルガン・スタンレーは7.9%高。ジェームズ・ゴーマン最高経 営責任者(CEO)のリターン向上計画に取り組んでいる。

インテル急落

一方、インテルは6.3%下落。同社製MPU(超小型演算処理装 置)は世界のPCの8割以上に搭載されている。JPモルガン・チェ ースのアナリストによると、今年のPC市場は2年連続の販売減少が 見込まれており、インテルにとって厳しい環境。インテルはスマート フォン(多機能携帯電話)やタブレット端末向けで米クアルコムから ビジネス奪取を狙っているものの、モバイル・チップ分野でまだ地歩 を得ていない。

原題:Dow Average Rises to 5-Year High Amid Debt-Ceiling Negotiations(抜粋)

◎米国債:反発、債務上限問題を懸念-安全需要再び高まる

米国債相場は反発。債務上限引き上げに関して議会が合意に達す るのは困難との見方から、安全とされる米国債買いが再び活発になっ た。

米下院が政府の借り入れ権限を3カ月間延長する案を来週採決す ると伝わると、10年債は一時伸び悩んだものの、ベイナー下院議長 (共和党)が長期的な債務合意は歳出削減案の可決が前提になると発 言したことを受け、10年債は再び買い優勢となった。ニューヨーク連 銀はこの日、2036年2月-42年11月に償還を迎える国債15億 6500万ドル相当を購入した。

BTIGの主任グローバルストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏(ニューヨーク在勤)は「債務上限の問題を見極めてからでない と、市場は動きづらい」と指摘。「利回り1.8-1.85%の水準では、 年初からほとんど変わっていないも同然だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の1.84%。一時は1.89%と、11日以来の 高水準となった。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還) 価格は11/32上げて98 2/32。

21日はキング牧師生誕記念の祝日で米国債市場は休場となる。

「一連の暫定措置」

米下院共和党は来週、政府の借り入れ権限を3カ月間延長する案 を採決する。民主党が過半数を占める上院に対し、予算案の受け入れ を迫りたい考えだ。

米連邦債務は昨年12月末に現行の法定上限である16兆4000 億ドルに達した。財務省は異例の対策で政府支出のやりくりを行って いる。超党派の政策を促進するシンクタンクBPCによると、早けれ ば2月15日にそれを使い果たす。

CRTキャピタル・グループの米国債戦略責任者、デービッド・ エーダー氏は、「議会はとことんまで戦いたいようだ」と指摘。「一 連の暫定措置が続く可能性がある。10年債利回りは当面1.8-

1.9%のレンジにとどまるだろう」と述べた。

消費者マインドも低下

1月のトムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)は71.3と、前月の72.9から低下し、2011年12月以 来の低水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ スト予想の中央値は75だった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチによると、米国 債のリターンは17日までの1カ月間でマイナス0.4%。世界国債指 数はマイナス0.1%だった。

ニューヨーク連銀によるこの日の国債購入は月額850億ドルの債 券買い入れプログラムの一環。米連邦公開市場委員会(FOMC) は29、30両日に次回会合を開催し、同買い入れプログラムの継続の 是非について協議する。

原題:Treasuries Advance as Debt-Ceiling Concern Revives Safety Demand(抜粋)

◎NY金:小幅反落、週間では上昇-銀は1カ月ぶり高値

ニューヨーク金先物相場は小幅反落。一方、米造幣局が2013年 のアメリカンイーグル銀貨を完売したと発表したことなどを手掛かり に、銀先物相場は1カ月ぶりの高値をつけた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比0.2%安の1オンス=1687ドルで終了。週間では

1.6%上昇した。銀先物3月限は0.4%高の31.932ドル。一時は

32.14ドルと、昨年12月18日以来の高値となった。

原題:Silver Reaches One-Month High as U.S. Mint Sells Out of Coins(抜粋)

◎NY原油:6週連続高、借入権限延長案の下院採決を好感

ニューヨーク原油先物相場は小じっかり。週間ベースでは過去1 年2カ月で最長の6週連続高となった。米下院共和党が政府借入権限 の3カ月延長案を来週採決すると発表したことが影響した。

共和党指導部は民主党が過半数を占める上院に予算案受け入れを 迫る戦略として、借り入れ権限の一時的延長を模索している。世界2 位の石油消費国である中国では、経済成長が加速した。外国為替市場 でユーロが対ドルで軟化し、米経済統計では消費者信頼感が予想外に 悪化したことが伝わると、原油には売りが出た。

アイアイトレーダー・ドット・コムの市場担当シニアストラテジ スト、ビル・バルーク氏(シカゴ在勤)は、「今の市場を動かしてい るのは間違いなく債務上限の問題だ」と指摘。「すべての心配事を先 送りして続けている。中国のGDP統計はかなり堅調な内容だ。原油 は今後上昇するのが自然な流れだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比7セント(0.07%)高の1バレル=95.56ドルで終了。週間では

2.1%の値上がり。

原題:Oil Caps Longest Run of Weekly Gains in 14 Months on Debt Vote(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-中国で成長加速、米消費者信頼感は低下

18日の欧州株相場は前日からほぼ変わらずとなった。中国の経済 成長が10-12月に2年ぶりに加速した一方、1月の米消費者マイン ド指数は予想に反して低下した。

英・オーストラリア系鉱山会社リオ・ティントは1.8%上昇。同 社が株式を買い戻す可能性があるとの見方をゴールドマン・サック ス・グループが示した。英石油・ガス探査会社オフィール・エナジー は2.5%高。野村ホールディングが同銘柄の投資判断を引き上げた。

一方、ベルギーの通信会社テレネット・グループ・ホールディン グは2.6%下げた。リバティー・グローバールがテレネット株の公開 買い付けを再開しない方針を示したことが嫌気された。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%安の287.03で終了。 前週末比では0.1%未満の下げとなった。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のポートフォリオマネジャー、 ピエール・ムートン氏は「欧州株が今月持ち直した動きは驚きではな いが、ピッチが速すぎた」とし、「欧州株に対しては断然前向きに見 ているが、域内の問題はまだ消え去っていない。企業の決算や見通し で失望することもあるだろう。それゆえボラティリティーが生じる」 と続けた。

この日の西欧市場では18カ国中13カ国で主要株価指数が低下 した。英FTSE100指数は0.4%高となった一方、仏CAC40指 数は0.1%、ドイツのDAX指数は0.4%それぞれ下げた。

原題:European Stocks Little Changed as Chinese GDP Exceeds Estimates(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上昇、ECB理事発言で-スペイン債も高い

18日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、10年債利回りは3 カ月ぶり高水準から低下した。欧州中央銀行(ECB)が長期リファ イナンスオペ(LTRO)で銀行に供給した資金の返済について、翌 日物の銀行間金利に与える影響は大きくないと同中銀のクーレ理事が 発言したことが手掛かりとなった。

スペインとイタリアの国債も上昇。クーレ理事はパリで記者団に 対し、LTRO資金を銀行が早期に返済すべきか、ECBは見解を持 たないとも語った。銀行によるECBへの資金返済で借り入れコスト が上昇し、短期融資に回る資金が少なくなるとの観測が高まり、過去 2営業日に欧州の国債利回りは大きく上昇していた。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ロンドン在 勤)は「朝方に狼狽(ろうばい)売りがやや出たが、金利が上昇する との観測は抑えられた」と発言し、クーレ理事の発言を受けて「中核 国の国債利回りは下向きとなっており、スペインとイタリアもこれに 追随した」と続けた。

ロンドン時間午後4時38分現在、ドイツ10年債利回りは前日 比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げ1.56%。一時 は1.64%と、昨年10月18日以来の高水準に達した。前週末比で は3bp下げた。同国債(表面利率1.5%、2023年2月償還)価格 はこの日、0.485上げ99.495。

スペイン10年債利回りは5bp下げて5.08%、イタリア10 年債の利回りは4bp低下し4.16%。

英国債も上昇

英国債相場は上昇。イングランド銀行(英中銀)の金融政策委員 会(MPC)メンバー、イアン・マカファティー氏が景気回復を支え る方法について当局者はオープンな姿勢でいるべきだと述べ、新たな 刺激策を自身が支持する可能性を示唆したことが支えとなった。

英10年債利回りは前日比3bp低下の2.01%。同国債(表面 利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.255上げ97.725とな った。

原題:German Bonds Rise as ECB’s Coeure Damps Bets of Loan Repayments(抜粋) 原題:Pound Slides Sixth Day Versus Dollar on Retail Sales; Gilts Gain(抜粋)

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