TOPIX高値、90円乗せ円安や米統計改善-景気敏感株主導

東京株式相場は活況の中で大幅続伸 し、終値ベースで昨年来高値を更新した。1ドル=90円に乗せた為替の 円安、住宅着工件数など米国景気指標の改善を好感し、電機や機械など 輸出関連株中心に東証1部33業種中、空運を除く32業種が上げた。海運 や鉄鋼といった景気敏感業種はそろって33業種の上昇率上位。

TOPIXの終値は前日比20.98ポイント(2.4%)高の911.44、日 経平均株価は303円66銭(2.9%)高の1万913円30銭。ともにきょうの 高値引けで、終値ベースで15日の水準を上抜けた。TOPIXは東日本 大震災当日の2011年3月11日以来、1年10カ月ぶりの水準を回復。日経 平均は10年4月30日以来、2年9カ月ぶりの高値で、上昇率は11年3 月22日以来の大きさだった。

ベイビュー・アセット・マネジメントの高松一郎運用第2部長は、 「日本銀行の会合観測では、従来日銀が抵抗していた内容も含まれてお り、期待が高まってきている」と指摘。円安進行と米景気堅調が重なっ たことで、「輸出関連にとっては数量増加とマージン改善が掛け算で業 績に効いてくる可能性がある」と話した。

日銀が21、22日に開く金融政策決定会合を控え、この日の為替市場 では金融緩和期待で円が売られたきのうの海外時間の流れが継続。円は 対ドルで90円21銭と10年6月以来、対ユーロでは120円71銭と、11年5 月以来の安値を付けた。内閣官房参与の浜田宏一米エール大学名誉教授 は外国特派員協会での講演で、円安は1ドル=100円くらいが良い水準 ではないかと発言した。

注視される付利撤廃

ブルームバーグが有力日銀ウオッチャー13人を対象にした調査によ ると、来週の日銀会合で、政府との共同文書で中期的な物価上昇率目標 として2%を掲げると同時に、2会合連続の追加緩和に踏み切る。ま た、来週の会合で日銀は金融機関が日銀に預けている当座預金の超過準 備に付く0.1%の金利(付利)について、撤廃の是非を議論する可能性 がある、とロイター通信が伝えた。

米景気統計の改善も、きょうの日本株の押し上げ要因。17日発表 の12月の米住宅着工件数は前月比12.1%増の95万4000戸と、08年6月以 来で最大だった。先週の新規失業保険申請件数は、前週から3万7000件 減少し33万5000件と、08年1月以来の低水準。「中国経済の改善が期待 ほどではない中、日本企業は米国向けに大きく頼っているだけに、米景 気の改善はプラス」とベイビューの高松氏は言う。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、きょ うの株高は海外要因、国内要因が半々の貢献とした上で、「政策期待感 はあり、その前に買っておきたい人はいる」としていた。

半導体設備投資関連が急伸

内外の好材料を追い風に、東証1部業種別33指数の上昇率上位は海 運、保険、鉄鋼、電機、機械、倉庫・運輸、非鉄金属、精密機器、輸送 用機器、化学など。このほか、東京エレクトロンやアドバンテスト、ニ コンなど半導体設備投資関連株が急伸。世界最大の半導体メーカー、米 インテルはことしの新工場と設備への投資規模を130億ドルの上下5億 ドル以内と発表。アナリスト予想平均では99億9000万ドルと見込まれて おり、高水準の設備投資を好感する買いが優勢となった。

日本株は週間ベースで10週続伸となり、TOPIXは86年7月以 来、日経平均は87年4月以来の連騰記録となった。ただ、為替が対ドル で90円台、対ユーロでの120円台の目標をともに達成したことで、「来 週は好材料出尽くし感が台頭する可能性がある」と、岡三オンライン証 券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは警戒していた。

売買代金膨らむ、ジャスダック60ポイント回復

一方、日本時間午前に発表された中国の昨年10-12月国内総生産 (GDP)は前年同期比7.9%増と、ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値7.8%増とほぼ変わらずだった。7-9月のGDP 伸び率は7.4%。12年年間では7.8%増と、11年の9.3%増から鈍化し た。

東証1部の売買高は概算で38億6508万株、売買代金は同2兆2471億 円。売買代金は株価指数先物・オプションの特別清算値(SQ)算出日 を除けば、11年3月23日以来の多さだった。値上がり銘柄数は1473、値 下がりは152。国内新興市場も強い動きを見せ、ジャスダック指数 は1.8%高の60.61と14連騰し、リーマン・ショック前の08年7月以 来、60ポイント台を回復した。

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