債券は下落、円安・株高や流動性供給入札低調で-超長期債中心に売り

債券相場は下落。外国為替市場での 円安進行を受けて、国内株価が大幅続伸したことが嫌気された。流動性 供給入札がやや低調となり、超長期債を中心に売りが優勢となった。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、債券市場について「リフレ政策期待による円安・株高を受けて、長 いゾーンが売られている」と説明した。一方、「来週の日銀金融政策決 定会合での緩和期待から短い年限には買いが入っている」とも語った。

東京先物市場で中心限月の3月物は6営業日ぶりに反落。前日比18 銭安の144円20銭で始まった後、直後に144円19銭まで下落した。その後 は徐々に下げ幅を縮め、一時は1銭安の144円37銭まで戻した。結局 は13銭安の144円25銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.745%で始まり、しばらく同水準 で推移。午後3時前には0.75%にやや水準を切り上げた。

超長期債が安い。20年物の141回債利回りは午後に入って、2.5bp高 い1.765%と、15日以来の高水準を付けた。30年物の37回債利回りは 3bp高い2.00%と3営業日ぶり水準に上昇し、その後は1.995%。

バークレイズ証券の丹治倫敦債券ストラテジストは、「円安の進行 を受けて超長期ゾーン主導で売られており、株高も影響している」と話 した。

外為市場では円が対ドルで1ドル=90円台と2010年6月以来の円 安・ドル高水準となった。円安進行を好感して日経平均株価は大幅続 伸。前日比303円66銭高の1万913円30銭で終えた。

財務省がこの日実施した流動性供給入札(発行額3000億円)の結果 では募入最大利回り較差は0.03%、募入平均利回り較差は0.023%だっ た。需要の強さを示す応札倍率は2.32倍と前回の2.65倍を下回った。

2年債利回り7年半ぶり低水準

一方、追加緩和観測を背景に中期債は堅調。2年物の324回債利回 りは、前回取引のあった16日に比べて1bp低い0.07%に低下。新発2年 債利回りとしては05年7月19日以来の低水準を記録した。5年物の107 回債利回りは0.5bp低い0.15%と、03年6月に記録した同年限での最低 水準0.145%に接近している。

21、22日の日銀金融政策決定会合について、ブルームバーグ・ニュ ースが有力日銀ウオッチャー13人を対象にした調査では全員が2%の物 価目標の設定と、資産買い入れ等基金の増額など追加緩和が行われると 予想した。バークレイズ証の丹治氏は、緩和策にはいろいろな観測が出 ているとした上で、「中短期ゾーンは付利(超過準備分の利息)の引き 下げや国債買い入れの年限延長を織り込む形で金利が低下している」と 説明した。

麻生太郎副総理兼財務相、甘利明経済再生担当相、白川方明日銀総 裁はこの日、政府と日銀が合意を目指している金融政策に関する共同文 書について都内で会談した。JPモルガンアセットの塚谷氏は、「2% の物価目標は決まっているが、どこまで踏み込むか、方法論の着地を探 っているのだろう」と解説した。

--取材協力:船曳三郎. Editors: 山中英典, 崎浜秀磨

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