米国債:下落、住宅と失業保険統計で-成長加速の兆しと解釈

米国債は下落。10年債利回りは5営 業日ぶりに上昇した。住宅着工件数と失業保険申請件数が予想より良好 な内容となり、景気が回復力を強めつつある兆候と受け止められた。

先週の新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、5年ぶりの低水 準となったことを受け、10年債利回りは2週間ぶり低水準から上昇し た。連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデ ルに基づくタームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)によると、米 国債は前日の時点で、この2週間で最も割高な水準となっていた。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「金利を押し上げる主役は経済統計に替わった」と 指摘。「経済は改善した、もしくは広範囲にわたって緩やかに伸びた。 リスク・オンのムードはもう少し続くかもしれない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇し1.88%。前日には一時1.80%と、2日以来の低水準 を付けていた。この日の同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還) 価格は17/32下げて97 23/32。

30年債利回りは6bp上げて3.07%。

「かなり堅調な数字」

米国債相場は朝方の住宅統計を受けて、軟調に推移した。米商務省 が17日発表した12月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)は前月 比12.1%増の95万4000戸と、2008年6月以来で最大。ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト予想のすべてを上回った。年間では78 万戸と、前年の60万8800戸から増加した。

RBCキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)のシニアエコノミ スト、ジェーコブ・オウビナ氏は「住宅着工はかなり堅調な数字だっ た。一戸建てと複合住宅の両方に支えられているということが、この統 計の肝だ」と分析。「市場の反応はもっともだ」と続けた。

米労働省が発表した12日終了週の新規失業保険申請件数(季節調整 済み)は、前週から3万7000件減少して33万5000件と、2008年1月19日 終了週以来の低水準。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値は36万9000件への減少だった。労働省によると、今回の 統計は季節調整が困難なことを反映している可能性がある。

10年物タームプレミアムは前日にマイナス0.77%に下げ、少なくと も1日以来の低水準となった。マイナスのタームプレミアムは、適正水 準を下回る利回りでも投資家が積極的に受け入れていることを意味す る。

米財務省は10年物インフレ連動債(TIPS)の入札(150億ド ル)を24日に実施すると発表した。11月21日の前回入札(130億ドル) では、最高落札利回りがマイナス0.72%だった。これまでの最低水準は 9月入札でのマイナス0.75%。2012年1月からこれまでの過去6回の入 札ではいずれもマイナス利回りとなった。

ニューヨーク連銀はこの日、2020年2月から22年11月に償還期限を 迎える米国債33億5700億ドルを購入した。金融当局は景気刺激策とし て、月間850億ドルの住宅ローン担保証券(MBS)と米国債を購入す る。

前日にかけて米国債は4営業日続伸していた。オバマ大統領と議会 共和党の間で債務上限をめぐる政治的な対立が経済成長に影を落とすと の見方から、安全への逃避として米国債が買われていた。

原題:Treasuries Decline on Better-Than-Forecast Housing, Jobless Data(抜粋)

--取材協力:Neal Armstrong.

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