JPモルガンの「鯨」リポート、CEO50%減俸も責任は分散

米銀JPモルガン・チェースでのい わゆる「ロンドンの鯨」事件による損失をめぐる行内の報告書は、行員 が自分たちが行っている取引の複雑さを十分に理解できず、リスク管理 担当者によるリスク評価の仕組みが不十分で、ジェイミー・ダイモン最 高経営責任者(CEO)ら経営陣は問題是正への取り組みが甘かった と、責任を広く分散する結論を示した。

ダイモンCEOの腹心のマイク・カバナー氏が率いた調査は同行の 改革と信頼回復に向けたものだが、余剰資金を管理しリスクを減らすは ずだったチーフ・インベストメント・オフィス(CIO)がなぜ、安全 な戦略を離れ、複雑な信用デリバティブ(金融派生商品)の巨額ポジシ ョンを積み上げるに至ったのかは解明されなかった。ダイモンCEO の2012年報酬は前年の半分に減額された。16日公表された調査報告書 は129ページに及ぶ。

アーノール・ゴールデン・グレゴリー(ワシントン)の企業調査専 門のデービッド・フェルト弁護士は「こういう内部調査を行う人間は綱 渡りを強いられる」として、「起こったことを解明し再発を防ぐことが 仕事だが同時に、検察や訴訟の相手方に証拠を与えることを避けなけれ ばならない」と説明した。

カバナー氏は1993年からダイモン氏の近くで働き、最高財務責任者 (CFO)となっていた。ダイモン氏は2010年6月にカバナー氏を国 債・証券サービス部門の責任者に昇進させ、昨年7月にはさらに法人・ 投資銀行部門の共同トップに抜擢した。

FBRキャピタル・マーケッツのアナリスト、ポール・ミラー氏は 「もっと独立性の高い報告が望ましい」として、「カバナー氏は真っす ぐな人間でこの調査を効果的に行うと言うことはできるが、誰も信じな いだろう」と話した。

原題:JPMorgan Whale Report Spreads Blame as Board Slashes Dimon’s Pay(抜粋)

--取材協力:Zeke Faux.

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