ドイツ銀行、伊モンテ・パスキの損失隠すデリバティブで利益

ドイツ銀行が金融危機のさなか、イ タリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナのために損失を目立たな くするデリバティブ(金融派生商品)を考案していたことが分かった。 世界で最も古い銀行であるモンテ・パスキはその後、公的資金による救 済を申請した。

ブルームバーグ・ニュースが入手した70ページ余りの文書による と、「プロジェクト・サントリーニ」と呼ばれた取引を通じ、ドイツ銀 行は2008年12月にモンテ・パスキに約15億ユーロ(約1800億円)を融資 した。この取引は、モンテ・パスキがそれより前にドイツ銀行と交わし ていたデリバティブ契約による3億6700万ユーロの損失を和らげるのに 役立っていた。

米モルガン・スタンレーの元デリバティブトレーダーで、現在はサ ンディエゴ大学の教授を務めるフランク・パートノイ氏は、「まっとう な目的でこのような取引にかかわる金融機関があるとは思えない。この ようなことは絶対に行うべきではない」と語った。

この取引は、数年後に企業や納税者に損失を押し付けるような不透 明な商品を投資銀行がいかに考案しているかを示す例だ。イタリアの裁 判所の判事は昨年12月、ミラノ市向けの金利スワップの取りまとめで詐 欺行為があったとして、ドイツ銀行を含む4社のバンカーに有罪判決を 下している。

1472年創業のモンテ・パスキは2009年にイタリア政府に19億ユーロ 規模の救済を要請。昨年は欧州当局に資本不足を指摘され、追加支援を 求めた。昨年11月にさらに5億ユーロの支援を求め、救済の総額は39億 ユーロに達した。5億ユーロについては国債に連動する仕組み金融取引 の失敗のためと説明した。

モンテ・パスキの広報担当者はプロジェクト・サントリーニが追加 資金の要請を必要にした取引の1つであったかどうかコメントを控え た。ドイツ銀の広報担当、カスリン・ヘーンズ氏は電子メールで、取引 について「行内の厳密な承認手続きを経て承認されたほか、顧客は独立 アドバイザーの助言を受けてこれを承認した」と説明した。

原題:Deutsche Bank Profited as Derivative Masked Monte Paschi Losses(抜粋)

--取材協力:Sonia Sirletti.

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