米連邦航空局:B787運航の一時停止を命令-緊急着陸受け

米連邦航空局(FAA)は16日、米 ボーイングの最新鋭旅客機「787」(ドリームライナー)の運航の一 時停止を命じた。全日本空輸の同型機が同日、緊急着陸したのを受けた 措置。先週にも出火などのトラブルが続発していた。

FAAは発表文で、2011年後半に就航した同型機のリチウムイオン 電池が「安全で規制を順守している」ことを証明するよう航空会社に命 じたことを明らかにした。

国交省の梶山弘志副大臣は17日、FAAの運航一時停止命令を受け て、同省も同様の措置をとることを記者会見で明らかにした。運航停止 がどのくらいの期間になるかは現時点で言えないと述べた。

米航空会社でB787を導入しているのは、6機を運航するユナイ テッド・コンチネンタル・ホールディングスのみ。航空機の安全性問題 をめぐっては、諸外国もFAAの指導に追随するケースが多い。FAA の発表文はボーイングや、ユナイテッドなどの航空会社が同型機の安全 性確保で行うべき具体的内容には言及していない。

FAAは「ボーイングや航空会社と協力して、米航空会社のB78 7の運航をできるだけ速やかかつ安全に再開できるよう修正措置計画を 策定する」と表明した。

特定の旅客機モデルについてFAAが全面的に運航停止を命じるの は、1979年のマクドネル・ダグラスの「DC-10」以来34年ぶり。

FAAは今月7日に日本航空のB787がボストンで出火トラブル を起こしたことを受けて、同機の設計や製造、組み立てに至るまで広範 囲にわたる調査に着手したことを11日に発表していた。

「遺憾の意」

ボーイングのマクナニー会長兼最高経営責任者(CEO)は発表文 で、「ボーイングはFAAと協力して早急に解決策を見いだすことを約 束する」と述べるとともに、「B787は安全だと確信しており、B7 87の安全性について顧客と旅客を安心させ、運航を再開するためあら ゆる必要な措置を講じる」と言明。さらに、ボーイングは「顧客や各規 制・調査当局と24時間態勢で協力している」とし、最近のトラブルが航 空会社や旅客に与えた影響に対して、「深い遺憾の意」を示した。

全日空の説明によると、国内線で同型機を操縦していたパイロット は、リチウムイオン電池に関連した電気系統の不具合を示す警告を受け て緊急着陸を余儀なくされた。全日空と日航は同型機24機の運航を中止 したが、ユナイテッドはFAAが停止命令を出すまで飛行を継続してい た。

FAAは発表文で「B787の2機でバッテリーの不具合の結果、 可燃性の電解液が漏れ、熱により損傷、煙が発生した」とし、「こうし た状況が是正されなければ、重要なシステムや構造にダメージを与えか ねず、電気室での出火の恐れもある」との見方を示した。

ユナイテッドの広報担当、クリステン・デービッド氏は、FAAの 指示に従うとともに、「B787の運航再開に向けて」当局やボーイン グに協力すると方針を明らかにした。

ボーイングのウェブサイトによると、2012年末までに同社はB78 7を848機を受注。就航しているのは50機で延べ飛行時間は5万時間。 同型機のリチウムイオン電池はGSユアサ製で、仏タレスが生産した電 力変換装置の一部に使われている。

原題:Boeing 787 Dreamliner Fleet Grounded by U.S. After Emergency (2)(抜粋)

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