日本株終盤出直り反発、輸出や通信高い-円荒さに下げ場面も

東京株式相場は反発。根強い為替の 円安期待や米国景気の堅調を背景に、輸送用機器やゴム製品、電機など 輸出関連株の一角が高い。NTTドコモなど情報・通信株、医薬品や食 料品といった景気に左右されにくいディフェンシブ業種も堅調だった。

半面、アルジェリアで現地駐在員が国際テロ組織に拘束された日揮 をはじめ建設株が下落し、不動産や倉庫・運輸株、繊維株も軟調で、株 価指数の上値を抑えた。

TOPIXの終値は前日比2.35ポイント(0.3%)高の890.46、日 経平均株価は9円20銭(0.1%)高の1万609円64銭。為替が午後にやや 荒い動きとなり、日経平均は一時5営業日ぶりに1万500円を割り込む 場面もあったが、終盤に持ち直した。

T&Dアセットマネジメントの神谷尚志チーフ・エコノミストは、 「日本株は3カ月上げ続けて13週移動平均線からの上方かい離が大きく なっており、初期に買いが入ったマクロ系ヘッジファンドなどの利益確 定売りが出やすい」と言う。ただ、「政権交代による明確な金融・財政 政策への期待は根強いことから、参院選までは心配ないだろう」とも話 していた。

この日の為替市場では、円が対ドルでおおむね88円台半ば、対ユー ロで117円台で推移するなど、きのうの東京株式市場の終値時点88円16 銭、117円19銭に比べ、極端な円高は進まなかった。「常識的に考えて 1ドル=100円くらいまでは日本経済に何のマイナス面もない。今の水 準では輸出企業の収益が大きくなる面の方が大きい」と、富国生命保険 の山田一郎株式部長は見ている。

きのうの日本株は円高の動きが嫌気され、日経平均は衆院解散の流 れが決まった昨年11月中旬以降で最大の下落率を記録した。「円安が止 まるなら日本株上昇ペースが落ちるのは避けられないが、米景気堅調や 日米金融政策の中期的な方向性の違いなどから、構造的に円は売られや すい」と、大和証券投資戦略部の塩村賢史シニアストラテジスト。円安 期待の強さがきょうの相場を下支えした。

米景況感堅調、為替に振られ一時下げ

米連邦準備制度理事会(FRB)が16日に発表した地区連銀経済報 告(ベージュブック)によると、米経済はここ1カ月、自動車や住宅の 販売が寄与し、大半の地域で上向いた。また、米ゴールドマン・サック ス・グループの2012年10-12月決算は、利益が前年同期に比べほぼ3倍 に増え、米景況感の堅調さも日本株の支援材料になっている。

もっとも、午後の取引開始早々から後半にかけ、為替が円高方向に 振れたのに連れ、先物主導で日経平均は一時167円安と下落基調を強め る場面があった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資 情報部長は、「このところ積み上がっていた『円売り・日本株買い』の ポジション(持ち高)の一部巻き戻しがヘッジファンドなど超短期筋中 心に起こっている」としていた。

来週には、日本銀行の金融政策決定会合も控える。「事前の報道内 容からはポジティブサプライズが出ない可能性があり、会合前に早めに 利益確定売りが出やすい」と、藤戸氏は警戒する。金融緩和期待で買わ れやすい不動産、一部金融株の軟調はこうした動きが背景にある。

ただ、取引終了間際に為替が再び円安方向の動きになると、輸出関 連の堅調に押される格好で日経平均、TOPIXとも下げ渋り、プラス 圏で終えた。東証1部の売買高は概算39億3450万株、売買代金は2 兆2247億円。値上がり銘柄数は607、値下がりは984と下落銘柄の方が優 勢だった。東証1部33業種は15業種が上げ、上昇率上位は情報・通信、 金属製品、ゴム、医薬品、輸送用機器、食料品、電気・ガス、化学な ど。一方、建設を筆頭に、倉庫・運輸、海運、不動産、パルプ・紙、繊

--取材協力:Yoshiaki Nohara. Editor: 院去信太郎

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