JPモルガン:ダイモンCEOの報酬半減-「鯨」損失で引責

米銀JPモルガン・チェースはジェ イミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)の報酬を前年から半減させ た。同行のチーフ・インベストメント・オフィス(CIO)部門での損 失について調査した結果、同CEOに失態の責任があったと判断した。

JPモルガンがウェブサイトで16日発表した資料によれば、ダイモ ンCEO(56)の2012年報酬は1150万ドル(約10億2000万円)と前年 の2300万ドルから大幅減額された。給与150万ドルは変わらなかった が、全て制限付き株式から成るインセンティブ報酬が1000万ドルと、前 年の2150万ドルから減少した。

ポジションの巨大さから「ロンドンの鯨」の異名を取っていたトレ ーダーのブルーノ・イクシル氏の取引による損失は、昨年1-9月で62 億ドルを超えていた。JPモルガンは投資家の信頼回復を目指してい る。ダイモンCEOは16日、CIO部門の損失処理はほぼ終わったと し、今後発生する損失の規模は公表しないと述べた。

JPモルガンは資料で、「CIOでの損失につながった不手際につ いてダイモン氏には最終的な責任があり、同氏はその責任を受け入れ た」と説明した。同社はロンドンのCIO部門での損失を約8カ月かけ て調査。ダイモンCEOは「とんでもない失敗だった」と述べていた。

同社はまた、08年1月にダイモンCEOが得た200万株相当のスト ックオプション(自社株購入権)付与を最長1年半延期することも決め た。権利行使価格は39.83ドル。同社は、付与の時期を遅らせること で、今回の取引損失の根底にある脆弱(ぜいじゃく)さを修復する時間 を得ると説明している。16日のニューヨーク市場でJPモルガンの株価 は前日比1%高の46.82ドルで引けた。

情報を信用

JPモルガンはこの日、CIO部門の取引に関連した3つの文書を 公表した。1つ目はダイモンCEOの報酬。2つ目は、同社の法人・投 資銀行部門の共同責任者マイケル・カバナー氏率いる特別チームがまと めた129ページの報告書。3つ目は、同社取締役会の審査委員会による 見解だ。

特別チームの報告書によれば、ダイモンCEOは上級幹部からの情 報を信用したことで失敗を犯した。CIO部門を率いたイナ・ドルー氏 や同社全体のリスク管理責任者を務めたバリー・ズーブロー氏、ダグラ ス・ブラウンシュタイン元最高財務責任者(CFO)ら、既に配置換え されたり退社した幹部に損失につながった態勢不備の責任があるとして いる。

JPモルガンはダイモン氏の処分について、上級幹部の更迭や報酬 を返還させる取り組み、調査チームの編成などの措置を取ったことを考 慮に入れたと説明した。

原題:JPMorgan Cuts Dimon Pay 50%, Says CEO Responsible for Lapses (3)(抜粋)

--取材協力:Zeke Faux.

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