NY外為:ユーロ下落、「危険なほど高い」とユンケル議長

15日のニューヨーク外国為替市場で はユーロが対ドルで下落。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユ ンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)がユーロの為替レートは 「危険なほど高い」と述べたことに反応した。ユーロは対ドルで10カ月 ぶり高値まで上昇していた。

ユンケル議長はルクセンブルクで開かれた行事で発言した。発言 後、ユーロは対円でも下げ幅を拡大した。円はこれより先、ユーロに対 して2011年5月以来の安値付近から上昇していた。スイス・フランは対 ユーロで13カ月ぶりの安値に下落。

クレディ・アグリコルの為替ストラテジスト、シレーン・ハラーリ 氏(ニューヨーク在勤)は「為替レートが非常に高い水準にあるとした ら貿易にも悪影響を及ぼし、貿易を通してユーロ圏の成長にも圧力をか けることになる」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、対ドルでのユーロは0.6%安の1 ユーロ=1.3306ドル。一時は0.9%安の1.3264ドルと、日中の下げ幅と しては1月3日以来で最大となった。前日には昨年2月29日以来の高値 となる1ユーロ=1.3404ドルまで上昇した。

ユーロは対円で1.3%安の1ユーロ=118円14銭。一時は1.8%下げ て117円60銭をつけた。前日のユーロは2011年5月以来の高値となる120 円13銭を記録した。円は対ドルで0.8%上昇して1ドル=88円79銭。前 日は2010年6月以来の安値となる89円67銭まで下げていた。

ユンケル議長の発言

ユンケル議長は「ユーロ圏は崩壊のリスクがあると昨年言われ、そ れは起こらないと私は昨年述べた」と発言。「多くの努力の結果、ユー ロ圏はより安定化した」とし、今や「ユーロの為替レートは危険なほど 高い」と述べた。

スイス・フランは2011年12月7日以来で初めて1ユーロ=1.24フラ ンを抜け、フラン安が進行したた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総 裁が10日、今年中に「緩やかな景気回復が始まる」との見通しを示した ことを手掛かりに、フランに対する逃避需要が減退した。フランは対ド ルで0.4%下げて1ユーロ=1.24フラン。

円は対ドルでの4日連続安から反発した。甘利明経済再生相が過度 な円安の弊害に言及したことを受け、円の買い戻しが活発化した。

円ショート

FXプロ・ファイナンシャル・サービシズ(ロンドン)のチーフス トラテジスト、マイケル・ダークス氏は、「市場では円のショートが大 量に積み上がっている。日本政府の方針で円が一段と下落すると投資家 が確信しているからだ」と述べ、「ここまでポジションが極端に偏る と、甘利経済再生相の発言のような材料でも相場を大きく揺さぶられ る」と続けた。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファ ンドや大口投資家による円のネットショートは8日現在で7万4096枚だ った。昨年11月16日のネットショートは3万447枚だった。

日本銀行は21-22日に開く政策会合でインフレ目標について協議す る。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニー ル会長は、「古典的な指標は円が売られ過ぎであることを示唆してい る」と指摘した。日銀は「2%というインフレ目標に真剣に取り組むこ とを示さなければならない。ただのゴールではなく、ターゲットとしな ければならない」と語った。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、過去6カ月間で円は16%下げた。ドルは4.5%下落。一方、ユ ーロは4.5%上昇した。

原題:Euro Drops as Juncker Says Shared Currency Is ‘Dangerously High’(抜粋)

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