米国債:続伸、利回りは年初来の低水準付近

米国債相場は3営業日続伸。利回り は年初来の低水準付近に下げた。債務上限の引き上げをめぐる議会での 対立が景気に悪影響を及ぼすとの懸念から、安全資産としての需要が高 まった。

ガイトナー米財務長官は、3月初めまでに債務上限が引き上げられ なければ、米国に「深刻な経済的苦難を強いる」可能性があると述べ た。これに反応し10年債利回りは低下。格付け会社フィッチ・レーティ ングスは、債務上限が引き上げられなければ、米格付けを「正式に見直 す」ことになると警告した。昨年12月の米生産者物価指数は3カ月連続 でマイナスとなった。財務省短期証券(TB)のレートは11月以来の高 水準に上昇した。

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「今は低金利環 境にある」とし、「増税が実施され、歳出削減と債務上限をめぐる不透 明感が漂う状況では、国内総生産(GDP)の成長を支持する論拠を示 すのは難しい。依然として金融当局が相場を動かしている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.83%。一時1.81%と、2日以来の低水準を付け た。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は3/32上げて98 4/32。

30年債利回りは1bp下げて3.03%。一時2.99%と、2日以来の低 水準となった。

TBレート

米国が支払い義務に必要な資金を使い果たすと見込まれる時期に償 還を迎えるTBのレートは、償還期間がそれより長めの証券のレートよ りも高くなっており、これは議会が債務上限の引き上げで合意できない 可能性があるとの市場の懸念を示唆している。

2月28日に償還を迎えるTBのレートは2bp上昇し、0.108%。 これは11月14日以来の高水準。4月18日償還のTBのレートは0.08% だ。昨年末の時点では、4月償還TBのレートが2月償還TBのレート を7bp上回っていた。

米国債は1日以降で最も割高な水準で推移した。連邦準備制度理事 会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデルに基づく10年物ター ムプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)によると、この日のタームプ レミアムは一時マイナス0.77%を付けた。マイナスのタームプレミアム は、適正水準を下回る利回りでも投資家が積極的に受け入れていること を意味する。

債務上限引き上げ問題

オバマ大統領は14日、債務上限引き上げを歳出削減協議の材料とし て利用しないよう共和党議員に警告した。大統領は、米国はすでに承認 済みの歳出に関しては支払う以外に選択肢はないため、債務上限引き上 げをめぐり共和党が求める交渉には応じないと強調した。

CRTキャピタル・グループの米国債戦略責任者、デービッド・エ ーダー氏は、債務上限引き上げをめぐる議会の動きについて、「ただ単 に合意に失敗するとは市場は考えていないだろう。一時的な事態で済む 話だ」と指摘。「どういった状況下であれ、債務の返済は可能だ。問題 なのはそれをめぐる政治の動きだ」と続けた。

原題:Treasury Yields at Almost Lowest of Year on Debt-Limit Concern(抜粋)

--取材協力:John Detrixhe、Liz Capo McCormick.

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