ウォール街の投資銀に再び脚光-トレーディング増加で

2011年に投資家に敬遠され昨年は低 調なトレーディングが足かせとなったウォール街の投資銀行が、再び脚 光を浴びつつある。

債券や株式のトレーディング増加や08年以来最大規模となる企業の 合併・買収(M&A)を背景に、米銀のJPモルガン・チェースやゴー ルドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーなどが今週、10 -12月(第4四半期)決算を発表する。モルガン・スタンレーのアナリ スト、ベッツィー・グラセック氏によると、投資銀行とトレーディング の収入は10-12月期に前年同期比44%増と急増したもようだ。

こうした状況変化を受け、KBWのデービッド・コンラッド氏らア ナリストや投資会社ホランドのマイケル・ホランド会長といった投資家 は、融資に専念している地銀より、資本市場業務を手掛ける大手銀行に より価値があるとの判断に動いている。トレーディングや合併をめぐる 楽観論のほか、低金利で融資の利ざやが縮小するとの懸念がある。

ファー・ミラー・アンド・ワシントンのアナリスト、キース・デー ビス氏は「銀行業務だけを展開している銀行に比べ資本市場部門を擁す る銀行に対するエクスポージャーを志向する」と述べ、「予算や財政の 崖問題の行方が最終的にはっきりすれば、リスクテークが市場に戻って きてトレーディング売買高を押し上げるだろう。われわれは、M&Aが サイクル上、急増する状況にも長い間備えてきた」と述べた。

増益を予想

ブルームバーグがまとめたアナリスト26人の予想平均によると、16 日に10-12月期決算を発表するゴールドマン・サックスは1株利益 が3.66ドルと、前年同期から約2倍となるもようだ。このうち17人はこ こ4週間に予想を引き上げた。オッペンハイマーのクリス・コトウスキ 氏の予想によれば、モルガン・スタンレーの1株利益は保有債務の価値 変化に関連する経費を除いて40セントと、約1年ぶりの高水準になる見 通し。

ブルームバーグのデータによれば、10-12月期に企業が発表した全 世界のM&Aは金額ベースで7303億ドル(約65兆円)と、08年7-9月 (第3四半期)以来最大を記録。米金融取引業規制機構(FINRA) の債券価格報告システム、トレースによれば、高利回り債トレーディン グは1日当たり平均で前年同期比45%増えた。ブルームバーグ・インダ ストリーズによると、世界の株式トレーディングは前期比6%増加し た。

原題:Wall Street Eclipsing Regional Banks as Trading Buoys Earnings(抜粋)

--取材協力:Dakin Campbell.

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