日本株4連騰、日銀緩和期待強い-2年超ぶり1万900円場面

東京株式相場は4日続伸。安倍晋三 首相が金融緩和の強化に積極的な人材を日本銀行総裁に起用するとの見 方から、銀行や不動産など金利敏感業種、機械など輸出関連株の一角が 上げた。海運株は、東証1部33業種の上昇率トップ。

TOPIXの終値は前週末比7.53ポイント(0.8%)高の906.22、 日経平均株価は77円51銭(0.7%)高の1万879円8銭。日経平均はおよ そ2年9カ月ぶりに1万900円台を回復する場面があった。

アムンディ・ジャパンの吉野晶雄チーフエコノミストは、「補正予 算までの安倍首相の政策スピード感は海外投資家にとってサプライズ」 と指摘。「強いリーダーシップによる政策継続性への期待から、投資家 は安心して株の買い持ちができる」と話していた。

安倍首相は13日のNHK番組で、4月に任期を迎える日銀の白川方 明総裁の後任について、「基本的には大胆な金融政策を実行できる人、 われわれの主張に合う人ということで考えてほしい」と発言した。同発 言を受け、きのうのニューヨーク外国為替市場で円は対ドルで一時89 円67銭と、2010年6月以来の安値を付け、対ユーロでも11年5月以来の 安値となる120円13銭まであった。

「次の日銀総裁になるのは積極緩和派に間違いない。4月以降もさ らに金融緩和が予想されるため、為替の円安は止まりそうにない」と、 SMBCフレンド証券の中西文行シニアストラテジストは言う。

日銀の白川総裁は15日午前、支店長会議であいさつし、デフレから の早期脱却が極めて重要な課題などとして、強力な金融緩和を間断なく 推進していくと述べた。こうした流れを好感し、日経平均は2010年4 月30日以来の高値水準となる一時1万952円まであった。一方、安倍首 相はきょう昼、内閣官房参与の浜田宏一エール大学名誉教授らと会談 し、金融政策について意見交換した。

甘利再生相発言、円安一服も

東証1部業種別33指数では28業種が上げ、海運、鉱業、医薬品、機 械、非鉄金属、その他金融、不動産、サービスなどが上昇率上位。この 日は海運や鉱業、非鉄など資源関連株が終日堅調さを見せた。「中国の 景気が底を打ち、ファンダメンタルズの期待が出てきての買いになって いる」と、東京海上日動火災保険・資産運用第1部の竹内慎太郎ポート フォリオ運用グループ課長は見ていた。

もっとも、午前終了後に円安の勢いが一服したことから、株価指数 は午後にかけて伸び悩み。甘利明経済再生相は、14日に出演した民放の テレビ番組で為替相場の水準に言及、「3けた(1ドル=100円)を過 ぎていくと輸入価格の上昇が国民生活にのしかかってくる」などと語 り、過度の円安進行は好ましくないとの認識を示したと共同通信が報 道。きょう午前の閣議後会見でも、同様の発言を行った。

東洋証券の檜和田浩昭シニアストラテジストは、「心理的な節目で ある日経平均1万1000円が射程に入っている」としながらも、同水準が 「目先の目標達成となるのか、イベントをにらみながら上昇持続度を判 断していく」としていた。

業種別では、ゴム製品やガラス・土石製品、その他製品、石油・石 炭製品、空運の5業種が下落。ゴールドマン・サックス証券では、目標 株価接近からゴム製品セクターのブリヂストン、短期好材料は出尽くし としてガラス・土石セクターの旭硝子の投資判断をそれぞれ格下げする 材料があった。

東証1部の売買高は概算で34億5412万株、売買代金は同1兆9502億 円。値上がり銘柄数は1050、値下がりは518。

--取材協力:Yoshiaki Nohara. Editor: 院去信太郎

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