債券は上昇、日銀緩和観測が強まり買い優勢-長期金利は0.8%割れ

債券相場は上昇。長期金利は約2週 間ぶりに0.8%割れとなった。日本銀行による追加緩和観測が強まって おり、買い優勢の展開が続いた。

RBS証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは、来週21、22日 の日銀金融政策決定会合に向けて緩和観測が強まっているとし、「短い ゾーンから長い年限にも買いが波及している」と説明した。「付利(金 融機関の超過準備に付与する利息)が撤廃されなくても追加的に短中期 債の買い入れを増やせば、一段と金利が低下する」とも語った。

東京先物市場で中心限月の3月物は3営業日続伸。前週末比8銭高 の143円83銭で始まり、その後はじり高推移となり、39銭高の144円14銭 と、日中取引ベースで昨年12月21日以来の高値を記録。結局は同水準で 高値引けした。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.805%で開始。その後は徐々に水 準を切り下げ、4bp低い0.77%と、新発10年債としては昨年12月26日以 来の低水準を付けた。5年物の107回債利回りは1bp低い0.155%に低下 した。前週末には一時0.15%と、昨年12月6日に付けた9年半ぶり低水 準に並んだ。20年物の141回債利回りは一時3bp低い1.755%と、昨年12 月28日以来の低水準を付けた。その後は1.76%。30年物37回債利回り は1.5bp低い2.00%。

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、「超長期ゾー ンには不安定さが残るものの、需給が逼迫(ひっぱく)する短いゾーン に引っ張られている」と指摘。「来週の日銀会合はどんな緩和策が出て くるか分からず市場は疑心暗鬼になっており、予想以上に金利低下バイ アスがかかっている。米10年債利回りが2%以上に上昇する懸念が後退 し、日米で入札による供給が途切れたタイミングで利回りが低下しやす い面もある」とも述べた。

あす5年債入札、利率据え置きか

財務省はあす16日午前、5年利付国債の入札を実施する。表面利率 (クーポン)は前回債と変わらずの0.2%となる見込み。発行額は前回 債と同額の2兆5000億円程度。

今回の入札について、岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト は、「5年債には先週末に投資家からの買いが入っており、あすも無難 に通過する公算が大きい」との見方を示した。パインブリッジ・インベ ストメンツ運用本部の松川忠債券運用部長は「買われ過ぎの水準に来て いるものの、日銀への緩和期待があり、入札後も売りが出にくい」とみ ている。

こうした中、全国銀行協会が15日に発表したユーロ円TIBOR3 カ月物は、前週末比0.00091ポイント低い0.30727%となった。2006年6 月以来の低い水準。低下は昨年12月25日以来となる。系統金融機関1社 が提示金利を0.01ポイント引き下げたことが要因。

--取材協力:船曳三郎、赤間信行. Editors: 山中英典, 青木 勝

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