1月14日の米国マーケットサマリー:円下落、日銀追加緩和への期待で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3380   1.3343
ドル/円             89.46    89.18
ユーロ/円          119.70   119.01


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       13,507.32     +18.89     +.1%
S&P500種           1,470.68      -1.37     -.1%
ナスダック総合指数    3,117.50      -8.13     -.3%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .25%        +.00
米国債10年物     1.85%       -.02
米国債30年物     3.04%       -.01


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,669.40    +8.80     +.53%
原油先物         (ドル/バレル)   94.21      +.65     +.69%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで2010年6月以来の安値 を付けた。安倍晋三首相が金融緩和の強化に積極的な人材を日銀総裁に 起用するとの見方から、円売りがかさんだ。

円はユーロに対しても下げ、2011年5月以来で初めて1ユーロ =120円台の円安水準に一時下落。インフレ目標の引き上げを訴えてい る安倍首相は次期総裁の条件について聞かれ、「基本的には大胆な金融 政策を実行できる人、われわれの主張に合う人ということで考えてほし い」と発言した。日銀は来週政策会合を開く。ドルは対ユーロで軟調。 オバマ米大統領は債務上限の問題を財政交渉での取引材料にしないよう 議会に警告した。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「日銀がさらに 金融緩和を拡大するとの期待は続いている」と指摘。「インフレ目標が 新しく設定されるとの見方が広がっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後1時22分現在、円は対ドルで前営業日 比0.2%安い1ドル=89円35銭。一時は2010年6月25日以来の円安水準 となる89円67銭まで下げた。円は対ユーロで0.3%下げ、1ユーロ=119 円40銭。2011年5月4日以来の安値である120円13銭を付ける場面もあ った。ドルは対ユーロで0.2%安の1ユーロ=1.3364ドル。

14日の日本市場は成人の日の祝日で休場だった。

◎米国株式市場

米株式相場は総じて安い。デルが株式非公開化の憶測で急伸したも のの、アップルの下げが相場全体を抑えた。

アップルは3.8%安。低調な需要を背景に同社がスマートフォン (多機能携帯端末)「iPhone(アイフォーン)」の生産を減らし ているとの報道が嫌気された。一方、デルは13%高。事情に詳しい関係 者2人によると、同社はプライベートエクイティ(PE、未公開株)投 資会社と協議している。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前営業日比1.37ポイント(0.1%)下落の1470.68で終了。一方、ダ ウ工業株30種平均は18.89ドル(0.1%)上昇し13507.32ドルで終えた。

◎米国債市場

米国債市場では10年債利回りが一時1週間ぶり低水準を付けたが、 そこから上昇した。オバマ大統領が議会に債務上限の引き上げに向けた 行動を求める中、米国の十分な信頼と信用は「交渉材料」ではないと述 べたことが手掛かり。

オバマ大統領は、債務上限を引き上げなければ経済はリセッション (景気後退)に陥る恐れがあると指摘。またサンフランシスコ連銀のウ ィリアムズ総裁は、金融当局は「下期(7-12月)に入ってもしばら く」資産購入を続ける必要がありそうだとの認識を示した。ニューヨー ク連銀はこの日、米国債14億7000万ドル相当を買い入れた。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「市場は米国がデフォルト(債務不 履行)に陥るとは考えていない。恐らく正しい見方だろう」とし、「金 融当局が毎日買い入れているので米国債相場は大きくは下落しない。下 支えがあるだろう。最大の買い手が買い入れ続けることから、買い手が いなくなることはない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後3時11分現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の1.86%。一時1.83%と3日以来の低水準を 付けた。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は2/32上げ て97 29/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。米国が緩和措置を継続するとの観 測が強まったことから、金買いが優勢になった。

シカゴ連銀のエバンス総裁は、米当局は景気を支えるため緩和的な 政策を維持する必要があるとの認識を示した。金先物は4日、米連邦公 開市場委員会(FOMC)議事録で債券購入プログラムが年内に終了す る可能性が示されたことを背景に、4カ月ぶり安値をつけていた。

バードモント・キャピタル(パナマ)のスコット・ガードナー最高 投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「きょうの発言が支えに なっているのは間違いない」と指摘。「月初に発表されたFOMC議事 録を受けて、金投資の妙味は薄れていた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前営業日比0.5%高の1オンス=1669.40ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。ほぼ4カ月ぶりの高値となっ た。シーウェイパイプラインが拡張後の操業を開始したことや、ヒーテ ィングオイル(暖房油)の急上昇が買い材料になった。

シーウェイパイプラインは11日、オクラホマ州クッシングからメキ シコ湾岸をつなぐサービスを再開した。新たな輸送能力は日量40万バレ ルに拡大。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)価格 を圧迫していたクッシングの過剰在庫の解消に貢献するとみられてい る。ヒーティングオイルはほぼ2カ月ぶりの大幅高。米東部や中西部で 寒波の予報が出ていることが手掛かり。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニアマーケッ トアナリスト、フィル・フリン氏は「シーウェイのニュースで原油は上 昇している」と指摘。「非常に寒くなることが予想されるため、ヒーテ ィングオイルの需要見通しが高まっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営業 日比58セント(0.62%)高の1バレル=94.14ドルで終了。終値では昨 年9月18日以来の高値となった。

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