米国債(14日):10年債利回り、1週ぶり低水準付近で推移

米国債市場では10年債利回りが1週 間ぶり低水準付近で推移。連邦債務上限の引き上げをめぐり議会が合意 できなければ、景気に悪影響が及ぶとの警戒感から米国債に買いが集ま った。

オバマ大統領は債務上限が引き上げられなければ、「市場が大混乱 する可能性がある」と指摘した。これに対し共和党指導部は歳出削減を 求めた。一方でサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、金融当局 は「下期(7-12月)に入ってもしばらく」資産購入を続ける必要があ りそうだとの認識を示した。これを手掛かりに10年債利回りは一時1週 間ぶり低水準を付けた。ニューヨーク連銀はこの日、米国債14億7000万 ドル相当を買い入れた。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「債務上限をめぐ る合意は経済成長にも重しとなる」と指摘。「相場はここから上昇が続 く可能性もある」と分析した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後3時55分現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の1.86%。一時1.83%と3日以来の低水準を 付けた。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は2/32上げ て97 29/32。30年債利回りはほぼ変わらずの3.05%。

「抜け穴はない」

米連邦債務は昨年12月末に現行の法定上限である16兆4000億ドルに 達した。財務省は異例の対策で政府支出のやりくりを始めているが、議 会予算局(CBO)によれば、早ければ2月半ばにそれも使い果たす。

オバマ大統領は、共和党議員は連邦借り入れ権限の早期引き上げを 拒否しても、「身代金を受け取ることにはならない」と指摘。「ここに マジックはない。抜け穴も安易な逃げ道もない」と述べた。

ベイナー下院議長(共和、オハイオ州)は声明で、「歳出を同時に 減らさないのであれば、債務上限の引き上げは有権者の支持を得ない」 と指摘。またマコネル上院院内総務は、債務上限をめぐる議論は歳出問 題に対処する「絶好の機会」だと述べた。

エコノミスト調査では、あす15日に発表される昨年12月の小売売上 高は前月から伸びが鈍化、生産者物価指数は前月比で低下が見込まれて いる。これも米国債には買い材料となった。

金融当局と米国債

シカゴ連銀のエバンス総裁は、この日香港で、インフレ率が時とし て金融当局の目標である2%をやや上回ることがあるかもしれないと述 べた。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「依然として金 融当局が米国債を動かす主な要因だ」とし、「米国債利回りは引き続き 徐々に低下していくだろう」と述べた。

10年債と同年物インフレ連動債(TIPS)の利回り格差は2.53ポ イント。過去10年間の平均は2.19ポイント。

ニューヨーク連銀は毎月850億ドルの債券購入の一環として、2036 年2月から42年11月に償還を迎える米国債を買い入れた。

原題:Treasury 10-Year Yields at Almost Low in Week on Debt Ceiling(抜粋)

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