1月11日の米国マーケットサマリー:円は対ドル2010年6月来安値

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3339   1.3272
ドル/円             89.23    88.78
ユーロ/円          119.02   117.81


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       13,488.43     +17.21     +.1%
S&P500種           1,472.05      -.07      .0%
ナスダック総合指数    3,125.64      +3.88     +.1%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .24%        .00
米国債10年物     1.86%       -.03
米国債30年物     3.04%       -.04


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,660.60    -17.40   -1.04%
原油先物         (ドル/バレル)   93.66      -.16     -.17%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで下落。2010年6月以来 の安値を付けた。安倍政権が国費10兆3000億円を費やす緊急経済対策を 決定したことが売りを誘った。

ゴールドマン・サックス・グループの外為アナリスト、トーマス・ ストルパー氏のリポートを好感し、ユーロは上昇した。同氏はユーロが 1年2カ月ぶりの高値に上昇すると予想した。円は週間では9週連続安 と、1989年以降で最長の連続安となった。日銀も景気刺激策を用意して いるとの憶測が背景にある。韓国ウォンはドルに対し、2011年8月以来 の高値に上昇した。同国中央銀行が政策金利を据え置いたことがきっか け。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「安倍政権が緊急経済対策を発 表し、対ドルで円が下げる材料となった。何らかの財政プログラムが予 想されていたが、安倍政権は具体的な内容を示した」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時12分現在、円は対ドルで前日比0.4%下 落し1ドル=89円17銭。一時は89円45銭と、2010年6月28日以来の円 安・ドル高水準に達した。対ユーロでは0.9%安の1ユーロ=118円88 銭。一時は2011年5月以来の安値となる119円35銭まで下げた。ユーロ は対ドルで0.5%上昇し1ユーロ=1.3332ドル。一時は0.7%上昇し、昨 年4月3日以来の高値となる1.3366ドルを付けた。

◎米国株式市場

米株式相場はほぼ変わらず。ウェルズ・ファーゴの決算に反応し銀 行株が下げた。また中国で消費者物価指数(CPI)が予想以上に上昇 し、当局が景気刺激策を弱めるとの懸念が広がった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は0.07ポイント(0.1%未満)下落の1472.05。ダウ工業株30種平均 は17.21ドル(0.1%)上昇し13488.43ドル。

キーコープのプライベートバンキング部門のチーフ投資ストラテス ト、ブルース・マケイン氏は「中国に関するプラスのニュースは、景気 が回復軌道に乗っているということだ」とした一方、「マイナスのニュ ースは、景気回復が同時にインフレを加速するということだ。米国では 決算に注目が集まるだろう。素晴らしい内容ではないが、今後改善する 可能性は確実にある」と述べた。

中国の昨年12月のCPI上昇率は市場予想を上回り、7カ月ぶりの 高水準に達した。28年ぶりの厳寒で野菜が値上がりした。また11月の米 貿易赤字は予想外に前月から悪化した。

◎米国債市場

11日の米国債市場では10年債が上昇。昨年5月以来の高水準付近に ある利回りが買いを呼び込んだ。

イタリア債入札での旺盛な需要は欧州債務危機が収束しつつある兆 候と受け止められ、米10年債利回りは一時上昇した場面もあった。イタ リア10年債は上昇。同年限のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプ レッド)は2011年7月22日以来で初めて250ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)を下回った。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は、「この利回り 水準で米国債をショートにしようとは誰も考えない」と述べ、「売りは 既に試し済みだ。投資家はロングに傾いている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後2時14分現在、10年債利回りは2bp下げて1.87%。同年債(表面 利率1.625%、2022年11月償還)価格は6/32上げて97 25/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。中国の消費者物価指数の伸び率が 市場予想を上回ったことを背景に、同国当局が刺激措置を抑制するとの 懸念が広がった。

中国の2012年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7カ 月ぶりの高い伸びとなった。中国はインドに次いで世界2位の金購入 国。

RJオブライアン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話取材に対し、「市場は中国 のインフレの数字に反応している」と指摘。「金融システムの流動性が 低下すれば、購入ペースが鈍化する可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比1%安の1オンス=1660.60ドルで終了。中心限月として は4日以来の大幅下落となった。週間では0.7%上昇し、7週ぶりのプ ラス。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。中国のインフレ加速を受けて、 同国の景気刺激策が抑制されるとの見方が強まった。一方、北海ブレン ト原油との価格差はほぼ4カ月ぶりの幅に縮小した。

中国国家統計局が発表した昨年12月の消費者物価指数(CPI)は 前年同月比で7カ月ぶりの高い伸びとなった。米エンタープライズ・プ ロダクツ・パートナーズとカナダのエンブリッジがシーウェイパイプラ インの拡張を完了し、米国の過剰在庫の行き先が広がったことを手掛か りに、北海ブレント原油との価格差は縮小した。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の 市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は電話インタ ビューで、「中国のインフレが加速しているなら、刺激策の余地は限定 される可能性があり、そうなれば同国での原油需要は冷え込むだろう」 と指摘。「大量の原油がメキシコ湾岸に輸送されることになる。ブレン トの価格差はかなり急速に縮まるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比26セント(0.28%)安の1バレル=93.56ドルで終了。週間では0.5% 高と、5週連続の上昇。

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