ガイトナー財務長官より少ないルー氏の国際経験、問題はない

次期米財務長官に指名されたルー 大統領首席補佐官は、欧州債務危機や中国の為替レートなどの問題に対 応する上で、ガイトナー現長官ほどの国際経験がない。しかし、このこ とは恐らく問題にはならないだろう。

ガイトナー長官は2009年の就任前、国際問題担当の財務次官を務め たほか、国際通貨基金(IMF)での勤務経験もある。これに対し、ル ー氏は、行政管理予算局(OMB)局長を2度務めたが、外交経験は国 務副長官時代の22カ月にとどまる。

ガイトナー氏には、海外の財務相に検討を促すほどの専門知識があ った。それでも同氏は、ユーロ圏が債務危機に対処するため積極的に動 いていないと不満を抱くことが多かった。欧州の一部の当局者による と、ガイトナー氏の主張は、米国が抱える巨額の財政赤字や財政問題を めぐる内紛によって損なわれた。ルー氏(57)は上院で承認されれば、 同じ問題に直面することになる。

米ピーターソン国際経済研究所の上級研究員、ヤコブ・キルケゴー ル氏は、「たとえ世界中のあらゆる人と面識があっても、何も得るもの はない」と指摘。米国の財政協議について「米国は再び崖に向かってい るため、その信頼性はとても低い」と述べた。

米ブルッキングズ研究所で国際経済学を専門とする上級研究員、ド メニコ・ロンバルディ氏によると、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総 裁と20年来の知己であり、外国の当局者と親密な関係があるガイトナー 長官とは違い、ルー氏は「仲間に紹介」してもらうことが必要になると 指摘。「米国にとって最大の不確実性は国内にあり、外国の指導者はそ のことを理解したいと思うかもしれない」と述べた。

キルケゴール氏はユーロ圏の危機をめぐり欧州が実施していること に対し、次期財務長官の「影響力は非常に限られている」と指摘。「米 国が関与すべきではない域内の問題だと捉えられている」と述べた。

原題:Lew’s Lack of Geithner Global Rolodex Won’t Be Biggest Hindrance(抜粋)

--取材協力:Rich Miller、Jeff Kearns、Simon Kennedy、Thomas Penny、Kitty Donaldson.

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