日本株3連騰、円安や経済対策-TOPIX震災来の900場面

東京株式相場は3日続伸。ドル・円 相場が1ドル=89円台とおよそ2年半ぶりの円安水準に振れたほか、政 府が緊急経済対策を決定し、今後の景気浮揚、企業業績押し上げへの期 待が広がった。自動車や精密機器など輸出関連、鉱業など資源関連株が 買われ、保険や医薬品株も業種別上昇率の上位に並んだ。

TOPIXの終値は前日比9.67ポイント(1.1%)高の898.69、日 経平均株価は同148円93銭(1.4%)高の1万801円57銭。TOPIXは 一時、東日本大震災当日の2011年3月11日以来となる900ポイントを回 復した。週ベースでは、TOPIXはバブル経済さなかの1989年12月第 2週、日経平均は88年12月1週まで以来となる9週連続高となった。

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は、 「為替が円安に振れると指数先物の買いを誘発し、裁定取引で現物株も 買われるという循環になっている」と指摘した。今月末から始まる国内 企業の決算発表を見て、「今期は思ったほど良くないという認識が広が り、そこから調整局面に入る」と予想している。

欧州中央銀行(ECB)は10日、政策金利を過去最低の0.75%で据 え置くことを決定。ドラギ総裁は会見で、ECBの措置が経済に浸透し ていくのに伴い、ことし中に「緩やかな景気回復が始まる」との見通し を述べた。一方、11日付の日本経済新聞朝刊は、安倍晋三首相が同紙と のインタビューで、日本銀行は金融政策を通じて雇用拡大に努めるべき で、円高是正は政府と中央銀行の責任との認識を示した、と伝えた。

経常赤字、政府の緊急経済対策

財務省が取引開始前に発表した11月の経常収支は、2224億円の赤字 と10カ月ぶりに赤字に転落し、赤字額はブルームバーグが集計したエコ ノミスト予想の中央値171億円を大幅に上回った。欧州や中国向けを中 心に輸出が減少、貿易収支が8475億円の赤字となり、所得収支の黒字 (8915億円)を打ち消した。

これらの材料を受け、前日の海外時間からきょう朝方の東京外国為 替市場では円安が加速し、ユーロ・円は11年5月以来となる一時1ユー ロ=118円59銭、ドル・円も10年6月来の1ドル=89円35銭まで円が下 落。前日の東京株式市場終了時は115円付近、88円10銭台だった。

こうした中で政府はきょう午前、国費10兆円以上を投入し、事業規 模が20兆円を超える緊急経済対策を閣議決定。安倍晋三首相は会見で、 「政策の1丁目1番地は経済の再生」と強調した。政府は今回の予算措 置による経済効果について、実質国内総生産(GDP)の押し上げ効果 が「おおむね2%程度」、雇用創出効果は60万人程度と見込んだ。

東証1部33業種では鉱業、その他製品、保険、医薬品、石油・石炭 製品、精密機器、海運、ゴム製品、輸送用機器、パルプ・紙など28業種 が上昇。一方、繊維製品、金属製品など5業種は安い。

シャープやFリテイリ高い

個別ではシャープが急騰。従来赤字を計画していた昨年10-12月期 の連結営業損益が5四半期ぶりに黒字に転換したことが分かった、と11 日付の毎日新聞朝刊が報道。同社は「業績に関する報道は事実でない」 とするコメントを発表した。海外の好調などで13年8月期の業績計画を 上方修正し、アナリストが相次ぎ目標株価を上げたファーストリテイリ ング、インド・ナショナル証券取引所、トルコのイスタンブール証券取 引所と提携した日本取引所グループも高い。

東証1部の売買高は概算で35億3316万株、売買代金は2兆1137億 円、値上がり銘柄数は1035、値下がり530。国内新興市場では、ジャス ダック指数が0.8%高の58.23と12年2月以来の10連騰、東証マザーズ指 数が0.3%高の459.20と11年12月来の7連騰を記録した。

きょうの取引開始時は株価指数オプション1月限の特別清算値 (SQ)算出で、ブルームバーグ・データの試算によれば、日経225型 で1万771円98銭と10日の日経平均終値1万652円64銭を119円34銭上回 った。

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