「ドリームライナー」の出火、リチウム電池のリスク浮き彫り

米ボストンのローガン国際空港の消 防隊員は今週出火した日本航空のボーイング「787」(ドリームライナ ー)のハッチを開けた時、現代社会ではどこにでもある物から危険を引 き起こす原因を発見した。それはリチウムベースの電池だ。

この電池はアップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」 や充電式の自動車などさまざまな製品の電源として使われている。米政 府の試験によると、エネルギー密度は高いが、発火すると極めて燃えや すく、炎や溶融金属を噴出することから消火が難しくなる恐れがある。

ボーイングは2007年にドリームライナーにリチウムイオン電池の搭 載する許可を米当局から受けている。南カリフォルニア大学航空安全管 理プログラムの講師、マイケル・バー氏は、1月7日のドリームライナ ーの出火を調査している米当局者が今後、搭載電池が政府の条件を満た していたかどうか調査するだろうと指摘。同氏はインタビューで、「バ ッテリーが燃えたことはわかっている。リチウム電池が燃えやすい特性 が非常にあることも知っている。問題は基本デザインに問題があったか どうかだ」と述べた。今週の調査では07年の決定が十分な安全性をもた らすものだったかどうかも検証されると同氏は付け加えた。

ボーイングの787担当チーフ・プロジェクトエンジニア、マイク・ シネット氏は、電力系統が異常発熱や発火を招きかねない過充電になら ないようにする多重の回路を備えていると説明した。GSユアサの広報 担当、西島務氏は、787に搭載しているリチウムイオンバッテリーは同 社製だと述べ、販売先の仏タレスがボーイングに納入したと話した。

電池の発火はまれだが、航空事故や電気自動車の火災、スマートフ ォン(多機能携帯電話)の爆発と関連付けられている。米連邦航空局 (FAA)は09年以降、民間航空機で電池が出火した事例を33件記録し ており、その79%にあたる26件がリチウム電池絡みだったとしている。 米当局は電気自動車に使われるリチウム電池についても調査を進めてい る。

原題:Dreamliner Fire Shows Battery Risk in Plug-in Cars, Smartphones(抜粋)

--取材協力:Angela Greiling Keane、Chris Cooper.

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