NY外為:円が反落、安倍首相が2%物価目標を再度要請

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで3日ぶりに下落。安倍晋三首相が日銀の白川方明総裁に対し、 2%の物価目標を設定するよう求めたことが円売りを誘った。

メキシコ・ペソとニュージーランド(NZ)ドルはリスク選好の高 まりを背景に上昇した。円は主要16通貨全てに対して下落。白川総裁が 経済財政諮問会議での意見を踏まえ金融政策に取り組むと発言したと伝 わり、金融緩和を拡大するとの見方が強まった。欧州中央銀行 (ECB)政策委員会の会合を10日に控え、ユーロは対ドルで続落。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「依然として円安バイアスが掛かっている。市 場は全般に日銀と物価目標の引き上げになお注目している。それが引き 続き円売りになっている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.9%下落し 1ドル=87円88銭。対ユーロでは0.8%安の1ユーロ=114円81銭。ユー ロはドルに対し0.1%安の1ユーロ=1.3064ドル。一時は1.3037ドルま で下げたが、1.30ドルを割り込まなかったことから下げ渋った。

ユーロが前回、1.30ドルを割り込んだのは昨年12月12日で、その後 は上昇し、同月19日には1.3308ドルと8カ月ぶりの高値を付けた。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は「1.30ドルを割り込まず、反発 するというのは最近の一貫した特徴だ」と述べた。

メキシコ・ペソは全ての主要通貨に対して上昇。NZドルは対ドル で0.4%高となった。

ユーロの対円相場

クレディ・スイス・グループのテクニカルアナリスト、シリン・ベ イン氏(ロンドン在勤)は顧客向けリポートで、ユーロが対円で主要な 上値抵抗線に近づいているものの、ほぼ1年9カ月ぶりの高値に上昇す る可能性があると指摘した。

同氏によると、ユーロは対円で昨年7月に12年ぶりの安値を付けた 後、上向きの修正局面にあり、113円50銭を超えて勢いが付き、116円02 銭を試す可能性が高い。その水準を超えると、2011年4月以来の高値水 準となる121円94銭に達する可能性があるという。

円は主要通貨に対して下落した。安倍首相は経済財政諮問会議で白 川総裁に物価目標引き上げをあらためて要請した。同諮問会議は民主党 政権下では活動を休止していた。内閣府によると、会議の議事録は3日 後に公表される。

「円は一段安に」

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、フ ァビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は「円は一段安になるだ ろう。日銀の会合では追加緩和が決定されると思う。そして引き続き円 安につながるだろう」と語った。

日銀は先月の金融政策決定会合で、1月21、22日の次回会合で中長 期的な物価の安定について検討を行うと表明。麻生太郎財務相は先週、 政府と日銀の協力がデフレからの脱却に不可欠であるとの認識を示し た。白川総裁の5年の任期は4月8日に終了する。

ブルームバーグがアナリスト55人を対象にまとめた調査によると、 予想中央値でECBは10日に主要政策金利を過去最低の0.75%で維持す るとみられている。5人は0.5%への利下げを予想した。

原題:Yen Drops on Call to Double Japan’s Inflation Goal; Peso Climbs(抜粋)

--取材協力:Emma Charlton、Joseph Ciolli.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE