日本株3日ぶり反発、輸出や証券買い-減税観測で学習塾急騰

東京株式相場は3日ぶりに反発。為 替の円安方向への反転を受け、機械や自動車など輸出関連株が買われ、 過熱感がやや解消される中、直近の調整色が強まっていた証券や不動産 株も出直った。教育資金の贈与税減税観測で、学習塾をはじめとした教 育関連銘柄は東証1部、新興市場で軒並み急騰した。

TOPIXの終値は前日比7.17ポイント(0.8%)高の879.05、日 経平均株価は同70円51銭(0.7%)高の1万578円57銭。日経平均の上げ 幅は一時、100円を超す場面もあった。

T&Dアセットマネジメントの温泉裕一チーフ・ストラテジスト は、米国景気が回復基調にあるなど外部環境が落ち着いているほか、国 内では政策期待が追い風になり、「下を見なくていい安心感が出てい る」と指摘。投資家らは、「リスク・オンモードに入っている雰囲気を 感じる」と話していた。

きょうの日本株は、前日の欧米株軟調の流れや過熱感のくすぶりを 背景に、続落して取引を開始。ただ、為替が円安方向の動きとなったこ となどから徐々に下げ渋り、午前の終盤にはプラス転換、午後は堅調さ を増した。ドル・円相場は朝方に一時1ドル=86円83銭、 ユーロ・円 は1ユーロ=113円56銭を付けたものの、87円50銭前後、114円50銭前後 まで円安に戻した。

個人の投資余力改善、材料株が敏感反応

また、立花証券顧問の平野憲一氏によると、上昇している銘柄の幅 が広く、「外国人や国内個人など幅広い投資家が日本株を買っている」 という。買い方の信用取引評価損益率は12月28日申し込み時点でマイナ ス3.12%と、2007年2月23日(マイナス1.18%)以来の水準まで改善す るなど、個人投資家の投資余力は増している。

きょうの取引でも材料銘柄が人気化し、学研ホールディングスや TAC、東京個別指導学院、秀英予備校、進学会など学習塾、教育関連 株が軒並みストップ高。共同通信はこの日、政府と自民党が検討する緊 急経済対策の税制分野で、祖父母が孫に教育資金を贈与した場合、一定 額まで非課税にする減税措置を創設すると報道。今後の生徒数増加など を見込む買いが膨らんだ。

東証1部の33業種では証券・商品先物取引、不動産、ガラス・土石 製品、機械、建設、保険、倉庫・運輸関連、サービス、輸送用機器な ど23業種が上昇。不動産に関しては、脱デフレに向けた政府と日本銀行 の連携を受け、不動産リスクプレミアムに縮小余地が生じるとし、メリ ルリンチ日本証券が三菱地所など大手3社の目標株価を引き上げた。

ガラス・土石に関しては、野村証券が旭硝子と太平洋セメントを注 目銘柄として挙げる材料があった。機械は、三菱重工業が上げをけん 引。日立製作所との火力発電システム統合などの事業戦略が評価できる とし、大和証券が同社の投資判断を2段階引き上げた。

電力は軟調

一方、その他金融、食料品、電気・ガス、パルプ・紙など10業種は 下落。電力株に関しては、原子力規制委員会の原子力発電所安全基準の 原案が明らかになり、非常用冷却施設の新設を求めるなど津波や地震な どを考慮した厳しい規制を導入する内容、と9日付の日本経済新聞朝刊 が報道。大型の原発には数百億円規模の投資が必要としており、財務負 担を懸念する売りに押された。

東証1部の売買高は概算で36億6709万株、売買代金は1兆9394億 円、値上がり銘柄数は1132、値下がり437。国内新興市場で、ジャスダ ック指数が0.4%高の57.11と8連騰、東証マザーズ指数が0.9%高 の442.33と5日続伸した。新興市場でも、城南進学研究社、市進ホール ディングス、ウィザス、幼児活動研究会などが大幅高となった。

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