ゴールドマン:TOPIX12カ月目標を1000に上げ、円安反映

ゴールドマン・サックス証券のチー フストラテジスト、キャシー・松井氏らはTOPIXの12カ月後の目標 水準を昨年11月末時点の予想から7.5%引き上げ、1000ポイントとし た。円安進行を受けた企業収益予想の上方修正が主な要因で、株主資本 利益率(ROE)は2014年度にバブル後の最高水準に達するとみる。

松井氏らが7日付の日本株ポートフォリオ戦略でこうした見解を示 した。6カ月先のTOPIX目標値を従来の900から950へ、12カ月先の 水準を従来の930から1000ポイントにそれぞれ引き上げた。12カ月先の TOPIXリターンは13%と、ストックス・ヨーロッパ600指数の 8%、S&P500種指数の7%を上回ると想定している。TOPIXの 7日終値は881.06だった。

松井氏は、「短期的には株価調整の可能性は高いが、12カ月目標水 準までの上昇余地は13%で、世界的にも依然として魅力的」と指摘。そ の上で、7月の参院選まで6カ月しかないため、経済対策や2%の明示 的なインフレ目標の導入、産業競争力会議の新設など「新政権は日銀と ともに、企業に配慮した政策を発表する」との認識を示した。

11月中旬の衆院解散以降、安倍政権の大胆な金融緩和策の推進期待 からドル・円相場は10円あまり円安方向に振れた。これを受けて、同証 による13年度の東証1部上場企業の1株利益(EPS)予想成長率を従 来の20%から25%に、14年度予想成長率を11%から13%に上方修正。ま たROEは、11年度実績の4.8%から、14年度には9.4%まで上昇すると 予想した。

誕生した自民党政権に関しては、公共投資を中心とした緊急経済対 策や明示的なインフレターゲットに加え、新設した産業競争力会議で法 人税率の引き下げやTPP(環太平洋連携協定)など自由貿易協定の参 加などを盛り込むと予想。松井氏は、安倍首相にとって参院選での過半 数確保も重要な優先課題で、「拡張的な財政・金融政策を直ちに注力し なければならない」と指摘する。

海外ロング投資家に買い余地

一方、株式需給面ではこれまで、ヘッジファンドが日本株の上昇を けん引してきたものの、ロング・オンリーの投信や年金基金など「大半 の外国人投資家の日本株ポジションは、比較的低い水準にとどまってい る」と分析。国際株式ファンドのベンチマークに対する日本株のアンダ ーウエート、約4%ポイントが解消された場合、海外勢から「約5.3兆 円の買いが期待できる」と試算している。

セクターでは自動車、テクノロジー・ハードウエア、銀行、保険の オーバーウエートを再強調。中でも銀行に関しては、デフレ脱却した場 合の恩恵を完全には織り込んでおらず、「証券や不動産などのほかのリ フレ関連セクターと比べ出遅れ感がある」と言う。出遅れの輸出関連銘 柄としては日産自動車、日本電産、ユニプレスを挙げた。

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