アップルの影におびえるTV各社-スマホのような機能で対抗

サムスン電子やLGエレクトロニク ス、東芝などテレビメーカー各社は音声指示機能を搭載したり、オンラ イン番組とケーブルテレビ番組を簡単に切り替えて視聴できたりする新 しいテレビを開発、テレビ市場参入が取りざたされるアップルのまだ見 ぬ挑戦に応戦する構えだ。

ラスベガスで今週開幕の家電ショー「インターナショナル・コンシ ューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で、メーカー各社が ユーザー体験に焦点を絞った製品に力を入れているのも、アップル製テ レビの脅威に対応した側面がある。LGやパナソニックは、旧式のチャ ンネルに代えて人気順に番組画像を画面に表示するなどスマートフォン (多機能携帯電話)やタブレット端末にヒントを得た画面作りをしてい る。サムスンの4機種にはアップルの「Siri(シリ)」のような音 声入力機能やゲーム用コンソールを使わずに体の動作で指示するマイク ロソフトの「Kinect(キネクト)」に似た機能が搭載された。

サムスン電子のジョー・スティンジアノ上級副社長は「重要なこと の一つは『わあ』と言わせる驚きの体験をテレビに復活させることだ」 と述べた。また、LGエレクトロニクスのティム・アレッシ新製品開発 担当ディレクターは「まだ登場していないアップルテレビをだれもが意 識している」と語った。

マーケットリサーチ・ドット・コムによると世界のテレビ市場 は2018年までに2000億ドル(約17兆5000億円)に達すると予想されてい る。アップルやインテル、マイクロソフトなどの参入が予想される中 で、メーカー各社は製品の見た目や感触といったユーザー体験を重視す る一方、安価な中国製テレビからの圧力で収益悪化という事態にも直面 している。

インターフェイスに工夫の余地

音楽やビデオコンテンツを提供するグレースノートのスティーブ ン・ホワイト社長は「番組のお勧めといった視聴者とのやり取りを向上 させることがメーカーにとって優先課題だ」と話す。

一方、「インターフェースはなお難しい課題だ」と話すのはアクセ ンチュアの家電担当、クム・プリ氏。同氏は「サービス分野に市場があ ることは間違いない。しかし、テレビメーカー側にアプリケーションン やインターフェース面で工夫する余地がある」と指摘する。

視聴者がテレビとどのように向き合うのか、メーカー各社はその見 直しを進めている。東芝アメリカのジェフ・バーニー副社長は、その変 化は最も共感を呼ぶ体験を創出できたメーカーに恩恵をもたらすとみて いる。その上でバーニー氏は「テレビはもっと有益なものだと消費者に 分かってもらえれば、われわれにとっても収益機会は広がるだろう。だ が、まずやるべきことは素晴らしい体験を作り出すことだ」と語った。

原題:TV Makers Feeling Apple’s Heat Imbue Sets With Smartphone Traits(抜粋)

--取材協力:Ian King、Adam Satariano、Alex Sherman、Tim Culpan.

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