1月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドルで続伸、下値支持線維持し持ち直す

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して2営業日続 伸。軟調となったものの、50日移動平均を下回らなかったために買いが 戻り、上げに転じた。

ユーロはほぼ3週間ぶりの安値を付けたが、1.2993ドルを下回らな かったために持ち直した。今週開催される欧州中央銀行(ECB)政策 委員会の会合を前に、景気腰折れ懸念からユーロは売りが先行してい た。日本政府が追加の景気刺激策を発表するとの観測があるものの、円 は対ドルで2年5カ月ぶり低水準近くから上げた。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は「ユーロは下げをほとんど拡大 せず、1.30ドル近辺で安定して推移した」と指摘。「そのため、ユーロ を少し押し上げようとする意欲がみられる」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対し前営業日 比0.4%高の1ユーロ=1.3117ドル。一時は1.3017ドルまで下落する場 面もあった。4日には1.2998ドルと、昨年12月12日以来の安値を付けて いた。対ドルでの円はこの日、0.4%上昇し1ドル=87円79銭。ほとん どの主要通貨に対しても上げた。4日には一時88円41銭と、2010年7 月15日以来の安値を記録していた。円は対ユーロでこの日、ほぼ変わら ずの1ユーロ=115円15銭。

ユーロは対ドルで2営業日連続で50日移動平均を下回らなかった。 同移動平均は相場の方向転換を示唆するとの見方がある。

半値押しの水準も維持

ユーロはまた、昨年11月13日に付けた安値1.2662ドルから12月19日 に付けた高値1.3308ドルまでの半値押しの水準である1.2985ドルも維持 した。クレディ・スイス・グループのストラテジストが顧客向けリポー トで指摘した。そのため、4月以来の高値となる1.3309ドルまで上昇す る余地があるという。

シリン・ベイン氏(ロンドン在勤)らクレディ・スイスのアナリス トはリポートで、「市場の焦点は再びユーロ高に移りつつあり、われわ れはユーロ回復を予想する」と記述している。

オンライン為替取引会社FXソリューションズのチーフディーラ ー、トーマス・モロイ氏は電話インタビューで、「リスクオン・リスク オフから通貨別の鋭い分析に焦点が少し変化しつつある」と指摘。 「2012年の盲目的なリスクオン・リスクオフの取引よりもむしろ、13年 は良い材料のある通貨が上昇し、悪い材料の通貨は下げるという年にな りそうな気配だ」と語った。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト55人を対象に実施した調 査(予想中央値)によると、ECBは10日の会合で政策金利を過去最低 の0.75%で維持するとみられている。

円は上昇

安倍晋三首相が景気押し上げを図るとの見方から、円はドルに対し て週間ベースで8週連続で下げていたが、この日は上昇した。

読売新聞によると、政府は今月、12兆円規模の経済対策を発表す る。

対ドルの円相場の相対力指数(RSI、期間14日)は4日に15.5に 低下。相場の下げが急過ぎることを示唆するとされる30を下回った。こ の日はやや戻して20.9。

原題:Euro Advances From Almost 3-Week Low Before ECB Meets; Yen Gains(抜粋)

◎米国株:下落、決算シーズン開始を前に様子見姿勢が広がる

米株式相場は下落。あす始まる決算シーズンを前に様子見姿勢が広 がった。S&P500種株価指数は前週末、5年ぶり高値を付けていた。

ボーイングが安い。ボストンのローガン国際空港で7日朝、駐機中 の日本航空のボーイング「787」(ドリームライナー)で火災が発生し たことが嫌気された。半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアル ズも下落。JPモルガン・チェースによる投資判断引き下げに反応し た。一方でインターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムは上場来 高値に上昇。モルガン・スタンレーによる投資判断引き上げが好感され た。

S&P500種株価指数は4.58ポイント(0.3%)安の1461.89。ダウ 工業株30種平均は50.92ドル(0.4%)下げて13384.29ドル。

シマング・キャナル・トラスト(ニューヨーク州エルマイラ)の上 級投資責任者、トム・ワース氏は電話取材で、「かなり短期間のうちに 大きく上昇した」と分析。「企業決算は市場予想よりも良い内容になる と私は見込んでいる。ただ、相場はまずある程度の値固めが必要だ」と 述べた。

S&P500種は先週、2007年末以来の高値で終了。昨年12月の米雇 用統計で、前月とほぼ同ペースでの雇用増加が示され、買いを誘った。 同指数は2日には2.5%上昇。歳出削減と増税が重なる「財政の崖」の 影響を回避する法案を米議会が可決させたことが好感された。

決算シーズン

あすの通常取引終了後に発表されるアルコア決算を皮切りに、第4 四半期の決算シーズンがスタートする。ブルームバーグがまとめたデー タによれば、S&P500種採用銘柄の第4四半期の利益は平均で2.9%増 加したもようだ。

S&P500種では業種別10指数のうち8指数が下落。中でも公益株 とエネルギー株の指数の下げが目立った。電話株やヘルスケア関連株は 上昇した。

ボーイングは2%安の76.13ドル。同社の最新鋭中型機であるドリ ームライナーは、11年末の初納入以降、トラブルに見舞われている。

アプライド・マテリアルズは1.2%安の11.67ドル。JPモルガンの アナリスト、クリストファー・ブランセット氏は、アプライド株を「ニ ュートラル」から「アンダーウエート」に引き下げた。

アップルは0.6%下げて523.90ドル。英銀バークレイズは、アップ ルの株価予想を従来の800ドルから740ドルに下方修正した。

アマゾンは上場来高値

アマゾンは3.6%高の268.46ドル。モルガン・スタンレーのアナリ スト、スコット・デビット氏は、世界の電子商取引市場の規模は昨年 の5120億ドル(約45兆円)から2016年までに1兆ドルに達するとの見通 しを示した。また同年までにアマゾンのシェアは23.5%となり、純売上 高は1660億ドルに増えると予想した。

原題:U.S. Stocks Fall as Investors Await Start of Earnings Season(抜粋)

◎米国債:10年債利回りは8カ月ぶり高水準付近、入札前に買い控え

7日の米国債市場では10年債利回りが約8カ月ぶりの高水準付近で 推移した。8日に実施される今年最初の国債入札を控えて、投資家の間 には米金融当局による債券購入が大半の予想よりも早く終了する可能性 があるとの懸念が広がっている。

10年債利回りは先週、昨年3月以来で最大の上げを記録した。米連 邦公開市場委員会(FOMC、昨年12月11-12日開催)の議事録で資産 購入を続ける期間をめぐり参加者の間で意見が分かれたことが示され た。数人のメンバーは年末より前の時点での量的緩和の終了を支持し た。財務省は今週、660億ドルの入札を実施する。9日には10年債(210 億ドル)の入札が実施される。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は、 「10年債は利回りで見ると比較的割安な水準にある。つまり相対価値で 相場が動いている」と述べ、「投資家は利回りは上昇する可能性がある との感じ始めている。われわれは危機的な水準に至っており、しかも金 融当局がこの危機をあおっている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前営業日比ほぼ変わらすの1.90%。 4日には1.97%と、昨年4月26日以来の高水準となった。同年債(表面 利率1.625%、2022年11月償還)価格は1/32上げて 97 18/32。

今週の入札

30年債利回りは3.10%、先週末は3.18%と昨年4月25日以来の最高 をつけた。

米財務省は8日に3年債(320億ドル)、9日に10年債、10日に30 年債(130億ドル)の入札を実施する。この日の3年債利回りはほぼ変 わらずの0.39%。

CRTキャピタル・グループのストラテジスト、デービッド・エー ダー氏は、「今の利回り水準でいくと入札は良好な結果となるだろう」 と述べた。

タームプレミアム

米国債はここ8カ月間で最も割安な水準だった。連邦準備制度理事 会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデルに基づく10年物ター ムプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)によると、この日のタームプ レミアムはマイナス0.69%。マイナスのタームプレミアムは、適正水準 を下回る利回りでも投資家が積極的に受け入れていることを意味する。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によると、2013年の米 国債利回りは集計開始以来で最低となった。先週発表された昨年12月米 雇用統計で失業率が予想を上回ったことが影響した。

ブルームバーグが銀行や証券会社を対象に実施した先週末までの調 査によると、10年債利回りは12月31日までに2.14%への上昇が見込まれ ている。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は60ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)と、3日に記録した昨年11月6日以来の高水 準となる63.5から低下した。

原題:Treasury Yields Close to 8-Month Highs Before Year’s First Sales(抜粋)

◎NY金:3日続落、米当局の債券購入終了めぐる不透明感で

ニューヨーク金先物相場は3営業日続落。米連邦公開市場委員会 (FOMC)が毎月の債券購入を年内に終了するとの見方が引き続き重 しになった。

3日に発表されたFOMC議事録(昨年12月11-12日開催)では量 的緩和第3弾による月額850億ドルの債券購入が2013年中に終了する可 能性が示された。

アーチャー・フィナンシャル・サービシズのシニア市場ストラテジ スト、アダム・クロフェンシュタイン氏(シカゴ在勤)は電話インタビ ューで、「市場は精彩を欠いた展開だ。当局からのもっと明確な情報が 必要とされている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前営業日比0.2%安の1オンス=1646.30ドルで終了した。

原題:Gold Drops for Third Straight Session on Fed’s Stimulus Signals(抜粋)

◎NY原油:ほぼ変わらず、債務上限や在庫増の懸念で上値重い

ニューヨーク原油先物相場はほぼ変 わらず。市場では米債務上限 引き上げの問題に対する懸念や、米原油在庫が増加するとの観測が広が っている。

米共和党は債務の法定上限引き上げと引き換えに、歳出削減を要求 する方針を明らかにしている。議会は先週、財政政策で合意し、「財政 の崖」の影響は当面回避された。米エネルギー省の発表によると、先 月28日終了週の原油在庫は1年前から9.2%増加した。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の商品調査ディレクター、 カイル・クーパー氏は、「債務上限や他の政治的な問題が経済に悪影響 を及ぼすと懸念されている」と指摘。「こうした懸念がある中、価格 が93ドルを大きく上回っていくとは考えづらい」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営業 日比10セント(0.11%)高の1バレル=93.19ドルで終了。1年前 から は8.2%値下がりしている。

原題:Oil Is Steady on Debt Ceiling Concerns Amid Ample U.S. Supplies(抜粋)

◎欧州株:下落、バリュエーション3年ぶり高水準を警戒

7日の欧州株式相場は下落。金融株は総じて高くなったものの、ス トックス欧州600指数のバリュエーション(株価評価)は先週末に約 3 年ぶり高水準に達しており、警戒感から下げた。

金融株が上げたのは、銀行への新たな流動性規制案について、バー ゼル銀行監督委員会の上位機関である中央銀行総裁・銀行監督当局長官 グループ(GHOS)が内容緩和と施行先延ばしで合意したため。一 方、英航空機エンジンメーカー、ロールス・ロイス・グループは1.5% 安。同社が中国での受注獲得に向けて賄賂を贈ったとの報道が嫌気され た。フランスの自動車メーカー、プジョーシトロエングループ (PS A)は5.6%上昇。同社が恐らく資産売却を開始するとの見方が 手掛 かり。

ストックス欧州600指数は前週末比0.4%安の286.63で終了。 騰落比 率は約2対3。米議会が財政協議で合意に至ったことを手掛か りに、同 指数は先週に2011年2月以来の高値を付けた。

スイスカント・アセット・マネジメント(チューリヒ)で約526 億 スイス・フラン(約5兆円)の資産運用に携わるダニエル・ビヨー ク氏 は「銀行セクターにとって再びプラスの材料があり、この動きは 投資家 にとって重要な目安となり得る」と述べ、「流動性資産の範囲 と時期の 双方において予想以上に緩和された」と付け加えた。

ストックス欧州600指数の構成銘柄の株価収益率(PER)は4 日 時点で19.1倍と、2010年3月以来の高水準に達した。ブルーム バーグが まとめたデータによると、7日の売買高は過去30日平均を 61%上回っ た。

この日の西欧市場では、18カ国中11カ国で主要株価指数が下落 し た。

原題:European Stocks Decline on Valuation; Peugeot, Faurecia Advance(抜粋)

◎欧州債:イタリアとスペイン債続落、週内の入札控え-独債は高い

7日の欧州債市場では、イタリアとスペインの10年債相場が続 落。両国は今年初めての国債入札を週内に実施する。

先週全体で昨年11月以来最大の低下となっていたイタリア国債 の利回りは上昇。ベルルスコーニ前首相率いる政党が来月の総選挙を 控え、北部同盟と再び連携したことが要因。ドイツ10年債は4営業 日ぶりに値上がり。昨年11月のユーロ圏生産者物価指数(PPI) が予想以上に鈍化したことが手掛かりとなった。

ラボバンク・ネダーランド(ユトレヒト)のシニアエコノミスト、 エルビン・デフロート氏は「市場は発行増に備えている」と発言。ま た、「イタリアの政治情勢を見極めようとする動きもある。今後の不 透明感がまだ大きく、スプレッドに政治的リスクが十分に織り込まれ ているかどうかを投資家は判断している」とも述べた。

ロンドン時間午後4時45分現在、イタリア10年債利回りは前 週 末比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の 4.35%。 先週は23bp低下と、昨年11月30日終了週以降で最 も下げた。同 国債(表面利率5.50%、2022年11月償還)価格は この日、0.705 下げ109.475。

スペイン10年債利回りは6bp上げ5.11%。スペインは 2015 年から26年にかけて償還を迎える国債を10日に発行する。 イタリア は11日実施の入札についての詳細を8日に公表する見通し。

ドイツ10年債利回りは前週末比2bp低下し1.52%。フラン ス の10年物利回りは3bp下げ2.11%となった。

原題:Italian Bonds Drop Before Auction Amid Berlusconi Election Pact (抜粋)

◎英国債:6日ぶり上昇、キャメロン首相の低金利誘導発言で買い

7日の英国債相場は6営業日ぶりに上昇。英経済にとって困難な 1年となるとの見解をキャメロン首相が示したことを受けて、国債に 対する需要が高まった。利回りは昨年4月以来の高水準付近だった。

キャメロン首相は6日、英国放送協会(BBC)とのテレビイン タビューで経済環境は「厳しい」と指摘し、「英国は低い金利を必要 としている」との見解を示した。先週全体で10年債利回りは30ベ ー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、2009年1月 23日終 了週以来で最大の上げを記録していた。イングランド銀行 (英中央銀 行)は今週、政策決定会合を開く。

バークレイズ(ロンドン)の英国債セールス責任者、アダム・マ コーマック氏は「先週の大幅安は空前ではなかったが、極めて大きか った。市場はどちらかと言えば売られ過ぎの状態となった」とし、 「先週2%を突破した10年債利回りがこの水準を再び割り込むのに 苦戦する可能性がある」と語った。

ロンドン時間午後5時現在の10年債利回りは、前週末比3bp 低下の2.09%。4日には2.14%まで上げ、昨年4月30日以来の 高 水準を付けた。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価 格は この日、0.29上げ97.08となった。

原題:Gilts Rise for First Time in Six Days as Cameron Sees Tough Year(抜粋)

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