PIMCOニューノーマルが見誤った資産価格-政策過小評価か

米パシフィック・インベストメン ト・マネジメント(PIMCO)は世界の経済成長と投資収益率が低下 すると予想し、これが「ニューノーマル(新たな標準)」だと主張し た。それが半分だけ正しかったことが証明されつつある。

PIMCOのモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)と、 同氏と共に最高投資責任者(CIO)を務めるビル・グロース氏は、世 界経済の成長低迷が続くと予測したが、それは正しかった。ブルームバ ーグがまとめた世界銀行のデータによれば、昨年の世界経済の成長率 は2.2%と、2008年の金融危機以前の10年間の平均(3.2%)を下回った 可能性が高い。

PIMCOが09年時点で発表した見通しは、金融資産についてはそ れほど精度が高くない。各国中央銀行の過去に例のない金融刺激策によ って、株式と債券に対する需要が押し上げられたことが背景にある。昨 年の世界の債券リターンは過去16年間の平均を上回り、世界の株式時価 総額は6兆5000億ドル(約572兆円)増加。MSCIオールカントリー 世界指数は13.4%上昇した。

ベアード・アドバイザーズ(米ミルウォーキー)のマネジングディ レクター兼シニア・マネーマネジャー、ジェイ・シュウィスター氏は3 日の電話インタビューで、「政策対応がどの程度の大きさになるか、ま たどのようなプラスの影響を金融市場に与えるかを彼らは過小評価し た。ただ、実体経済の観点から見れば、PIMCOが予測したニューノ ーマルは、大体その通りの展開になっている」と評価した。

今年は中期トレンドに回帰か

PIMCOの資産配分戦略共同責任者サーミル・パリーク氏は4日 付の電子メールで、「政策のゆがみはいつまでも続けられない」とした 上で、「今年は経済と金融市場の両方について中期的な『ニューノーマ ル』の見方に回帰する年になるだろう」と指摘した。

昨年の株式市場がニューノーマルのトレンドに逆らう動きだったと しても、より長期で平均を見ればPIMCOの主張は正しいといえる。 MSCIオールカントリー世界指数が示す過去3年の世界の株式リター ンは、11年のマイナス9.42%を含めた平均ではプラス4.6%にとどまっ ている。

原題:No New Normal as Stocks to Bonds Rallied Like the Roaring 1990s(抜粋)

--取材協力:Daniel Kruger.

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