日本株は6日ぶり反落、証券や輸出に売り-過熱感と円安一服

東京株式相場は6営業日ぶりに反 落。相場連騰による過熱感から目先の損益確定、持ち高調整の売りが出 て、直近の急騰が際立っていた証券株が業種別の下落率1位だった。円 安基調の一服から、自動車や電機など輸出関連株にも徐々に売り圧力が 増し、株価指数を押し下げた。

TOPIXの終値は前週末比7.45ポイント(0.8%)安の881.06、 日経平均株価は同89円10銭(0.8%)安の1万599円1銭。前週末の米国 株式市場でS&P500種株価指数が2007年12月以来の高値を付けた流れ を受け、朝方は続伸して始まったものの、すぐにマイナス圏に転じ、午 後の取引に入って下げ幅を広げた。

セゾン投信運用部の瀬下哲雄ポートフォリオマネジャーは、「株価 は割安だった水準から回復しており、そろそろ調整が意識される時期に きている」と指摘。円高修正を受け、日経平均が1万円台を割り込む展 開はないと見ているが、「期待先行は否めず、安心感のある状況ではな い」と話していた。

昨年11月中旬からほぼ一本調子で上昇してきたため、テクニカル指 標から見た過熱感は強まっている。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分 比を示す騰落レシオ(25日移動平均)は4日時点で147%と、買われ過 ぎを示す120%を大きく超過。また、日経平均と短期的売買コストを示 す25日移動平均線(9816円)との乖離(かいり)率はきょうの終値時点 でプラス8%と、買われ過ぎを示す5%を上回っている。

また、為替市場での円安基調の一服も、自動車や機械など輸出関連 株が調整する一因となった。ドル・円相場は日本時間4日夜に一時1ド ル=88円41銭と10年7月以来の円安水準に振れたが、きょうの東京株式 市場の取引時間中は円買い優勢で、87円80銭台まで円は上昇した。

野村HDは14日ぶり下落

東証1部業種別33指数では証券・商品先物取引、パルプ・紙、ゴム 製品、電気・ガス、電機、銀行、保険、その他金融、輸送用機器など27 業種が安い。下落率1位の証券は、前週末までのTOPIX5連騰中の 業種別上昇率トップだったため、売り圧力に押されやすかった。個別で は、野村ホールディングスが14営業日ぶりに下落。同社株のRSI(相 対力指数)は4日の取引終了時点で93.6%と、ブルームバーグ・データ で確認可能な1974年10月以降で最高を記録していた。

そのほか、ソフトバンクが続落。米無線通信会社クリアワイヤの株 主クレスト・ファイナンシャルは、米携帯電話サービス会社スプリン ト・ネクステルによるクリアワイヤ買収、およびソフバンクによるスプ リント買収を阻止するよう米連邦通信委員会(FCC)に求めることを 明らかにした。短期業績の悪化リスクがあるとし、JPモルガン証券が 投資判断を引き下げた富士通も安い。

小売や食品、新興市場は堅調

一方、小売、サービス、食料品など6業種が上昇。前週末まで5連 騰中の33業種の上昇率を見ると、食料品、サービス、小売などが下位に 並び、出遅れ感のあった内需、ディフェンシブ関連業種に資金が流れた 様子がうかがえた。また、個別では長谷工コーポレーション、東京都競 馬、よみうりランドなど中低位内需株が売買を伴い上昇。相場全般の方 向感を見出しにくい中、値動きの良い一部銘柄に短期資金が入った。

東証1部の売買高は概算で35億3176万株、売買代金は1兆8361億 円、値上がり銘柄数は838、値下がり763。国内新興市場では、ジャスダ ック指数が1.9%高の56.54と6日続伸、東証マザーズ指数は4.4%高 の433.49と3日続伸した。

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