債券は反発、国内株反落で先物買いが優勢-増発懸念で超長期債は下落

債券相場は反発。朝方は売りが先行 したが、株式相場の反落を手掛かりに先物や中期債などは買いが優勢と なった。一方、今後の増発懸念を背景に超長期債は軟調に推移した

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、「日銀が一段 と追加緩和に動くとの見方から5年債利回りの0.2%付近では需要が強 い。株高の一服もあって中期ゾーンはしっかり。あすの入札実施を前に して10年債には売りが先行したが、金利上昇圧力は限定的。入札と前後 して一時的に利回り0.85%を上抜いても押し目買いに支えられる」との 見方を示した。

東京先物市場で中心限月の3月物は反発。前週末比7銭安の143 円25銭で始まり、いったん143円23銭まで下落した。その後、日経平均 株価が下げに転じると、水準を切り上げ、一時は143円49銭まで上昇 し、結局は12銭高の143円44銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の326回債利回 りは前週末比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.84%と、昨年8月21日以 来の高水準で開始。しばらく同水準で推移したが、午後2時半すぎ に0.5bp低い0.83%に低下。その後は横ばいの0.835%で取引されてい る。5年物の107回債利回りは午前は横ばいの0.20%で推移したが、午 後に入ると0.5bp低い0.195%に低下した。

20年物の141回債利回りは同1.5bp高い1.795%まで上昇し、新発20 年債利回りとしては昨年4月5日以来の高水準を付けた。30年物の37回 債利回りは1bp高い2.00%と、新発30年債としては2011年12月1日以来 の2%台乗せとなった。

株安

先物と超長期債が逆の動きになっていることについて、JPモルガ ン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは「債券先物は日経平均株 価の下落の影響で買いが優勢となった。超長期債は、入札に向けた調整 の売りなどが重しとなっている」と説明した。

株式市場で日経平均は6営業日ぶりに反落。終値は前週末比0.8% 安の1万0599円01銭だった。

共同通信は、政府は7日、緊急経済対策を盛り込む12年度補正予算 案の規模を12兆円程度とする方向で与党と最終調整に入った、と報じ た。当初見込みの10兆円程度から膨らむ見通し。岡三証の鈴木氏は、今 年度補正予算に伴う増発は月5000億-6000億円程度との見方があると し、「発行年限の割り振りなど不確定であり、投資家の慎重姿勢は変わ っていない」と指摘した。

8日に10年利付国債(1月債)の入札が実施される。前回入札され た10年物の326回債利回りは0.835%で取引されており、表面利率(クー ポン)は前回債より0.1ポイント高い0.8%となる見込み。発行額は2 兆3000億円程度。10日には30年債入札(発行額7000億円程度)が実施さ れる。

JPモルガン証の山脇氏は、10年債入札について、利回り水準の上 昇や四半期の初めで需要が見込めるとし、「あまり心配する必要はな い」と話した。一方、ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジスト は、10年債利回りの0.84%近辺は押し目買い目線の水準としながらも、 「外部環境が良くないことや財政拡大規模、国債増発がどの年限で行わ れるのか明確にならないと積極的には買いづらい」と述べた。

--取材協力:赤間信行. Editors: 山中英典, 崎浜秀磨

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE