ドラギ総裁の威嚇が保つ平穏、ECBは持続狙う-10日に政策委

欧州中央銀行(ECB)は今週、今 年最初の定例政策委員会を開くが、債務危機対策の緊急性が後退する中 で、ユーロ圏経済の健全な状態への復帰を促すことにドラギ総裁の関心 が移ることになりそうだ。

ドラギ総裁は昨年、債務危機収束のため権限の及ぶあらゆる手段を 講じると約束し、市場に落ち着きを定着させた。ECBは10日に開く定 例政策委で、この平穏な状態をさらに持続させる手段を探ることになる とエコノミストは予想する。ECB政策委は政策金利を当面据え置く可 能性が高いが、無制限の国債購入を行う用意があるという威嚇が効いて いるため、リセッション(景気後退)対応にさらに集中する時間的な余 裕が生まれている。

大和キャピタル・マーケッツのエコノミスト、トビアス・ブラット ナー氏(ロンドン在勤)はインタビューで、「ドラギ総裁の脅しが効い ている。海外の投資家が徐々に戻ってきており、スペインは現在の利回 り水準ならばやっていける」と指摘した。

ブルームバーグが調査したエコノミスト45人のうち、利下げがある と考えるのはわずか3人にとどまっている。また、別の調査結果によれ ば、ECBは少なくとも2014年1-3月(第1四半期)まで政策金利を 過去最低の0.75%に据え置くと予想されている。

ECBの元エコノミストで、現在はベレンベルク銀行のシニアエコ ノミストを務めるクリスチャン・シュルツ氏(ロンドン在勤)は「利下 げに反対する非常に多くの理由がある。何も得るものがないと考えられ ることが第一の理由だ。政策担当者は預金金利への影響になお自信を持 てないでおり、景気も底入れしつつあるようだ。それにドイツ連銀は決 して同意しないだろう」と話す。

昨年が転換点か

一方、ウニクレディトのグローバル・チーフエコノミスト、エリッ ク・ニールセン氏は顧客向けのリポートで、「2012年が全ての転換点に なった年として歴史に残ると引き続き確信している。今年の景気回復の 勢いが予想より多少強くても驚かない」との見方を示している。

原題:Draghi Seeks to Extend Market Calm in 2013 as Euro Economy Fades(抜粋)

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