1月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対ユーロで3週ぶり高値から下落

ニューヨーク外国為替市場では、ドルがユーロに対し3週間ぶり高 値から下落。昨年12月の米雇用統計で失業率が市場予想を上回ったこと から、当面は金融当局による刺激策の引き揚げはないとの見方が強まっ た。

ドルは対円では2010年7月以来の高値に上昇。円はドルに対し、週 間ベースではほぼ24年ぶりの長期連続下落となった。リスク選好の高ま りから、ブラジル・レアルとメキシコ・ペソは主要通貨に対して上昇し た。

ワールドワイドマーケッツのチーフ市場ストラテジスト、ジョセ フ・トレビサニ氏は電話取材で、「失業率を見たが、全く改善していな い」と指摘。「金融緩和策が近く終了するとは誰も考えていない」と続 けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対し前日比0.2% 安の1ユーロ=1.3069ドル。一時1.2998ドルと、12月12日以来の高値を 付ける場面もあった。週間では1.1%高。対円ではこの日1%上昇し1 ドル=88円15銭。一時88円41銭と、2年5カ月ぶり高値となった。円は 対ユーロで1.2%下げて1ユーロ=115円21銭。

商品先物取引委員会(CFTC)によると、1日時点でユーロはド ルに対し5126枚の買い越し。1週間前は2549枚の売り越しだった。買い 越しに転じるのは2011年8月以来。

失業率

12月の米雇用統計によると、家計調査に基づく失業率は7.8%で前 月から変わらず。前月の失業率の速報値は7.7%だった。12月の失業率 は、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は7.7%。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は電話取材で、「失業率を見ると、この数字の悪 さは明らかにドルにはマイナスだ」とし、金融当局者から量的緩和第3 弾(QE3)をめぐる発言が出ることなどをその理由に挙げた。

この日主要16通貨で最も上げたのはメキシコ・ペソとブラジル・レ アル。ペソは0.5%高の1ドル=12.7414ペソ。レアルは0.7%上げて1 ドル=2.0325レアル。

ニュージーランド(NZ)ドルは0.4%高の1NZドル=0.8317米 ドル。一時は0.8%安となる場面もあった。

円安基調

円はドルに対し、週間ベースで8週連続安と、1989年2月以来の長 期下落局面。前週末比では2.5%安となった。ただそれでも、過去10年 の平均101円22銭よりは円高の状況にある。

安部晋三首相は1日、年頭所感を発表し、「日本にとって何より喫 緊の課題は、デフレと円高からの脱却による経済の再生」と指摘した。 経済政策については、「大胆な金融政策」を含む3本の矢で取り組む方 針を示した。

日本銀行は今月21-22日に今年最初の金融政策決定会合を開く。12 月20日開いた前回の会合では、長期・短期国債の購入額を5兆円ずつ増 額し、資産買い入れ等基金における資産購入を「66兆円」から「76兆 円」に拡大することを全員一致で決定した。

原題:Dollar Drops From 3-Week High Versus Euro Amid Fed Speculation(抜粋)

◎米国株:S&P500種は2007年末以来の高値-雇用統計を好感

4日の米国株は上昇。S&P500種株価指数は2007年12月以来の高 値まで上げた。朝方発表された昨年12月の米雇用統計で前月と変わらな いペースで雇用が増加していることが示され、買いを誘った。

製薬会社イーライ・リリーは上昇。2013年の利益予想がアナリスト の見通しを上回ったことが好感された。シティグループも高い。ゴール ドマン・サックス・グループがシティ株を買い推奨銘柄に加えたことが 手掛かりだった。化粧品訪問販売のエイボン・プロダクツも高い。バン ク・オブ・アメリカ(BOA)の株式投資判断引き上げが買い材料とな った。一方、アップルは下落した。

S&P500種は0.5%上昇して1466.47。ダウ工業株30種平均は43.85 ドル(0.3%)高の13435.21 ドル。

マニング・アンド・ネイピアのストラテジスト、グレッグ・ウッダ ード氏は、「労働市場は驚くほど強いわけではないが回復はしている。 まだ時間がかかる」と述べ、「市場は外からの支援があることに気付い た。つまり米金融当局は大規模な流動性を供給し続けるし、数多くある 不透明要素のうちいくつかは解決策が見いだされた。それでもその不透 明感は2カ月間先送りしただけだ」と続けた。

雇用統計

米労働省が発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比15万5000人増。前月は16万1000 人増に上方修正された。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ ストの予想中央値は15万2000人増だった。家計調査に基づく失業率 は7.8%で前月から変わらず。

米供給管理協会(ISM)が発表した12月の非製造業総合景況指数 は56.1と、前月の54.7から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は54.1だった。同指数で50は活動の拡大と縮小の境 目を示す。

S&P500種は週間ベースで4.6%高と、2011年12月以来の大幅高と なった。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数は 1%上昇して1090.70、ダウ輸送株平均は1.2%高の5534.06だった。

イーライ・リリー、シティグループ

イーライ・リリーは3.7%上昇。同社は2013年の純利益を1株当た り4.03-4.18ドルと予想している。一時項目を除くベースでの1株当た り利益予想は3.75-3.90ドル。ブルームバーグがまとめたアナリスト18 人の予想平均は3.71ドルだった。

S&P500種の金融株指数は1.3%高。シティグループは2.5%上 昇。ゴールドマン・サックスはマイケル・コルバット新最高経営責任者 (CEO)がシティグループの投資リターンや効率を向上させるとみて いる。

エイボンは3.2%上昇。BOAは同社の株式投資判断を「ニュート ラル」から「買い」に引き上げた。

テクノロジー株は0.6%安と、S&P500種産業別10指数の中で唯一 下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)が3日公表した連邦公開市場 委員会(FOMC、昨年12月11-12日開催)の議事録によれば、機器・ ソフトウエアに対する企業投資は第3四半期に減少した。

原題:S&P 500 Climbs to Highest Level Since 2007 After Jobs Report(抜粋)

◎米国債:利回りは8カ月ぶり高水準から低下、失業率に反応

米国債市場では10年債利回りが一時約8カ月ぶり高水準をつけたも のの、水準を切り下げる展開となった。昨年12月の米失業率が市場予想 を上回ったことから、金融当局が緩和策を当面は終了しないとの観測が 強まった。

米国債は売りが先行した。前日発表された米連邦公開市場委員会 (FOMC、12月11-12日開催)の議事録で量的緩和第3弾による毎月 の債券購入が年内に終了する可能性が示されことが背景にある。この日 発表の米失業率は7.8%と前月から変わらずとなり、ブルームバーグが まとめたエコノミストの予想中央値(7.7%)を上回った。これを手掛 かりに、国債は下げ幅を縮小した。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券取 引部門シニア・バイス・プレジデント、マイケル・フランゼーズ氏は、 「米国が非常に厳しい状況にある間は、当局は緩和措置を続けざるを得 ない」と指摘。「異例の低金利は2015年まで維持される。それは揺らい でいない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.90%。一時は1.97%と昨年4月26日以来の高水準 となった。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は1/8上げ て97 17/32。

30年債利回りは3bp低下の3.10%。一時は3.18%と昨年4月25日 以来の高い水準をつけた。

米国債のインターディーラー・ブローカーで最大手のICAPによ れば、この日の出来高は午後5時1分現在で4030億ドルと、昨年9月13 日以来の最大となった。昨年の平均は1日当たり2390億ドルだった。

追加緩和は成長に寄与せず

米労働省が発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比15万5000人増。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は15万2000人増だっ た。前月は16万1000人増と速報値の14万6000人から上方修正された。

米リッチモンド連銀のラッカー総裁は、金融面での追加の景気刺激 策が成長を押し上げる可能性は低く、金融当局の信頼性の「限界を試す ことになる」との考えを示した。

総裁はメリーランド銀行協会での講演で、「いずれかの時点で、政 策金利引き上げとバランスシートの規模縮小により刺激策を解除する必 要がある。バランスシートの規模が大きくなればなるほど、一見ささい な政策ミスに対する金融当局の脆弱さが増すことになる」と述べた。

「積極関与を続ける」

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテ レビジョンとのインタビューで、「7.8%という失業率は米国になお失 業の問題があることを示している。当局は積極関与を続けるだろう」と 話した。

ニューヨーク連銀がプライマリーディーラー(政府証券公認ディー ラー)を対象に昨年12月のFOMC会合前に実施した調査によると、資 産購入プログラムは1年以上継続すると予想されていた。

調査の中央値は資産購入プログラムが2014年第1四半期(1-3 月)まで続くとの回答だった。

原題:Treasury Yields Fall From Eight-Month High on Jobless-Rate Miss(抜粋)

◎NY金:続落、FOMC議事録が影響-週間では6週連続安

ニューヨーク金先物相場は続落。米連邦公開市場委員会(FOM C、昨年12月11-12日開催)議事録で毎月の債券購入が年内に終 了する可能性が示されたことが影響した。週間ベースでも下落し、 2004年以来最長の連続安となった。

議事録では債券購入の終了時期について、年末と年央とでメンバ ーの見解が分かれていることが示された。この日発表された12月の 米雇用統計で失業率が7.8%にとどまったことから、金は下げ渋る展 開となった。FOMCが量的緩和第3弾の終了を急がないとの見方が 広がった。

ヘラエウス・プレシャス・メタル・マネジメントのバイスプレジ デント、デービッド・リー氏は電話インタビューで、「市場はFOM Cの見解に振り回されている格好だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比1.5%安の1オンス=1648.90ドルで終了。一時は 1626ドルと、昨年8月21日以来の安値となった。週間では0.4% 下げ、6週連続の下落。

原題:Gold Extends Longest Run of Weekly Losses Since 2004 on Stimulus(抜粋)

◎NY原油:小反発、雇用統計受け-週間では3カ月ぶり大幅高

ニューヨーク原油先物相場は小反発。12月の米雇用統計で非農業 部門雇用者数の伸びが予想を上回ったため、買いが優勢になった。週 間では3カ月ぶりの大幅高。

雇用者数は15万5000人増と、エコノミスト予想の15万 2000人増を上回った。原油相場は軟調な場面が目立った。エネルギ ー省が発表した週間在庫統計ではガソリンと留出油の在庫が合わせて 714万バレル増加した。

アイアイトレーダー・ドット・コムの創業者で市場担当チーフス トラテジストのリチャード・イルチスジン氏(シカゴ在勤)は、「雇 用者数は予想を上回り、相場を押し上げた」と指摘しながらも、「ガ ソリンと留出油の大幅な在庫積み上がりが上値を抑えた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比17セント(0.18%)高の1バレル=93.09ドルで終了した。

原題:Oil Caps Biggest Weekly Gain in Three Months as Payrolls rise(抜粋)

◎欧州株:約1年10カ月ぶり高値に上昇-米雇用統計を好感

4日の欧州株式相場は上昇。ストックス欧州600指数は約1年 10カ月ぶり高値を付けた。この日発表された米国の経済統計で、昨年 12月の堅調な雇用増加や非製造業の活動拡大が示され、買い材料とな った。

ベルギーのバイオ医薬品会社トロンボジェニクスは3.3%高。視 力回復治療薬の米国での発売日確認が好感された。銀採掘会社の英フ レスニーヨは4%下落。UBSによる投資判断引き下げが響いた。英 産金会社ランドゴールド・リソーシズは金相場下落を嫌気して4.1% の値下がり。

ストックス欧州600指数は前日比0.4%高の287.83で終了し、 2011年2月以来の高値。今週全体では3.3%値上がりした。

キャンター・インデックスの市場ストラテジスト、デービッド・ ビュイック氏は米雇用統計の「数字は相場が本当に急騰するほどの素 晴らしさではなかったものの、市場の受け止め方はかなり良かった」 と指摘した。

12月の米雇用者数はほぼ前月並みの伸びを続け、失業率も前月か ら変わらずだった。米労働省の発表によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比15万5000人増。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は15万 2000人増だった。前月は16万1000人増に上方修正された。失業 率は7.8%。

また、米供給管理協会(ISM)が発表した12月の非製造業景 況指数は56.1と、前月の54.7から上昇。ブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想の中央値は54.1だった。同指数で50は活動の 拡大と縮小の境目を示す。

この日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が上昇 した。

原題:European Stocks Advance to 22-Month High After U.S. Jobs Report(抜粋)

◎欧州債:英独債が下落、スペイン債は上昇-回復の兆候で

4日の欧州債市場では、ドイツ国債が下落し、10年債利回りは2 カ月ぶり高水準に達した。世界景気が勢いを増している兆候を受け、 安全資産としての需要が減退した。

独10年債利回りは今週、昨年7月以来で最も上昇。この日発表 の経済統計では、ドイツの昨年11月の小売売上高が予想以上に伸び たほか、米国での堅調な雇用増加が示された。スペインとイタリアの 国債は上げ、週ベースで昨年9月以来最大の値上がりとなった。両国 のサービス業活動の縮小ペースは先月鈍化したことが示された。バン ク・オブ・アメリカ(BOA)のメリルリンチ・ウェルス・マネジメ ントは周辺国の国債は値下がりすれば買いの好機だと指摘している。

RBCキャピタル・マーケッツ(ロンドン)の欧州金利戦略責任 者、ピーター・シャフリク氏は「センチメントに多少の回復が見られ る」と指摘。「欧州の見通しはかつてほど悲惨ではない」とも述べ、 ドイツ債利回りが3月末までに1.75%程度まで上昇する可能性があ るとの見方を示した。

ドイツ10年債利回りはロンドン時間午後4時50分現在、前日 比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.54%。一 時は1.56%と、昨年10月26日以来の高水準に達した。同国債 (表面利率1.5%、2022年9月償還)価格は0.515下げて

99.67。利回りは今週1週間で23bp上昇した。

米労働省が発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用 者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万5000人増。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は15万 2000人増だった。前月は16万1000人増に上方修正された。独連 邦統計庁が発表した11月の小売売上高指数(物価・季節調整済み) は前月比1.2%上昇だった。

スペイン2年債利回りは4bp低下の2.43%。昨年3月21日 以来の低水準である2.39%を付ける場面もあった。前週末からは46 bp下がり、昨年9月7日終了週以来の大幅低下。イタリア2年債利 回りは前日比ほぼ変わらずの1.65%。週間では32bp低下。

英国債も下落

安全資産需要の後退に加え、英国ではイングランド銀行(中央銀 行)が資産購入の再開を今年見送るとの見方から英国債が下落。10 年債利回りは昨年4月以来の高水準となった。英中銀は前日、融資の ための資金調達スキーム(FLS)が奏功し、銀行による住宅ローン と企業向け融資が増えたと発表している。

ロンドン時間午後4時44分現在、英10年債利回りは前日比5 bp上昇の2.12%。一時は2.14%と、昨年4月30日以来の高さ となった。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格は

0.42下げて96.76。利回りは前週末比で30bp上げ、2009年1 月23日終了週以来最大の上昇となった。

原題:German Bunds Fall as Spanish Notes Climb on Global-Growth Signs(抜粋) 原題:Gilts Fall on Bets Central Bank Buying Is Over; Pound Weakens(抜粋)

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